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StakeHolder Dialogue

地方創生の新たなカタチ
棚田での企業研修と関係人口創出への挑戦

里山の原風景であり、生物多様性保全にも寄与する棚田は、後継者不足などにより耕作放棄が進み危機に瀕しています。新潟県十日町市の松代地域にある星峠の棚田も例外ではありません。地域循環型ミライ研究所は、十日町市の社会起業家や行政と連携し、棚田を活用した企業研修を行い、関係人口創出の実証を行いました。プロジェクトに携わった方々によるダイアログを通じて、成果や課題、今後の展開について話し合いました。

  • PROFILE 新潟県十日町市 NTT東日本
  • 樋口 彰様 十日町市松代支所長
  • 星 裕方様 十日町市地域おこし協力隊
  • 井比 晃様 株式会社HOME HOME NIIGATA
  • 猪狩 典子 地域循環型ミライ研究所 所長
  • 本間 愛佳 地域循環型ミライ研究所 研究員
  • 湯沢 達也 NTT東日本‐関信越 栃木支店 ビジネスイノベーション部まちづくりコーディネート担当
  • 杉本 佳奈子 NTT-ME 東京ブロック 統括本部サービス運営部門 オンサイトサポートセンタ テクニカルサポート担当
  • 地域循環型ミライ研究所新規ウィンドウで開く
  • 活動レポートPDF[35,029KB]
  • 地域循環型ミライ研究所がめざすこと
  • 棚田を活用した企業研修で人材育成
  • 実証を踏まえた今後の展望

地域循環型ミライ研究所がめざすこと

猪狩所長

NTT東日本は、“地域循環型社会の共創”をパーパスに掲げ、その実現に向けた取り組みの一環として、2023年2月、「地域循環型ミライ研究所(以下、ミライ研)」を発足しました。ミライ研は、地域のシンクタンクとして、地域固有の文化・食・自然などの社会的価値に着目し、新たな地域活性化モデル創出に挑戦しています。

その背景には、地域社会存続の危機があります。東京一極集中が進む中、地域における人口減少が続き、ヒト・資金・ノウハウなどが圧倒的に足りていない、自治体機能、インフラが維持できないなどの課題が山積しています。一方、地域には、その土地にしかない地域の魅力、例えば、有形文化財に加えて、お祭りなどの地域に根差した無形文化財、特産品や郷土料理、豊かな農地・山・水流などの自然、歴史や風土といった明るいミライへとつながる可能性のある地域資源が数多く存在しています。

ミライ研は、それらの地域の魅力を、人とICTを起点に磨き、新しい価値を創造することで、あらゆる人々のウェルビーイングを中心に据えた持続可能な地域社会の共創を目指しています。その鍵を握るのは、一極集中とは違うベクトルにある「自律分散」という社会モデルです。地域の内外で、ヒト・モノ・資金・データ・ノウハウなどが循環することによって、地域が自律的に循環・発展する自律分散型の社会へと変革していく。その結果、それらの地域だけではなく、日本全体の活性化につながるという見立てを持ちつつ、地域資源と魅力を再発見するための調査・研究を行っています。

ミライ研が目指す地域循環モデル

本間研究員

具体的な調査研究プロジェクトとして、ミライ研では、観光以上移住未満の概念として注目される「関係人口」を基軸に、人の循環創出モデルの検証を行っています。関係人口には多様な定義がありますが、ミライ研では地域へ「行き来する人」に焦点をあてており、「行き来する人」と地域の関わりの深化は、個人よりも企業や学校などの団体が、ビジネスや地域貢献といった明確な目的を持って活動に関わる方が、地域への理解をより深める動機や根拠になり、効果的なアプローチになるという仮説を持っています。また、地域側の視点で見れば、意義や目的が明確な相手の方が受け入れやすく、より強固な関係構築につながるのではないかと考えています。このような仮説や考えを検証するため実施したのが、今回のプロジェクトである新潟県十日町市松代地域の棚田をフィールドとした企業研修になります。

関係人口のイメージ

  • (出所)総務省「これからの移住・交流施策のあり方に関する検討会報告書(概要)」(2018年)を加工
地域社会における「行き来する者」の存在領域と関わりしろ

  • (出所)ミライ研・MURC作成

樋口支所長

私たちが生活する十日町市も、東京一極集中の影響を受けている地域になります。人口は現在約4万7,000人ですが、減少が続いています。これは十日町市に限った話ではなく、多くの地域は少子高齢化や人口減少が進行し、それに伴って里山や棚田の維持が非常に困難な状況にあります。松代地域の特徴となっている棚田も例外ではありません。人的資源や資金、物資、情報が首都圏へ流出してしまうことは大きな課題です。

