(報道発表資料)

2022年4月27日
東日本電信電話株式会社
セコム株式会社

NTT東日本とセコムによる、特殊詐欺に対する高齢者の防犯意識向上を目指す協働実証実験について

東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上 福造、以下「NTT東日本」)は、セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:尾関 一郎、以下「セコム」)とともに、特殊詐欺に対するご高齢者の防犯意識向上を目指した協働実証実験を5月1日より開始します。NTT東日本が特殊詐欺に関する実証実験を警備業界と行うことは、はじめてのことです。

特殊詐欺に対しては、これまでも様々な対策が講じられてきましたが、その手口は巧妙化・複雑化しており、ご高齢者を標的とした被害件数・被害額は依然として高い水準で推移しています。

こうした状況を受けNTT東日本では、ご高齢者の詐欺に対する防犯意識を高めるべく、自治体等と連携してオートコールによる「特殊詐欺対策訓練」(※1)を実施しております。また、2020年11月からNTTグループが持つ特殊詐欺解析AI を活用した「特殊詐欺対策サービス」(※2)を提供し、特殊詐欺被害拡大防止に向けた取り組みに注力しています。

一方、セコムでは、超高齢社会の課題解決を目的に、2015年4月東京都杉並区に「セコム暮らしパートナー久我山」を開設し、ご高齢者やそのご家族のニーズ把握、新サービス創造に努めており、2017年10月からは、ご高齢者の孤独の解消、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上を目的に、ロボットを活用した「コミュニケーションサービス」(※3)を試行的に開始しております。

今回の実証実験では、「セコム暮らしのパートナー久我山」のサービス提供エリアにお住まいのご高齢者を対象に、セコムが提供する「コミュニケーションサービス」を活用して、日々、特殊詐欺対策の声かけ・注意喚起を実施すると同時に、NTT東日本が提供する「特殊詐欺訓練」を活用した「模擬訓練」を行い、日々の声かけ・注意喚起とご高齢者の防犯意識の関係を確認いたします。

この実証実験を通じて、両社はご高齢者の防犯意識を高めるために必要な仕組み作りや注意喚起の内容等、特殊詐欺被害拡大防止に役立つ知見を得るとともに、NTT東日本の提供する「特殊詐欺対策サービス」のサービス品質向上にも役立ててまいります。

これからも、NTT東日本とセコムは、安心・安全な社会づくりのため、特殊詐欺被害拡大を防ぎ、安心して電話をご利用いただける環境づくりに取り組んでまいります。

  • ※1:NTT東日本が提供するオートコールによる「特殊詐欺対策訓練」の概要
    あらかじめご登録いただいた訓練参加者に対して、模擬音声による訓練通話を着信させることで、その通話に対する反応をモニタリングする。「取ってはいけない行動」「正しい行動」のどちらを取られたかを確認し、その行動特性に応じて注意喚起するソリューション。参加者の行動に関して統計的な情報も把握します。自治体や団体に対して実施の規模、方法等を個別にご相談の上、提供いたします。
  • ※2:NTT東日本が提供する「特殊詐欺対策サービス」の概要
    1. (1)通知機能
      ご家庭の固定電話に取り付けた通話録音機能付き端末(特殊詐欺対策アダプタ)から、録音した通話内容をクラウド上に転送し、特殊詐欺解析AIが通話内容を解析します。特殊詐欺であると疑われる等の場合にはご契約者さま本人やご親族の方等のあらかじめ登録された方に、注意喚起の電話やメールを送信します。これにより、ご契約者さま本人やご親族の方等が詐欺の危険性を察知することが可能になります。
    2. (2)拒否リスト機能
      しつこい勧誘の電話や迷惑電話は、その番号を特殊詐欺対策アダプタへご登録いただくことで着信をブロックすることができます。
    3. (3)許可リスト機能
      ご家族やご友人の電話番号をあらかじめ特殊詐欺対策アダプタへご登録いただくことで当該電話番号との電話は、録音、解析の対象外になり、安心して通話できます。
      【詳細】 https://web116.jp/shop/benri/tokusyu/tokusyu_00.html新規ウィンドウで開く
  • ※3:セコムが提供する「コミュニケーションサービス」の概要
    「セコム暮らしのパートナー久我山」のスタッフがコミュニケーションロボット「BOCCO」(※4)を通じて"定期的な挨拶"や"状況にあわせた声がけ"を行う実証実験中のサービス。実証実験のご参加者からはご好評をいただくとともに高齢者が抱える孤独や服薬といった社会課題の解決にも一定の効果が確認されており、高齢者のQOL維持・向上のための有効なサービスとして開発を進めています。

    サービスの概要イメージ図

    (参考)2018年11月9日ニュースリリース
    セコムとユカイ工学 高齢者のQOL維持・向上を目的とする「コミュニケーションサービス」の実証実験開始
    https://www.secom.co.jp/corporate/release/2018/nr_20181109.html新規ウィンドウで開く
    (参考)セコム暮らしのパートナー久我山について
    https://www.secom.co.jp/kurashi-partner/新規ウィンドウで開く
  • ※4:コミュニケーションロボット「BOCCO」(ユカイ工学)について
    スマートフォン用アプリを使って、メッセージのやりとりができる特徴を持つロボット。スマートフォンアプリからテキストや音声でメッセージを入力すると、家にあるロボットが再生し、ロボット側から録音をすると、スマートフォンアプリでメッセージの確認ができるなど、家族でのコミュニケーション等で活用されています。
    (参考)BOCCO公式ページ:http://www.bocco.me/新規ウィンドウで開く

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