News Release東日本電信電話株式会社

2020年11月10日

自治体向け手書き帳票データ化サービス「AIよみと〜る(LGWAN接続タイプ)」のマイナンバー対応について
〜マイナンバー入力業務を効率化し、さらなるスマート自治体の実現へ〜

マイナンバーロゴ

東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上 福造、以下「NTT東日本」)は、自治体のお客さまからのニーズにお応えし、総合行政ネットワーク(以下、「LGWAN※1」)で利用可能なAI-OCR※2サービスとして「AIよみと〜る(LGWAN接続タイプ)」を提供しております。

この度、「AIよみと〜る(LGWAN接続タイプ)」では、個人情報保護委員会のガイドラインを遵守することで、マイナンバーの記載のある帳票の読み取りに2020年11月1日より対応したことをお知らせいたします。

  • ※1Local Government Wide Area Network
  • ※2AI-OCRとは、従来のOCR技術とAIとを組み合わせ、学習した内容に基づいてルールを見いだして読み取る技術のことで、紙や画像中に記載された手書きの漢字や数字などを、高い精度でデータに変換します。

1.背景

自治体では将来的な職員数の減少を見据え、現行の業務を一層効率的に行うために「スマート自治体」への転換を目指した取組みが進められています。自治体でのICT利活用の定着は、今後の職員数減少に対応していくための重要な要素となっています※3。こうした背景を踏まえ、NTT東日本は2019年12月より、自治体向けのAI-OCRサービスとして「AIよみと〜る(LGWAN接続タイプ)」を提供開始し、自治体業務の膨大な紙の申請書のシステム入力業務の効率化を後押ししてきました。現在までに多くの自治体へ「AIよみと〜る(LGWAN接続タイプ)」を提供し、WinActor※4を活用したRPA※5サービス「おまかせRPA」を組み合わせながら、自治体の業務運営を支援しております。

一方、住民から提出される紙の申請書には「税」、「福祉」分野を中心として、個人を特定する目的でマイナンバーが記載されており、多くの自治体からマイナンバーの読み取りを要望いただいておりました。※6

この度NTT東日本では、従来サービスでは非対応であったマイナンバーの取り扱いについて、サービスのセキュリティ水準を高度化することにより、「AIよみと〜る(LGWAN接続タイプ)」をマイナンバー対応することにいたりました。

  • ※3総務省 自治体戦略2040構想研究会より
  • ※4WinActorは、2010年にNTTアクセスサービスシステム研究所で生まれた技術をベースに、2013年にNTTアドバンステクノロジ株式会社が製品化に成功した、純国産のRPAソリューションです。
  • ※5RPA(Robotic Process Automation=ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、定型業務を自動化する技術のことです。
  • ※6ご要望を頂いているマイナンバー記載の帳票例
自治体名 担当課 帳票名
【業務名】
処理枚数
(年間)
繁忙期 帳票イメージ
マイナンバー記載箇所の図
岩手県
久慈市
政策推進課 寄付金税額控除に係る申告特例申請書
【ふるさと納税処理業務】※7
約7,000枚 12〜1月 記載箇所の図
税務課 給与支払報告書
【給与支払報告書の入力業務】
約2,600枚 1〜2月 記載箇所の図
茨城県
小美玉市
税務課 確定申告書
【個人市民税 確定申告業務】
約2,000枚 3〜4月 記載箇所の図
茨城県
守谷市
児童福祉課 子どものための教育・保育給付支給認定申請書(現況届)
【給付認定申請書(現況届)の入力業務】
約700枚 11〜2月 記載箇所の図

その他、以下のような紙帳票にマイナンバーが記載されております。※8

「償却資産申告書(償却資産課税台帳)」「後期高齢者医療被保険者資格取得届出書」「特別徴収に係る給与所得者異動届出」「自立支援医療費支給認定申請書」「障害者手帳申請書」「市民税・県民税申告書」「介護保険居宅介護(介護予防)住宅改修費支給申請書」「住民異動届出書」「妊娠届出書」「特別定額給付金申請書」

  • ※7実業務での利用を検討中
  • ※8自治体により記載欄が無い場合有り

2.マイナンバー対応のためのセキュリティ強化ポイント

「AIよみと〜る(LGWAN接続タイプ)」は、この度、マイナンバーに対応する為、『特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン』に準拠した、高い水準のセキュリティ機能を実装しました。

主なポイントは、LGWANに閉じた強固なデータセンタにて、物理的に本サービス占有の領域を確保した管理体制(ポイント①)を整備したことです。また、お預かりした紙の申請書を守るため、多彩なセキュリティ技術(ポイント②)を採用しております。さらに、自治体ごとのセキュリティポリシーに準拠するための、ID毎のアクセス権限の付与やアクセスログ閲覧など、マイナンバーに関する技術管理を徹底(ポイント③)したサービスとして提供させていただきます。

(1)サービスの特長

(ポイント①)LGWANに閉じた強固なデータセンタでのサービス占有の管理体制

本サービスは、株式会社NTTデータが提供する地方公共団体向けAI-OCRサービス「NaNaTsu® AI-OCR with DX Suite」※9を活用して提供しています。マイナンバー対応に伴い、物理的に本サービス占有のサーバを新たに構築いたしました。また従来からのLGWANに閉じたLGWAN完結型の構成はそのままに、パブリッククラウドとは異なる安全性の高いサービスを提供させていただきます。

(ポイント②)多彩なセキュリティ対策

マイナンバーを取り扱うにあたり、IPSによる侵入検知機能、WAF※10によるアプリケーションの脆弱性への対策をおこなっております。そのほかにも、ファイアーウォールによるアクセス制御、データ暗号化、通信暗号化(SSL/TLS1.2)などお預かりした紙の申請書の情報を安全に取り扱う為の多彩なセキュリティ技術を用いて、自治体の住民情報を守ります。

(ポイント③)マイナンバーの技術的な安全管理の徹底

自治体よりお預かりした紙の申請書は、文字を電子化する目的のみに使用され、その他の用途(AIによる文字学習 等)にマイナンバーを利用しないことを徹底しております。また、ID毎のアクセス権限の付与、アクセスログ閲覧などの技術的な安全管理機能により、マイナンバーを含む住民情報の閲覧範囲を特定の担当者に限定できるので、自治体ごとのセキュリティポリシーにあわせたマイナンバーの取り扱いが可能です。

<サービス提供イメージ>

(2)適用開始日

2020年11月1日(日)よりご利用可能

  • ※9「DX Suite」は日本国内におけるAI inside 株式会社の登録商標です。
    「NaNaTsu®」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
  • ※10Web Application Firewall

3.サービスに関するお問い合わせ先

NTT東日本の営業担当者にお問い合わせいただくか、以下のWEBサイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。

報道発表資料に記載している情報は、発表日時点のものです。
現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。