十日町市ではこの状況を改善するため、首都圏の自治体や大学とネットワークの構築に努めています。また、課題に対応するため、地域おこし協力隊などを活用して外部人材のネットワークをつくり、人材や資金、新たな情報、そしてコミュニティを地域へと呼び込む取り組みを進めています。協力隊は十日町市全体で延べ100人以上にご活躍いただき、現在、松代地域だけで27人。住んでいる方が22人いらっしゃり、星さんもその中の一人です。井比さんは協力隊のOBとして活躍いただいています。

星様

私は東京都世田谷区の出身で、2023年4月から協力隊として活動し、現在は十日町市に拠点を置いています。世田谷在住時にNPO法人の一員として、コミュニティ農園の立ち上げに関わりました。都市部の小さな畑でも土に触れることで人々のつながりが生まれる様子を目の当たりにし、これを里山で実践すれば、より広い地域から人が集まり、新たなコミュニティが生まれるのではと考えました。そこで、多様な地域に生活の本拠地を持つ人が、十日町市に通って農業をする「通い農」というスタイルを実現しようと取り組みはじめました。

これまで農業は、移住・定住が必要だという先入観がありましたが、都市部や新潟市内に住みながら定期的に田畑に通い、耕すという選択肢も十分に可能なのではと仮説を持ちました。増え続ける耕作放棄地を活用するためにも、そうした人々とのマッチングが重要で、こうした取り組みが「関係人口」の増加にもつながると考えています。

井比様

私は、もともとは広告関係に従事しており、営業で十日町市に訪れていました。十日町市の人たちが、厳しい四季や豪雪に抗うのではなく、折り合いをつけながら暮らす姿に、人間として「しなやかな強さ」を感じ、心を打たれました。2014年からの3年間は星さんと同じように協力隊として活動し、現在は観光を切り口に、持続可能な村づくりの手段として事業を行い、協力隊のOBとしても松代に関わっています。十日町市に移住して今年で11年目になりました。

私自身、農業自体は行ってはいませんが、農業に触れてこなかった人に対して多様な切り口で「農のある暮らし」を提示しています。例えば、田んぼのある風景を歩くトレッキングを実施し、海外の方にも気軽に参加してもらえるような企画を行っています。農業との関わり方としては比較的気軽なものですが、観光客が地域で経済活動を行い、その収益を地元に還元する仕組みをつくることで、地域の活性化を目指しています。また、その一環として「通い農」の取り組みに観光分野の視点を取り入れ、都会から松代までの交通手段の手配などのサポートを行っています。

棚田を活用した企業研修で人材育成

本間研究員

社会課題の解決に向けて事業展開されている星さんと井比さんと出会ったことが十日町市に着目するきっかけとなりました。
私も含め、ミライ研では、地域活性化は個人の想いから始まると強く感じています。NTT東日本のパーパス実現も、個人の想いから地域活性化がはじまるように、社員一人ひとりが地域と向き合い、課題を自分事として捉えるマインドが重要だと考えていました。お二人の事業に触れ、「経済がひっくり返っても文化は残る」という星さんの言葉を聞いたときに、同じ方向を向いていると感じました。私自身も幼少期に遊んだ祖父母宅の田んぼが原風景になっていますが、棚田は担い手不足や気候変動といった社会課題の縮図でありながら、文化・食・自然の源泉として守るべき存在です。その価値や魅力をしっかり再確認して、次世代にどう残すかを考えていけば、関係人口が増えて地域もより良くなるはずです。お二人と議論を重ね、連携プロジェクトを立ち上げ、松代地域の棚田をフィールドとした地域越境型CSV※1研修を組み立てました。

  • ※1CSV(Creating Shared Value):共有価値の創造

猪狩所長

CSVを研修テーマにした背景として、近年は、企業が事業を通して社会課題を解決することを目指す経営戦略として、CSVという概念が普及していること、また、社会課題を理解し、多様なステークホルダーと共創しながら事業構想へつなげていくことのできる人材育成が重視されていることがあげられます。NTT東日本も地域に寄り添う「ソーシャルイノベーションパートナー」として地域の価値創造に取り組んでおり、社員一人ひとりが越境的な人材として、地域で起こっていることや課題について学びながら活動することをめざしています。

