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News Release 東日本電信電話株式会社

2014年10月10日

NTTインターコミュニケーション・センター(ICC) 企画展「大友良英 音楽と美術のあいだ」を開催

  • NTT東日本が運営する文化施設NTTインターコミュニケーション・センター※1(以下ICC)では、2014年11月22日(土)より2015年2月22日(日)まで企画展「大友良英 音楽と美術のあいだ」を開催します。
  • 大友良英は、即興音楽からポピュラー音楽、または映画やテレビの劇伴音楽まで多種多様な音楽制作に加え、美術館などでの展覧会における作品制作など、美術の領域での発表も数多く行なう音楽家です。
  • 本展は、大友良英が、2008年に山口情報芸術センター [YCAM]の委嘱により制作した作品《quartets》と、本展のための新作サウンド・インスタレーション《guitar solos 1》で構成されます。《quartets》は、東京では初公開となります。
  • ※1日本の電話事業100周年記念事業として、またNTTの文化・社会貢献活動の一環として、1990年からプレ活動を開始し、1997年東京(新宿区西新宿<初台>)にメディア・アートの展示を中心としてオープンした文化施設。

1.開催主旨

テーマは、「音楽と美術のあいだ」です。異なる芸術表現である「音楽」と「美術」は、制度も作法も独自の発展を遂げて現在に至っています。それゆえ、音楽の活動の場と美術の活動の場は、制作においても、市場においても、異なるシステムの上で動いているといえます。作り手と受け手の関係、作品の流通、作品の提示方法など、それぞれの場面でさまざまな相違があります。

そのなかで、1960年代以降、音楽と美術が相互に介入し合うような表現が多くみられるようになり、そこで生まれた表現は「インターメディア」、「パフォーマンス」、「サウンド・アート」などと呼ばれてきました。その後、さまざまなメディアを利用できる環境が整うことによって、メディア・アートや「領域横断的」と称される各種表現が生まれました。こうした表現は、従来の芸術ジャンルの定義や解釈を拡げたと同時に、それらのあいだにあった境界線をあいまいにしました。それこそが、大友のように「音楽と美術のあいだ」で活動するアーティストの表現を可能にしてきたのだといえるでしょう。

この展覧会では、いまいちど「音楽」と「美術」という異なる表現の相違に目を向け、それらの「あいだ」にあるものとはなにかを、複数のインスタレーションとさまざまなイベントによって考えます。

2.展示内容(予定)

出品作品1 《quartets》 2008年 (YCAM委嘱作品)

大友良英+木村友紀+ベネディクト・ドリュー+平川紀道+石川高+一楽儀光+ジム・オルーク+カヒミ・カリィ+Sachiko M+アクセル・ドゥナー+マーティン・ブランドルマイヤー
共同開発:YCAM InterLab

写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]

展示室中央に設置された白いキューブの各側面にミュージシャンのシルエットが投影され、キューブの内部からはミュージシャンたちによる演奏音が聞こえてきます。このシルエットと演奏音は、8名のミュージシャンが個別に即興演奏を行なった様子を事前に記録したものです。各シークエンスの時間的な配置がコンピュータ・プログラムによって制御されることで、相互に干渉し、にじみあうようなアンサンブルが絶えず生み出されます。
キューブの各側面と正対する展示室の壁面にはスクリーンが設置され、木、鉄、液体などで作られたオブジェのディテールが映し出されます。これらの物質の映像は、キューブに投影されたミュージシャンの演奏に合わせて振動/流動していきます。
観客は、キューブの4面、さらにそれを取り囲む壁面を同時にすべて見ることはできないため、すべての演奏者の音を同時に聴くことはできても、全貌を見渡すことはできないしくみとなっています。

出品作品2 《guitar solos 1》 2014年 本展覧会のための新作

ギャラリーに通じる階段で展開される、サウンド・インスタレーションです。8〜10対のスピーカーが階段の両側に設置されます。それぞれのスピーカーからは、事前に録音された大友演奏によるギターの音がランダムに再生されますが、、全体を一度に聴くことはできません。通りすぎたり、立ち止まったり、または階段を上り下りしながら作品を鑑賞します。

3.大友 良英(おおとも よしひで)プロフィール

撮影:佐藤類

ギタリスト/ターンテーブル奏者/作曲家/映画音楽家/プロデューサー
1959年横浜生まれ。十代を福島市で過ごす。常に同時進行かつインディペンデントに、即興演奏やノイズ的な作品からポップスに至るまで多種多様な音楽を作り続け、その活動範囲は世界中におよぶ。映画音楽家としても数多くの映像作品の音楽を手がけ、その数は70作品を超える。
近年は「アンサンブルズ」の名のもと、さまざまな人々とのコラボレーションを軸に展示する音楽作品や特殊形態のコンサートを手がけると同時に、障碍のある子どもたちとの音楽ワークショップや一般参加型のプロジェクトにも力を入れ、2011年の東日本大震災を受け福島でさまざまな領域で活動する人々とともに「プロジェクトFUKUSHIMA!」を立ち上げるなど、音楽におさまらない活動でも注目される。
2012年、「プロジェクトFUKUSHIMA!」の活動で芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞。2013年にはNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽で東京ドラマアウォード2013特別賞、第55回日本レコード大賞作曲賞を受賞するなど、多岐にわたる活動で数多くの賞を受賞している。

4.開催期間

2014年11月22日(土)〜2015年2月22日(日) 11:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)

休館日:毎週月曜日(月曜が祝日の場合翌日)、年末年始(12/29〜1/5)、保守点検日(2/8)

5.入場料

一般・大学生:500円(400円)※2/高校生以下無料

  • ※2料金は消費税込み、( )内は15名様以上の団体料金。会期中1回限り、再入場していただけます。

6.ICCのご案内

所在地 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー 4 階
(京王新線 初台駅東口から徒歩2分)

会期中、トークセッションやコンサート等のイベントを行なう予定です。
詳細は、別途ICCホームページ(https://www.ntticc.or.jp新規ウィンドウで開く)にてお知らせします。

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現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。