(報道発表資料)

2025年1月20日
東日本電信電話株式会社
株式会社Octa Robotics
東芝エレベータ株式会社

既設エレベーターとの連携によるサービスロボットの管理・運用高度化ソリューションを公開
〜自律的なフロア移動でロボットの生産性を向上〜

東日本電信電話株式会社(代表取締役社長:澁谷 直樹、本社 東京都新宿区、以下「NTT東日本」)、株式会社Octa Robotics(代表取締役:鍋嶌 厚太、本社 東京都文京区、以下「Octa Robotics」)、東芝エレベータ株式会社(代表取締役社長:鈴木 正広、本社 神奈川県川崎市、以下「東芝エレベータ」)は、サービスロボットが自律的にフロア移動するソリューションの実現に向けた実証実験を2025年1月21日(火)より開始いたします。

現在、NTT東日本では実証・体感フィールドであるNTTe-City Labo*1(東京都調布市入間町1-44 NTT中央研修センタ)において、さまざまなメーカーとの連携によりロボット展示やソリューション研究開発・実証を進めております。その取り組みの一環として、ロボットと既設エレベーター(東芝エレベータ製)を連携させた実証システムを構築しており、今後、機能・運用面におけるノウハウ蓄積・課題把握に取り組んでいくとともに、パートナー企業の皆さまとのユースケース共創を通じ、エレベーターとロボットの連携ソリューションの社会実装を加速し、各種業務の更なる効率化・省人化の実現をめざします。

1. 背景と目的

昨今、日本国内における労働者人口の減少の影響などにより、建物・施設管理業務をはじめとしたサービス業において、人手作業を代替するロボットの普及が進みつつあります。また、これらのロボットが自律的なフロア移動を実現することで少台数のロボットでもより広いエリアでサービス従事できることから、それに向けた技術検討やさまざまなユースケースの実証が推進されています。

その中でも、エレベーターを利用したフロア移動にあたっては、既設エレベーターの多くが外部システムとの連携機能を具備していないことおよび、さまざまなメーカーのロボットや建物設備、ネットワークを含めたトータルでのシステム設計が課題となっています。

このような課題に対応するためにNTT東日本では、さまざまなメーカーとの連携によりNTTe-City Laboへロボットの展示を行うとともに、設備などとの連携を一元的に制御・管理するためのネットワーク環境およびロボット管理システムを含めたソリューションの研究開発・実証を進めています。

Octa Roboticsは、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)にてロボットと建物設備連携の標準ルール策定を推進する企業であり、ロボットと建物設備(エレベーター、自動ドア、セキュリティ)の連携に特化したマルチベンダー型のインターフェースサービス(LCIサービス)*2を提供・展開しています。

東芝エレベータは、既設エレベーターに対して外部システムとの連携を可能にする外部システム用インターフェース装置を開発しています。また、人とロボットが既設エレベーターを安全に利用するために必要な対策・機能の拡充・運用方法を検討しています。

この3社共同のもと、NTTe-City Labo内にロボットと既設エレベーター(東芝エレベータ製)を連携させる実証システムを構築し、パートナー企業の皆さまとともに今後のソリューション開発に向けた機能・運用面におけるノウハウ蓄積や課題の把握に取り組んでいきます。

2.実証実験の概要

本実証実験は以下のとおり実施します。

(1)実証内容

実施期間 2025年1月21日〜2025年3月31日
場所 NTTe-City Labo 5号館
評価内容
  • エレベーター/サービスロボット管理システム/ロボット間の連携に関する課題把握
    • 乗り場・乗りかごで人とロボットが乗り合わせるさまざまユースケースの抽出・動作確認・課題把握
    • 無線ネットワーク環境の評価(本施設ではローカル5G・Wi-Fi等を運用中)
  • サービスロボット管理システムにおける機能・運用面の課題把握
    • エレベーター乗降時のユースケースにおける事象の把握
    • その他、ロボットがエレベーター前へ移動〜エレベーター乗り込み〜指定フロアへ移動〜エレベーターから出て目的地へ向かう一連の動作中における事象の把握
    • 上記を踏まえたサービスロボット管理システム側での実装内容の検討・実装
  • その他、実証により明らかになったノウハウ・課題などの把握

(2)実証システム概要

NTTe-City Labo 5号館内の既設エレベーター制御盤へ東芝エレベータの外部システム用インターフェース装置を設置し、Octa RoboticsのLCIサービスへ接続することで、エレベーターの遠隔呼出を可能とします。これに加え、NTT東日本のサービスロボット管理システム*3と連携することで、各種ロボットやエレベーターの統合管理が可能となります。

  • ※3さまざまなメーカーの用途の異なるサービスロボットを共通で管理・制御するためのシステム

【NTTe-City Laboにおける実証システム構成イメージ】

(3)各社の役割

NTT東日本
  • 実証実験場所「NTTe-City Labo」の提供
  • 実証実験場所の運用・管理 (施設を利用する第三者への周知・窓口)
  • 実証用サービスロボット管理システムの構築
  • 実証実験の評価に向けたロボット全体運用設計、実験中のロボット運用、第三者へのヒアリングなどの実施
Octa Robotics
  • 実証用システム(LCIサービス)の提供
  • 実証実験の評価に向けたシステム稼働データなどの分析
東芝エレベータ
  • 実証用システム(外部システム用インターフェース装置)の提供
  • 実証実験の評価に向けたシステム稼働データなどの分析

3.今後の展開

NTT東日本は、本施設での実証およびパートナー企業の皆さまとのユースケース共創を通じ、ロボットの運用に必要なネットワーク環境およびロボット管理システムを含めたワンストップソリューションを提供していくことでロボットの社会実装を加速させ、各種業務の更なる効率化・省人化の実現をめざします。Octa Roboticsは、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)が発行した規格に基づく建物設備連携を更に推進するとともに、新たな研究開発へも着手していくことで、ロボットフレンドリーな社会の早期実現に向けて貢献していきます。また、東芝エレベータは、本実証実験を踏まえ、既設のエレベーターにおける、ロボットの縦移動のニーズに対応するための連携システムの開発を進めてまいります。

4.本件に関するお問い合わせ先

東日本電信電話株式会社

ビジネス開発本部 無線&IoTビジネス部 5G/IoT企画担当
Mail:robotics@east.ntt.co.jp

株式会社Octa Robotics

お問い合わせ窓口
Mail:contact@octa8.jp

東芝エレベータ株式会社

総務部総務広報担当
TEL:044(331)7001

つぎのミライはあなたの街からはじまる。NTT東日本グループ

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