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都市対抗野球大会/第84回 都市対抗野球大会

第84回 都市対抗野球大会

試合速報・結果

7月14日(日) [一回戦] VS 東邦ガス

  7月14日(日) 14:03 東京ドーム(三塁側)

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 R H E
東邦ガス 0 0 0 0 0 0 1 1 0   2 6 0
NTT東日本 0 0 0 0 0 0 1 0 0   1 5 0
自動更新版簡易スコアボード
イニングハイライト
[9回裏] 終盤の粘りも及ばず、1対2の敗戦。黒獅子旗の夢は来年に持ち越された。 (16:34更新)
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7月14日(日) 東京ドーム

ゲームレポート

 東京都第一代表として乗り込んだ第84回都市対抗野球本大会、黒獅子旗を目指して鍛錬を重ねてきたNTT東日本ナインの戦いは、初戦でピリオドが打たれてしまった。だが、紛れもなく名勝負だった。
 最後の最後まで勝利をあきらめない彼らの戦いは、「聖地」東京ドームを埋め尽くした大観衆の心を鷲づかみにしたのだ。

度胸満点のピッチングで、新人・高木は七回途中までを無失点。

度胸満点のピッチングで、新人・高木は七回途中までを無失点。

先発の新人・高木は、度胸満点のマウンドさばきを見せる

 連休の中日、初戦のマウンドに垣野監督が送り出したのは、新人の高木だった。東京都予選で鮮烈なデビューを飾った若武者は、この大舞台にも臆することなく、すばらしいピッチングを展開する。一回表、先頭打者を三振に仕留めると、二死からヒットを許すが落ち着いて後続を切って取る。四回まで毎回ランナーを背負ったが、強心臓のルーキーは慌てることなくスコアボードにゼロを刻んでいった。
 高木の力投に、バックも軽快な守備で応えた。一回にはセンターの目黒が頭上を越える大飛球を好捕。梶岡、矢島といった内野手も安定したフィールディングでゴロをさばいていく。バックにも盛り立てられ、高木は回を重ねるごとに調子を上げた。六回まで毎回奪三振を記録。五、六回は三者凡退に切って取り、相手打線に付け入る隙を与えない。

 

七回裏、キャプテン・岩本に会心の同点ホームランが飛び出し、ベンチは俄然活気づく。

七回裏、キャプテン・岩本に会心の同点ホームランが飛び出し、ベンチは俄然活気づく。

七回表に先制を許すも、その裏岩本に値千金の同点弾!

 力投する高木を援護しようと、打線は五回、相手投手に食らいついた。突破口を切り開いたのは北道。試合前、平野とともに本大会10年連続出場の表彰を受けたベテランが内野安打で出塁すると、続くキャプテン・岩本の送りバントが幸運なヒットとなり、無死一・ニ塁とチャンス拡大。ここで梶岡がしっかりと送りバントを決め、一死ニ・三塁とNTT東日本は絶好機を迎える。だが、この場面に代打平野と一番・目黒が凡退。先制点を奪うことができなかった。
 七回表、一死から連打を許したところで、垣野監督は高木から大竹へとスイッチ。大竹は相手打者を内野ゴロに打ち取るが、併殺崩れの間に先制点を許してしまう。だが、幾度となく厳しい試合を勝ち抜いてきたNTT東日本ナインは、リードされても動じることはなかった。七回裏二死から岩本がフルスイングした打球は大歓声の中、オレンジ色に染まったレフトスタンドへと突き刺さる。キャプテン会心の一打によって勝負は振り出しへ。三塁側からレフトスタンドを埋め尽くしたNTT東日本サポーターのムードは最高潮になった。

 

3塁側スタンドをびっしりと埋めたサポーターたちも、懸命に選手を後押し。

3塁側スタンドをびっしりと埋めたサポーターたちも、懸命に選手を後押し。

終盤、粘りも及ばず1-2の惜敗。黒獅子旗獲得は来年へ

 だが、NTT東日本の粘りは及ばなかった。八回表に許した1点が決勝点に。
 1対2という悔しい結果が待っていた。垣野監督が送り込んだ高木、大竹、末永の3投手は相手打線を2失点に抑え込んだが、打線は散発。5安打1得点と相手投手を攻略することができなかった。
 悲願の黒獅子旗獲得を目指したNTT東日本の戦いは、1回戦敗退という思わぬ結果に終わった。「相手を攻めきれなかった。同点にして流れが変わると思ったけど、リードを奪うことができなかった。申し訳ないです」と北道は唇を噛み、会心の同点弾を放ったキャプテン・岩本も「初戦ということで硬さが出て、流れを掴み切れませんでした」と肩を落とす。
 だが、うつむくことはない。彼らは東京ドームにつめかけたファンだれもが手に汗握る、すばらしいゲームを見せてくれた。特に守りでは随所に好プレーが飛び出した。頭上を越える難しい当たりを好捕したセンター目黒、フェンスに衝突しながらも大飛球を掴み取ったライト越前、レフトの北道も最終回、左中間を抜くかという当たりを見事にランニングキャッチした。外野は鉄壁。内野手もまたキャプテン・岩本を中心に、確実にアウトを重ねていった。高い意識でトレーニングを積んできた成果が、この大舞台でも遺憾なく発揮されたのだ。
 悲願の日本一には手が届かなかった。だが、この敗戦は間違いなく明日につながる。新人ながら堂々とした投球でゲームを作った先発・高木は、早くも明日を見据えていた。
 「北道さん、平野さんの記念の試合に応える投球ができなくて残念です。でも、こんなに大きな舞台で投げられたのは、ものすごくいい経験になると思う。次につなげなくちゃいけない」
 夢は来年へと持ち越された。だが、NTT東日本は今までも敗戦を糧にして強くなってきた。
 来年の今頃、ひと回りたくましくなったナインが、東京ドームに立っているに違いない。