NTT東日本グループのサステナビリティ
パーパスとサステナビリティ
NTT東日本グループは、これまで情報通信事業者として培ってきた地域に密着したサポート力やNTTグループとしての技術力をもって、身近なICT企業として地域の課題解決や価値創造に取り組んできました。
このような取り組みの更なる加速を目指し、2023年度、「地域に密着した現場力とテクノロジーの力で、夢や希望を感じられる持続可能な循環型の地域社会を共創」することを新たな「パーパス(存在意義)」として定義しました。人口減少や産業の衰退、後継者不足など多くの課題を抱える地域が持続的に存在し続けることができる未来を地域のステークホルダーと一緒に「共創」してくこと、地域のサステナビリティを実現していくことが、私たちNTT東日本グループの存在意義です。
このパーパスを実現するために、「取り組みの3本柱」およびKPI・目標を策定し、グループ一体となってそれらの達成に取り組んでいます。
推進体制
NTT東日本グループは、パーパスを体現するため、マテリアリティを強力に推進しています。推進は、2020年7月に設置した「サステナビリティ推進室」および「サステナビリティ推進委員会」が一元的に行うことで、迅速な対応が可能となる体制です。
「サステナビリティ推進委員会」は代表取締役副社長が委員長を務め、本社内各室部、事業部の代表者を委員とし、毎年定期的に開催しており、サステナビリティ活動方針の策定、サステナビリティ推進体制の整備、サステナビリティKPIのモニタリング、施策の検討・決定を行っています。2023年度は4回の委員会を開催しており、2024年度も四半期ごとに開催予定です。
重点課題項目(取り組みの3本柱)
重要課題(取り組みの3本柱)の見直しプロセス
NTT東日本グループは、SDGsや地域社会が抱える社会課題から抽出した項目について、「世の中目線での優先度」と「NTT東日本目線での優先度」の2軸で優先度を定め、サステナビリティ重点課題(マテリアリティ)に特定していましたが、2023年度にパーパスを制定したことに伴い、従来のサステナビリティ重要課題の見直しを行いました。
従来の2軸の目線にくわえ、NTT東日本グループが、自社グループの取り組みにとどまらず、すべてのステークホルダーのみなさまから共感を得て、共に世の中や地域のサステナビリティ推進していくために、特に注力するべきことを考慮し、取り組みの3本柱(取り組みのテーマ)を定めました。
新たな重要課題:取り組み3本柱
KPI・目標と実績
サステナビリティ重要課題に対する2023年度の実績は以下の通りです。
取り組みの柱 | マテリアリティ | KPI | 2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 |
---|---|---|---|---|---|
地域社会・経済の 活性化への貢献 |
イノベーション の促進 |
B2B2X収益額 | 1,080億円 | 1,136億円 | ○ |
ビジネスユーザ満足度 (ビジネスイノベーション本部) |
対前年改善 | 60% (前年比+7pt) |
○ | ||
ビジネスユーザ満足度 (営業推進本部) |
対前年改善 | 81% (前年比+46pt) |
○ | ||
地域の価値創造につながる 記事掲載数・報道発表数 |
対前年増 | 439件 | ○ | ||
安心安全な デジタル社会 の構築 |
重大事故発生件数 | ゼロ | 1件 | × | |
サイバー攻撃に伴う サービス停止件数 |
ゼロ | ゼロ | ○ | ||
脱炭素・循環型 社会の実現 |
気候変動緩和・ 適応策の推進 |
温室効果ガス排出量 | 45.5万t-CO2 | 45.5万t-CO2 | ○ |
自社消費電力のグリーン化率 | 20.3% | 25.0% | ○ | ||
一般車両EV化率 | 40% | 40% | ○ | ||
循環型社会 の形成 |
廃棄物リサイクル率 | 98.9%以上 | 99.2% | ○ | |
地域の価値創造 (環境負荷低減)に つながる記事掲載数・ 報道発表数 |
対前年増 | 26件 (前年比+7件) |
○ | ||
多様性を尊重する 社会の実現 |
人権と多様性 の尊重 |
社員エンゲージメント率 | 対前年増 | 49% (前年比▲3%) |
× |
リモートワーク実施率 | オフィス ワーカー:70% エッセンシャル ワーカー:45% |
オフィス ワーカー:71% エッセンシャル ワーカー:23% |
△ | ||
メンタルヘルス休職者数 | ▲3% | +3.4% | × | ||
業務災害 | ゼロ | 41件 | △ | ||
人権に関する研修受講率 | 100% | 100% | ○ | ||
総労働時間数 | 1,800時間 | 1,912時間 | × | ||
DX人材数 | 3,900人 | 4,134人 | ○ | ||
外部人材の採用数 | 100人 | 104人 | ○ | ||
1人当たりの研修時間 | 対前年増 | 37時間 (前年比+1時間) |
○ | ||
1人当たりの研修費用 | 対前年増 | 168,470円 (前年比+21,983円) |
○ | ||
副業実施社員数 | 対前年増 | 860名 (前年比+711人) |
○ | ||
女性管理者比率 | 12.6% | 12.5% | ○ | ||
女性の新任管理者登用率 | 30% | 30% | ○ | ||
女性の新卒採用比率 | 30% | 43% | ○ | ||
男性育休取得率 | 100% | 103% | ○ | ||
紙使用量(事務用紙) | 対前年▲26% | ▲34% | ○ | ||
障がい者雇用率※ | 2.5%以上 | 2.34% | △ | ||
離職率 | 3%以下 | 2.8% | ○ | ||
社会貢献活動関連支出額 | 対前年増 | 9.5億円 (前年比+0.8円) |
○ | ||
重要なサプライヤとの 直接対話実施率 |
100% | 100% | ○ | ||
公正な社会 の実現 |
確認された人権に 関する違反件数 |
ゼロ | 10件 | △ | |
反競争的な違反行為・ 贈収賄違反件数 |
ゼロ | ゼロ | ○ |
- ※2023年6月時点の数値。
新たな重要課題 取り組みの3本柱のKPI・目標
新たな重要課題である取り組みの3本柱に対しても、KPI・目標を設定しました。2024年度からは新たなKPI・目標のもと、サステナビリティの取り組みにおいてPDCAをまわして、パーパスの実現につなげていきます。
サステナビリティに関する社内浸透
NTT東日本グループでは、サステナビリティの理念を浸透させ、事業活動を通じてSDGsの達成に貢献するため、さまざまな取り組みを進めています。2023年度は下記内容の浸透活動を実施しました。
- NTT東日本グループ社員を対象としたトップメッセージの発信(年1回)
- 社内報や対外向けレポート、講演会における取り組みの発信
- コーポレートサイトにおける取り組み発信
- 優れた社会貢献活動を賞する表彰式典の開催(年1回)
また、サステナビリティの取り組みに関する優良事例をNTTグループ内外へ発信することを目的として、年1回「NTTグループサステナビリティカンファレンス」が開催されています。第11回となる2023年度NTTグループサステナビリティカンファレンスでは、東日本グループからエントリーした「『スマート陸上養殖』での地域循環型社会の創出」が最優秀賞を受賞しました。