具体的な取り組み
自社に関するCO2排出削減
NTT東日本グループの事業活動におけるCO2排出量の90%以上は、オフィスや通信設備の電力使用に伴うものです。特に、近年のデータセンターにおけるIT装置の高密度化および高発熱化に伴い、データセンターの電力使用量は今後ますます増加することが予想されます。電力使用量の多い通信会社としての社会的責任を果たす観点からも、節電による省電力化が重要なポイントとなり、NTT東日本グループ一丸となって節電に取り組んでいます。
駒込データセンターのLED照明(左、右)
太陽光発電計測システムにより電力使用量を把握
屋根のうえに設置された太陽光パネル
主な省エネの取り組み
オフィスビル |
通信設備の効率化 オフィスの空調の抑制(タイマーで空調軌道を分散化し電力使用量のピーク量を削減) 照明間引き 各オフィスビルにおける屋上緑化活動 LED照明の導入 OA端末のシンクライアント化 |
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通信設備 | トータルパワー改革(TPR)運動※1施策 | ネットワーク設備の更改 統廃合や高効率な設備への更新および運転台数適正化 |
空調環境改善 |
空調設定温度の適正化 余裕空調機の停止 老朽化空調機の更改による冷却効率の向上 |
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ネットワーク設備のシンプル化 省エネルギー技術の導入を検討・推進(高電圧直流給電システムや間接外気冷房等) |
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データセンター |
アイルキャッピング※2の導入 LED照明や太陽光発電の導入 壁面緑化 遮熱・断熱コーティングの採用 冷涼な外気を活用して電力使用量を抑える新型の空調設備の導入(北海道データセンター) 室外機への散水システム※3の導入(一部の拠点) |
- ※1トータルパワー改革(TPR:Total Power Revolution)運動:NTTグループ独自の電力エネルギー削減に向けた活動。
- ※2アイルキャッピング:ラック列間の通路を壁や屋根で区画し、IT装置への給気(低温)とIT装置からの排気(高温)を物理的に分離して効率的な空調環境を実現する気流制御技術で空調消費電力の約20%の削減が期待できる。
- ※3室外機への散水システム:放熱フィンへ直接散水し、水の気化熱を利用することで、空調消費電力の約30%の削減が期待できる。
アイルキャッピング(NTT東日本データセンター)
- ※1アイルキャッピングはNTTファシリティーズの商標登録です。
- ※2NTTファシリティーズ調べ。
- ※3開発メーカー調べ。
再生可能エネルギー利用拡大に向けた取り組み
NTT東日本は、電力を消費している事業者として、事業活動による電力使用量の低減を図っていくことも重要な社会的責任の1つであると認識しています。この責任を果たし、低炭素社会の実現に貢献するために、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの利用促進に取り組んでいます。
これまで東日本研修センタ・東日本本社ビル・横浜戸塚ビル等の16カ所のビルへ太陽光発電設備を32台設置しており、毎年の発電量を把握しています。2020年度は太陽光発電で約80万kWhを発電しました。
2020年度からは温室効果ガス排出の主要因である電力のグリーン化を進め、2021年10月時点で初台本社をはじめ、東日本エリア131ビルに再生可能エネルギーを導入しています(2020年度実績:0.76億kWh<使用電力の4%>、 2021年度見込:3.54億kWh<使用電力の18%相当>)。
温室効果ガス排出削減に向け、今後も再生可能エネルギー利用を拡大していきます。
再生可能エネルギー・クリーンエネルギー発電量
2019年度実績 | 2020年度実績 | 2021年度実績 | 2022年度計画 | |
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使用料(億kWh) | 0 | 0.8 | 3.2 | 3.7 |
一般車両のEVの取り組み
低炭素社会の実現に向け、車両配備基準の見直しやカーシェアリングの推進等による車両保有台数の削減に取り組んでいます。
また、2018年10月にNTTグループとして「EV100」へ加盟したことから、NTT東日本グループとしても2030年までに一般車両の100% EV化をめざしていきます。
さらに、エコドライブの推進・実践のため、講習会の開催やエコドライブコンテストに参加する等、全社的に取り組みを進めています。
NTT東日本グループ 一般車両のEV化率
2019年度実績 | 2020年度実績 | 2021年度実績 | 2022年度見込 | |
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EV率(%) | 1 | 9 | 16 | 25 |
NTT東日本グループ 業務用車両におけるCO2排出量
2016 年度 |
2017 年度 |
2018 年度 |
2019 年度 |
2020 年度 |
2021 年度 |
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排出量 (万t-CO2) |
1.3 | 1.1 | 1.1 | 1.0 | 0.8 | 0.7 |
NTT東日本グループ 業務用車両における燃料使用量
2016 年度 |
2017 年度 |
2018 年度 |
2019 年度 |
2020 年度 |
2021 年度 |
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ガソリン(kl) | 4,225 | 3,712 | 3,358 | 2,871 | 2,185 | 1,866 | |
軽油(kl) | 928 | 961 | 945 | 955 | 888 | 917 | |
ガス | LPG(kg) | 1,669 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
CNG(m3) | 279 | 595 | 0 | 0 | 0 | 0 |