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第7回 日々の暮らしの安心を支える通信

電話が通じない生活はありえない

故障修理のやりとりをきっかけに、その後も通信機器の交換や回線の更改などの相談を受け、継続的に通信サービスを提供させていただくこともある。そうしたお客さまとの交流は、寄せられた信頼に応えるべく、真摯な取り組みが求められる一方で、技術者にとって心暖まるひとときともいえる。

八王子市の西、高尾山の先の大垂水峠を越えた、神奈川県 相模湖町の太田顕さん宅。NTT東日本-東京西 八王子サービス担当で宅内保守を担当する谷口仁志は、ここを幾度となく訪問しているが、電話機の後ろの壁に貼られている自分の名刺を見るたび、誇らしいような、それでいて身の引き締まる思いに駆られる。

太田さんと谷口の交流は、電話機やファクスの納入、ISDN回線からBフレッツへの移行と、もう何年にも及ぶ。回線更改の際の相談や機器の使い方で不明な時などは、今では谷口を指名して問い合わせをいただくという。

「谷口さんのサポートもあり、安心して電話やファクス、インターネットを使うことができている。ファクスが故障した時など、何度もご足労いただき説明を受けたが、そうしたやりとりも互いに信頼関係があってのことだと考えている。これからも良き相談相手として、頼りにしていきたい」と太田さんは話す。

谷口もまた、太田さんとの交流を通じて、信頼関係を築くことの大切さを教わっている。

八王子市に住む桜井千代子さん。NTT東日本-東京西 八王子サービス担当の小沢和仁は、市の提供する「高齢者緊急通報システム」の保守などを通じて、折に触れ、桜井さん宅を訪れているが、桜井さんの元気な笑顔を見るのが楽しみという。独り暮らしのお年寄りに電話はまさに“命綱”だ。通報システム保守の際には宅内設備の点検も併せて行っている。

「NTTさんが来てくださって電話の調子もいいおかげで、毎日、安心した生活が過ごせます。今年で82歳の私を案ずる嫁いだ娘たちも、電話があるおかげで安心できるそうです」と、小沢を前に嬉しそうに話す桜井さん。

築60年という広い家の中は、隅々まで掃除が行き届き、整理整頓がなされている。庭の緑もきちんと手入れされ、季節の花も綺麗に咲きそろう。そうした静かで穏やかな生活を陰ながら支えるのが我々技術者の使命だ…、保守を終えて桜井さん宅を去る小沢は、いつも、誓いを新たにする。

八王子駅前商店街の「魚屋みかさ」。店主の威勢の良いかけ声が、店の外まで響き渡る。この店では、「電電公社600型電話機」、いわゆる黒電話がまだまだ現役でがんばっている。桜井さん宅の保守を終えた後、魚屋みかさ前の歩道のハンドホール内での通信ケーブル保守に合流した小沢は、黒電話のメンテナンスを兼ねて店主を訪ねた。

「子機のついた新しい電話機に換えたこともあるが、水に濡れた手で受話器をとる機会も多いため、故障しやすかった。昔からの黒電話がやっぱり頑丈で音質もいいし、頼りになる」と店主は話す。「電電公社の頃はお役所だったけど、NTTになってからはサービスが良くなったよね。技術屋さんたちも親切になった」とのお褒めの言葉に、小沢らは嬉しそうに頭を下げるのだった。

電話の大切さ、信頼関係をむすぶことの大切さを語る、太田顕さん

太田さん宅を幾度となく訪れているNTT東日本-東京西 八王子サービス担当 谷口仁志

桜井千代子さん宅での保守作業を終えて、しばし談笑。「お客さまとの交流を大事にしたい」と語るNTT東日本-東京西 八王子サービス担当 小沢和仁

「魚屋みかさ」ではまだまだ現役の黒電話がお客さんからの注文の声を届けている