今回の実証においては、地域資源からの学びを通じて、人的資本である私たち社員や地域で活動する「人」が成長していく過程を後押ししていくことで、地域との関係性が強化され、地域での活動支援や新しい事業の開発にもつながるのではないかと考えました。そしてこれらの取り組みを通じて、参加者がその地域にとっての関係人口へと変容するのではないか、という仮説を検証しました。

本間研究員

今回、実証の題材とした棚田は、非効率性や後継者不足などの問題に直面しながらも、米の生産だけではなく生物多様性を保全する機能や、雨水を一時的に貯留して洪水などの水害を防ぐ機能も持っています。この環境を守り、次世代に受け継いでいくことが重要です。また、社会共通資本である自然や日本の原風景とも言える景観を有する棚田を保全することは、文化継承という観点でも意義があります。CSV研修で棚田をテーマにその価値や課題解決策を考えることは、多様な社会課題を理解し解決できる人材育成に有益なだけでなく、地域貢献意識や地域への愛着の向上に寄与すると考えました。

研修は、事前学習で社会課題解決のためのアプローチ方法を学び、地域の環境や課題を理解した後、現地で棚田の農作業や地域おこしのロールプレイなどを行い、最後にディスカッションやアンケートを用いた振り返りを行う内容でした。参加者は13名おり、その中から本日は湯沢さんと杉本さんがいらしていますので、参加理由や感想をお話いただけますか。

棚田研修プログラムの全体像

研修風景

稲刈り体験

農家との対話

地域おこしロールプレイ

行政職員との対話

湯沢社員

私は、行政や地域のステークホルダーの方々と協働した新規ビジネス創出の推進、通信領域を活かした防災や教育分野などのソリューション提案など、地域に密着した課題解決を行う「まちづくり担当」として業務にあたっています。しかし、私たちのアセットを活用するだけでは解決が難しい課題に直面することもありました。その経験から、より顧客視点に立ったソリューションの提供が重要であると感じました。そんなときに、ミライ研が課題解決の実証実験を行っているということを知り、NTT東日本として、また個人として何ができるのか、いかにしてビジネスモデルへと発展させられるのかを考えるために参加しました。

研修に参加して感じたことは、一次情報の大切さです。例えば棚田で耕作作業をしている最中に、観光客の方に「棚田に入って写真を撮ってもいいですか?」と質問され、せっかく整備した棚田が荒れてしまわないかと困惑した場面がありました。観光客は美しい景観を楽しむために訪れますが、地域住民にとって棚田は生活の一部であり、保全活動や耕作作業に多くの労力を費やしています。このギャップを埋めるためには、こうした実体験でしか得られない一次情報の大切さ、そこから見えてきた課題の深堀りが重要だと痛感しました。

杉本社員

私が研修に参加した理由は、日常業務とパーパスとの間に乖離があるように感じていることに気付き、理解を深めたいと思ったからです。私の所属部署は組織改編により500名規模の大きな組織になりました。一体感を醸成するための取り組みとしてパーパスやSDGsを浸透させる活動を行っていましたが、日常業務に結び付けてイメージするのが難しいという現実に直面しました。同時に、私自身もパーパスやSDGsを説明できるほど理解できないもどかしさや、会社のめざす方向性と実務との乖離に不安を感じていました。そんなときに、ミライ研の研修募集を見つけ、自らの視野を広げパーパスへの理解を深めるチャンスだと考えて参加しました。

最も大きな気づきは、マテリアリティ※2の理解でした。パーパスと設備系のお仕事の関連性を見つけられずにいたので、事前学習でこの概念を知ってひらめきました。マテリアリティに含まれる「サービスの安定性と信頼性の確保」という項目が、通信インフラに携わる私たちの業務、特に誤接続などの細心の注意を要する作業と直接的に結びついている、日常業務がパーパス実現に確かにつながっていることを確認できたことです。
また、紙ゼロ運動、企業倫理研修、人権週間、セキュリティ月間といった、さまざまな社内の取り組みも、すべてがパーパス実現への道筋であることを理解できました。これらの活動の意義を新たな視点から捉え直すことができたことも大きな収穫でした。

