人的資本経営の取り組み
基本的な考え方
NTT東日本グループは、多様性に富んだ社員一人ひとりが、主体的に自身のキャリアを考え専門性を高め、挑戦し続けることによって働きがいを実感しながら「個」を成長させることや社員自身がワクワク感をもって働くことが、お客様への新たな価値提供、ひいては企業価値の向上や会社の持続的な成長・発展につながると考えています。
この実現に向け、次の3つの取り組みを軸に人的資本経営を推進していきます。
@ジョブ型人事制度の導入(管理職)・専門性を軸とした人事給与制度への見直し(一般社員)
A社員のワークインライフの実現に向けた時間と場所にとらわれない柔軟な働き方の推進
B社内外副業の推進や次世代リーダー・デジタル人材育成に向けた自律的なキャリア形成・成長支援
基本的な考え方
人材戦略
求める人材像
当社グループは、パーパスである「地域循環型社会の共創」の実現に向け、多様な能力と価値観を備え、日々進化する技術や変化する事業環境に柔軟に対応できる人材が必要と考えています。このような人材が、新たなシナジーを生み出し、社会課題解決と持続的成長を牽引する力となるよう、社員が主体的に活躍できる環境づくりを進めていきます。
人的資本経営の基盤
採用戦略
採用戦略として、新たな技術領域やビジネス領域に精通した即戦力となる経験者採用を強化し、多様なバックグラウンドを持つ人材が新たなシナジーを生むと考えています。また、将来の事業運営の中核を担う新卒人材の獲得も重視しており、優秀な人材確保のため初任給を見直すなど、早期からの魅力訴求に努めます。進化する技術や変化する事業環境に対応し、自社の提供価値を常にアップデートできる、基礎的資質や成長意欲・変化への対応力が強い人材を求めています。
人材配置戦略
社員が主体的にキャリアを考え行動できる環境づくりとして、手上げ制人事の拡大や社内・社外副業の推進をすでに進めています。また、基盤事業の効率化で創出された人材を成長事業へ移行させるためのリスキリング支援も実施しています。
今後は、事業別・機能別・職種別の人材タイプやスキルセットを明確化し、目指す人材ポートフォリオの策定を進めるとともに、専門分野に軸足を置いたキャリア開発プラン(CDP)と戦略的な配置を強化し、各事業分野の中核人材の育成・確保を図ります。さらに、人材の可視化に向けたデータ分析基盤(HR-tech)を構築し、最適な人材活用をめざしていきます。
人材育成・キャリア支援戦略
「つなぐDNA」を人材育成理念に掲げ、社員一人ひとりの主体的な能力開発を促す施策を積極展開しています。NTTグループサステナビリティ憲章「Self as We」の考え方に基づき、「個の成長」「組織・チームの成長」の連動を人材育成の基本コンセプトとし、多様な人材開発プログラムによる個々のキャリア開発・能力開発を通じて、新たな価値創造をめざしています。
評価・報酬戦略
事業構造を転換して新たな価値創造が求められる中、経営戦略と人事の連動性をこれまで以上に高めていく必要があると当社は考えています。
2021年10月から全管理職に導入しているジョブ型の人事給与制度は、年次・年功から脱却し、従来の適材適所から適所適材へと転換を図り、会社業績や個人の業績と報酬がより連動する仕組みとしました。これにより、戦略実現に必要な役割・仕事(ポスト)に見合う人材の配置を可能とし、社員のチャレンジ機会の創出・拡大を図っています。
KPI・実績
社員の働きがいや働きやすさの状況把握及び向上させるための改善策を講じることを目的として年1回「エンゲージメント調査」を実施しています。その中でも特にエンゲージメントに関する4つの設問のスコアをKPIとし、結果に応じて人的資本に関する取り組みの強化・見直しを図っています。
エンゲージメントに関する4つの設問
- 私は、当社で働くことを誇りに思う
- 私は当社を素晴らしい職場として、知人に勧めると思う
- 私は、仕事を通して個人として達成感を得ている
- 当社では、仕事を成し遂げるために求められる以上の貢献をしようという気持ちになる
社員エンゲージメント率※実績
| KPI | 対象範囲 | 実績 | |
|---|---|---|---|
| 2023年度 | 2024年度 | ||
| 社員エンゲージメント率 | NTT東日本+地域子会社4社+グループ会社2社 | 49% | 57% |
- ※エンゲージメントに関する4つの設問(当社への誇り・職場の知人推奨・仕事のやりがい・貢献意欲)の肯定回答率
評価・報酬戦略
人材戦略に連動した人事制度
ジョブグレード制度の導入
一般社員については、高い専門性やスキルを発揮し、自らのキャリアを切り拓き、真に実力あるプロフェッショナル人材へと成長していけるよう、2023年4月に新たな人事給与制度を導入しました。
営業(セールス・SE等)、開発(サービス・プロダクト開発等)、IT(ITアーキテクト、ITスペシャリスト等)、インフラエンジニア、コーポレート(総務・人事、財務等)、不動産・建築、スマートエネルギー、研究開発等、外部市場を意識した18の専門分野を設け、分野ごとに求められる専門性や行動レベルを明確化した“グレード基準“を設定しました。これら“グレード基準“に基づき、高い成果を上げた社員が適正な評価を受けられる絶対評価の導入や、昇格における最短在級年数廃止等を行い、専門性の獲得・発揮度に応じて昇格・昇給していく仕組みとしました。これによりマネージャーにならずとも、高い専門性を背景に管理職と同等の処遇を受けられるようになり、社員のキャリアの選択肢を広げ、さらなるモチベーションの向上やパフォーマンスの発揮につなげられます。
また、特に市場価値の高いスキル、高い業績を発揮する社員をより高く処遇するスペシャリストグレードを創設しました。
今後は、採用・育成・配置すべてのフェーズにおいて、専門性を意識した運用へ転換を図り、社員の自律的なキャリア形成を支援していきます。
なお、ジョブグレード制度の導入により、デジタル・AI・グローバル人材の確保や、社員の成長機会の拡充、エンゲージメントの向上といった課題が明確になりました。これらの課題を踏まえ、目指す人材像とのギャップを解消するための取り組みを着実に進めていきます。
ジョブグレード制度

人的資本に関するその他の取り組み
健康経営の推進
社員本人はもとより、社員を支える家族の健康保持・増進にも配慮することが、社員一人ひとりの働く意欲や活力の向上、ひいてはグループの成長と発展につながると考え、健康保持・増進、メンタルヘルスケア、福利厚生の充実等に取り組んでいます。
ダイバーシティ&インクルージョン(女性活躍推進等)
市場環境の変化やお客さまニーズの多様化等を背景に、そして身近な総合ICT企業としての今後の成長のため、ダイバーシティ・マネジメントを重要な経営戦略として位置づけ、ダイバーシティビジョンおよびダイバーシティコミットメントを策定し、それらに基づいた各種施策に取り組んでいます。
労働安全衛生水準の向上
社員の安全・健康が、健全な事業活動の基盤であるとの認識の下、グループ内はもとより、パートナー企業とも一体となって安全・健康の取り組みを推進しています。
コンプライアンスの徹底
すべての役員および社員についての企業倫理に関する具体的行動指針である「NTTグループ企業倫理規範」に基づき、NTT東日本グループ全体で企業倫理の確立に向けた取り組みを推進しています。
