News Release東日本電信電話株式会社

2020年11月25日

AIで社会課題を解決する「『smart路面点検サービス』提供の取り組み」にて「IT賞」を受賞

東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上 福造)は、「 『smart路面点検サービス※1』提供の取り組み」※2について、公益社団法人企業情報化協会主催の2020年度「IT賞(社会課題解決領域)」※3をニチレキ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小幡 学)およびエヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:栗島 聡)とともに受賞いたしました。

1.受賞案件

IT賞(社会課題解決領域)

「smart路面点検サービス」提供の取り組み

2.受賞理由

公共インフラの老朽化が進み大きな社会課題として認知されるようになりました。道路維持修繕についても高度成長期に建設された道路が一斉に老朽化していることで国と自治体のそれぞれのレベルで対応が難しくなっています。

既存の技術基準に基づく路面性状測定車を使った路面点検方式は高コストでした。このため路面点検が生活道路まで十分には実施されず、修繕工事の適切な順序での着手が困難になり、修繕工事が後手に回って工事費が嵩み、結果として維持修繕予算が逼迫するという悪循環になっていました。

本取り組みの特長は三つあります。

第一に、道路舗装会社、通信事業者、システムインテグレータが協力し合いそれぞれの固有技術を掛け合わせて、従来にないサービスプロセスを構築したことです。これによって路面点検作業における事前調査、測定、解析の三つのステップすべてにわたって抜本的な機能面での改革を実現しました。

第二に、成果の大きさです。この取り組みの結果、路面点検の総コストの60%削減が可能になりました。したがって同じ予算で路面点検の実施数を2倍以上増やすことができるようになり、早期に着実に補修必要箇所を発見することで、緊急・後追いの工事を削減し、計画的な施工を行うことができるようになります。これは維持修繕予算を低減することにつながり、波及的な効果が多大であります。

第三に従来の路面点検の手法をITによって置き換え、効率化するというだけでなく、画像認識AI技術と測定ノウハウを用いて新たな評価基準を創案したことです。従来の技術基準にとらわれない姿勢であり、本取り組みの革新性を象徴しています。この新たな評価基準によって、従来よりも高度で予測性の高い計画的な道路維持修繕計画の策定に結びつき、道路管理者に今後大きな恩恵をもたらすものと期待します。

これらを俯瞰し、本取り組みの有効性と独自性が評価され、社会課題解決領域におけるIT賞を受賞しました。

3.今後の展望

NTT東日本は、地域に根ざしたICT企業として、AIやIoTなどの技術や様々なアセットを活用し、インフラメンテナンスにおける社会課題の解決に貢献してまいります。

    【用語解説】
  • ※1記載されている会社名、製品名、サービス名は各社の商標または登録商標です。
  • ※2地方公共団体が管理する舗装のメンテナンスサイクルの効率化を実現 〜AI・IoTを活用した安価で高性能な「smart路面点検サービス」を8月1日より提供開始〜(2020年7月28日 ニュースリリース)
    https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20200728_02.html
  • ※3IT賞は、わが国の産業界ならびに行政機関などの業務における事業創造、効果的ビジネスモデルの構築・促進、生産性向上等、"ITを高度に活用したビジネス革新"に顕著な努力を払い成果を挙げたと認めうる企業、団体、機関および個人に対して、公益社団法人企業情報化協会が授与するもの。昭和58年の第1回より今年で38年目を迎える。
    IT賞:https://www.jiit.or.jp/im/award.html新規ウィンドウで開く

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