  • ※2マテリアリティ:重要課題

猪狩所長

まさに、研修の狙いどおりの気づきを得ていただき、大変うれしく思います。私はオブザーバーとして、参加者の皆さんの意識や行動変容を観察させていただいていたのですが、一番印象に残ったのは、現地で最初と最後に行ったロールプレイです。各メンバーが、地域おこし協力隊、自治体職員、棚田農家、大規模農家など、棚田を取り巻く関係人物になりきり、棚田や地域のミライについて議論するのですが、さまざまなステークホルダーとの交流や「棚田」という地域資源に直接触れる前と後では、物事を見る角度や深さ、解像度がまったく違うものへと変化し、議論の質が飛躍的に高まりました。皆さんの吸収力の高さや新しいことを取り込む柔軟性に驚くと同時に、社会課題の集積する「地域」で研修を行うことの重要性と可能性を感じました。

本間研究員

湯沢さん、杉本さんを含めて、今回研修に参加した13名全員に、アンケートを実施し、実証の結果をまとめました。全員が中山間地域における社会課題についての解像度が高まったと回答し、11名とほぼ全員が研修を通じた新しい視野・視座を獲得できたと答えており、CSVマインドの醸成について一定の効果があったと見ています。もっとも、研修終了後も松代地区への再訪意欲は認められるものの、その頻度についての問いには「1年に1度」や「複数年に1度」といった回答が多く、通い農実践者の創出にはハードルがある結果となりました。

プログラムの実践を通じて「人との多様な関わりの多さ・深さ」「現地ならではの体験創出」は大きな魅力になることは実証できたので、「物理的な距離を補完するICT技術の活用」などによって、遠くても行く価値がある、あるいは移動の不便さまでも楽しめるといった価値の変革につなげ、通い農の実践者を増やすことが今後のフェーズです。星さん、井比さんは結果を踏まえていかがでしたか?

  • 実証の詳細なレポートはこちらPDF[2,032KB]

星様

今後のフェーズでは、もっと里山の価値を都市住民のニーズに沿って翻訳してあげることで、実践者が増えるのではと感じています。実は私自身、協力隊に参加する以前、東京で仕事のストレスを抱えて行き詰まっていた時、松代での田んぼの草取り体験が前向きな気持ちを取り戻す転機となったことがあります。田んぼで作業をしていると、悩みが不思議と溶けていき、そこで暮らす人々の「しなやか」な生き方に触れることで力をもらえました。この体験から、特に都会にいて、田んぼから物理的にも心理的にも遠い立場にいる人々にこそ、この体験の価値があるのではないかと考えるようになったのです。百聞は一見にしかず。観光的な魅力を最初から全部説明して参加者を募るのではなく、企業の研修という形で一度体験して、気づきや学びを得る。そういった体験ができるよう、うまくお膳立てしていきたいですね。

井比様

そうですね。私は研修プログラムを通じて、何らかの接点を持ってくれるプレイヤーが1人でも増えれば御の字だと考えています。関係人口という言葉が表すように、絶対に移住者を増やさなければならないということではなく、十日町市、松代に何らかの関わりを持ち続けてくれることが新しい価値を生み出すための第一歩です。研修に参加したお二人の気づきは、まさにその第一歩だと感じました。社会課題という大きなテーマは、私や星さんのような個人の力だけではなく、地域のことを真剣に考える規模を持った企業と連携しないと解決が難しい局面もあり、こうした研修はとても意義があると思います。

実証を踏まえた今後の展望

杉本社員

実際に十日町市を訪れ、絶景や食事、大地の芸術祭など多様な魅力を体験できました。研修だからこそ、地域に着目するきっかけができ、十日町市での暮らしや文化に踏み込んで知ることができました。さらに魅力だと感じたのは、十日町市で暮らす方々は、十日町市にしかいないということです。十日町市で出会った方々の温かさに触れたことで、「また会いたい」と思い、田植えや稲刈り、人手不足で運営が困っているお祭りなど、何かできることはないかと考えるようになりました。
また、関係人口を創出する側に興味を持ち、社外研修を通して知り合った仲間と別地域で地方創生の取り組みを始めています。

湯沢社員

課題をどう解決すべきか、を考えることに夢中になることが大切だと気づいたことが、とても有意義でした。NTT東日本として「何ができるのか」「問題をどう捉える必要があるのか」「事業化できるのか」、現場のニーズや課題を1次情報から的確に把握し、目の前の人だけではなく地域コミュニティ全体のことを考える長期的な視点が重要になります。ミライ研での研修を通じて得たものを後輩や若手社員の育成に活かしつつ、NTT東日本のアセットを活用し、地域住民や企業、自治体と連携して地域課題をビジネス化するプロジェクトの推進者としての地位を確立したいと考えています。

