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News Release 東日本電信電話株式会社

平成25年11月11日

NTTインターコミュニケーション・センター (ICC) 企画展「磯崎新 都市ソラリス」を開催

  • NTT東日本が運営する文化施設NTTインターコミュニケーション・センター※1(以下ICC)では、平成25年12月14日(土)より平成26年3月2日(日)まで企画展「磯崎新 都市ソラリス※2」を開催します。
  • 本展では、1997年に開催したICCオープニング企画展「海市――もうひとつのユートピア」を含む、建築家磯崎新が1960年代から取り組んできた都市計画プロジェクトをたどります。さらに、現在中国で進行中の都市計画を舞台に、さまざまなゲストとともに、これまでの都市デザイン、アーキテクチャ論を超えた新たな都市像を考える場として展覧会を構成します。
  • ※1日本の電話事業100 周年記念事業として、またNTTの文化・社会貢献活動の一環として、平成2年からプレ活動を開始し、平成9年東京(新宿区西新宿<初台>)にメディア・アートの展示を中心としてオープンした文化施設。
  • ※2『ソラリス(SOLARIS)』は、ポーランドの作家、スタニスワフ・レムにより宇宙開発時代さなかの1961 年に発表されたSF 小説。意志や思考力などの知性を持つ巨大な海状の生命体であり、さらには、人間の潜在意識を具現化する能力を持っています。宇宙という、地球での知識や経験がまったく通用しない未知の存在との接触、交信を、哲学的思考によって描いたSF小説の傑作のひとつです。

1.開催主旨

インターネットがより日常化し、多くの人々をつなぐソーシャル・ネットワークに膨大なデータが扱われるようになった現在の都市は、知的生命体の様相を呈しているといえるのではないでしょうか。それはあたかも、全体を海に覆われ、自身の軌道を修正しながら動く惑星ソラリスのような都市像ともいえるでしょう。

本展は、これまでの都市デザイン、アーキテクチャ論を超えた新たな都市像とは何かを考える場となるよう企画されました。会場では、1960 年代から1997 年のICCオープニング企画展「海市――もうひとつのユートピア」を経て現在にいたる、建築家・磯崎新の都市計画の変遷をたどりながら、現在中国において進行中の「鄭州都市計画」を舞台に、複数の参加者の介入によって展示が変化していきます。祝祭空間としての都市をメディア・アーティストの提案によって実現するなど、ワークショップやディスカッションなどを通じて、高度情報化時代における都市像を模索しつつ、動的な都市空間の形成を試みます。

2.展示内容(予定)

(1)都市計画家 磯崎新 1960/2020

「海市-もうひとつのユートピア」展 1997年

今回の展覧会コンセプトにいたる展開を概観するテキストや資料を展示。

展示予定プロジェクト
《空中都市》(1960-63)
《孵化過程》(1962)
《日本万国博覧会 お祭り広場》(1970)
《コンピューター・エイデッド・シティ》(1972)
《パラディアム》(1985)
《海市計画》(1994-95)
「海市――もうひとつのユートピア」展(1997)
ほか

(2)「鄭東新区龍湖地区副CBD」 1/200 模型とその模型を舞台にしたインスタレーション

「二十四節気」にもとづいた暦や時間をデザインに組み入れた中国「龍湖地区CBD副中心」の実際の都市計画案を元に、その中心となる「水上慶典広場」を舞台にしたイベントを、メディア・アーティストや建築家によるインスタレーションとして実現します。(会期中2〜3 回程度の展示替えを行なう予定)
参加予定アーティスト:市川創太、平川紀道、ライゾマティクス

「鄭東新区龍湖地区副CBD都市計画」 1/500模型
ヴェネツィア建築ビエンナーレ(2012)での展示風景

「鄭東新区龍湖地区副CBD都市計画」水上慶典広場(CG)

(3)鄭東新区 都市ワークショップ

磯崎新《ギャラクシー(スケッチ)》

中国・鄭州市と開封市の間に広がる「鄭東新区」を舞台に、磯崎新およびゲストとのディスカッションなどを受け、状況や情報をもとに都市のモデルを考えるワークショップを行ないます。建築家やアーティストがプランを出しあい、それらのアイデアから、会期中さまざまにその様相を変えていきます。トーク・イベント、パフォーマンスなども行なわれる予定です。
参加予定:
東京藝術大学(砂山太一、永田康祐)
慶應義塾大学環境情報学部 松川昌平+松川研究室
トークゲスト:日埜直彦、南後由和、藤村龍至、松田達 ほか

3.磯崎新(いそざき あらた)プロフィール

撮影:木奥恵三

建築家。1931年大分市生まれ。1963年磯崎新アトリエを設立。以来、国際的建築家として活躍。世界各地で建築展、美術展を開催し、また多くの国際的なコンペの審査委員、シンポジウムの議長などを務める。カリフォルニア大学、ハーヴァード大学、イェール大学、コロンビア大学などで客員教授を歴任。建築のみならず、思想、美術、デザイン、文化論、批評など多岐にわたる領域で活躍。
代表的な建築作品に《大分県立中央図書館》(現アートプラザ、1966)、《群馬県立近代美術館》(1974)、《ロサンゼルス現代美術館》(1986)、《バルセロナ市オリンピック・スポーツホール》(1990)、《なら100年会館》(1998)、《北京中央美術学院美術館》(2008)、《ヒマラヤ・センター》《カタール国立コンベンションセンター》(2011)など。
近年のプロジェクトは、中国の鄭州市鄭東新区都市計画、可動式コンサートホールARK NOVAなど。2013年、岩波書店より過去50年間にわたり書いてきた文章を編集した『磯崎新建築論集』を刊行。

4.開催期間

平成25 年12 月14 日(土)〜平成26 年3 月2 日(日) 11:00〜18:00(入館は閉館の30 分前まで)

休館日:毎週月曜日(月曜が祝日の場合翌日)、年末年始(12/28〜1/3)、保守点検日(2/9)

5.入場料

一般・大学生:500 円(400 円)※3/高校生以下無料

  • ※3料金は消費税込み、( )内は15名様以上の団体料金。会期中ご本人に限り、何度でも再入場可。

6.ICC のご案内

所在地 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー 4 階
(京王新線 初台駅東口から徒歩2分)

会期中、トークセッション、ディスカッション、公開制作やワークショップ等のイベントを行なう予定です。
詳細は、別途ICCホームページ(https://www.ntticc.or.jp新規ウィンドウで開く)にてお知らせします。

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