星様

研修プログラムに携わったことで、「自分のありたい姿」「会社のありたい姿」「世の中のありたい姿」をつなげる重要性を学ぶことができました。それに対して、ミライ研の皆さんが真摯に取り組む姿を見て、私が地域おこし協力隊としてすべきことに迷いがなくなりました。
ミライ研の魅力の一つは、課題の解決策を提示して終わるのではなく、地域に寄り添って、一緒に未来の理想とする姿やビジョンを描いてくれることです。その共創から「これもできるのではないか」という可能性が広がっていきます。いまはAIの力も頼りになるので、単なる情報整理はAIに任せて、私たちは棚田に集まって理想やビジョンを語り、理想に向かって挑戦して、さらに理想の解像度を上げていきたいと思っています。

井比様

現在、私の会社では多様な法人顧客に対してサステナビリティ活動の一環として、田植えや稲刈り体験をアテンドし、年間で30~40人ほどに来訪いただきます。こうした事業でも、旅行ではなく研修としての共感醸成が地域の関係人口創出に有用だと実感しています。きれいな風景を見て美味しいものを食べて帰るのではなく、棚田に関わる人と直接会って悩みや楽しみを分かち合い、少しでもお互いが成長する体験こそが大事です。旅行会社として、こうした接点をこれからもどんどん作っていきたいです。

本間研究員

皆さんのお話を聞き、とても大きな刺激になりました。個々の気づきや学びが生まれたことが、研修の最も有益な成果だったと実感しました。NTT東日本が掲げる「地域循環型社会の共創」のパーパスには、ソーシャルイノベーターとして一人ひとりが地域と向き合い、イノベーションを生み出すことが不可欠です。今回の実証を通じて、私たちが地域で取り組むべきことの解像度が高まりました。今後は、観光や食文化など十日町市の多様な魅力を活かし、価値の循環を創出できる体験を具体的に立案して、松代地域が自律して輝けるよう伴走を続けていきます。

樋口支所長

皆さんありがとうございます。実は、十日町市の竹所という場所では、建築家のカール・ベンクス氏による古民家改修プロジェクトが進み、移住者が増え「奇跡の村」として注目されているという先例があります。松代地域のある集落では、23年ぶりに地域内で赤ちゃんが生まれて、高齢化率が低下するなど状況は好転しています。竹所に続く奇跡の村になれる可能性もありますが、それには首都圏と地方の新しい関係づくりが必要です。今回の棚田研修は関係づくりのきっかけになるのではないでしょうか。

今回一緒に取り組んだミライ研の皆さんは、地域の課題を見出し、連携しながら解決に取り組んでいただけると感じました。地域における「情報」や「インフラ」は重要なテーマであり、そこにNTT東日本が連携してくださることは、行政として非常に心強く感じています。今後も首都圏と地方をつなぐ関係づくりに関わっていただければうれしいです。

猪狩所長

ミライ研では「関係人口」が大きな研究テーマですが、今日、皆さんのお話を伺い、その重要性を改めて感じました。今後、携わっていただいた皆さんと共に、関係人口づくりの成功モデルを探究し、実装へと進めることで、地域のミライに大きな可能性が広がっていくと確信しています。
世界的に見て、日本人は所属するコミュニティが少なく、それが幸福度の低さにも影響していると言われています。例えば、北欧諸国のように、個人が複数のコミュニティに属することで、生きる喜びや存在意義を感じやすくなる社会モデルが重要です。

関係人口とは、単なる地域交流ではなく、人々が新たなコミュニティを持ち、それぞれの人生をより豊かにする仕組みとも言えます。これは個人のウェルビーイングを高め、地域に新たな活力を生み出す鍵ともなりえるのです。今回のプロジェクトを通じて、参加者の皆さんはもちろん、私自身も十日町市の関係人口の一員となったことを強く実感しました。今後も取り組みを着実に続け、松代地域だけの取り組みに留めず、他の地域や分野にも応用し、日本全体を盛り上げる仕組みへと発展させたいと考えています。

私たちNTT東日本は、これからも人とICTの力を起点に、サステナブルな地域循環型社会の共創に向けた挑戦を続けていきます。引き続き、温かいご支援をよろしくお願いします。

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