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News Release 東日本電信電話株式会社

平成25年4月26日

NTTインターコミュニケーション・センター (ICC)
常設展「オープン・スペース 2013」展の開催について

  • NTT東日本が運営する文化施設NTTインターコミュニケーション・センター※1(以下ICC)では、常設展示内容を大幅に入れ替え、平成25年5月25日(土)より「オープン・スペース 2013」展を開催します(入場無料)。
  • メディア・アート※2作品をはじめ、現代のメディア環境における多様な表現をとりあげ、幅広い観客層に向けて紹介する展覧会です。作品を楽しむだけでなく、その背景にある現代の多様化したメディアやコミュニケーションの在り方、現代社会における問題、未来への展望や、さらに新しい感性や美意識について考えるきっかけとなることをめざしています。
  • ※1日本の電話事業100周年記念事業として、またNTTの文化・社会貢献活動の一環として、平成2年からプレ活動を開始し、平成9年東京(新宿区西新宿<初台>)にメディア・アートの展示を中心としてオープンした文化施設。
  • ※2コンピュータをはじめとするさまざまな先端メディア・テクノロジーを使用したアート作品を総称する言葉。

1.「オープン・スペース 2013」展について

(1)開催期間

平成25年5月25日(土)〜平成26年3月2日(日)

休館日:毎週月曜日(祝日の場合、翌火曜日)、年末年始(12月28日〜1月3日)、 ビル保守点検日(8月4日/2月9日)

※ 諸事情により開館時間の変更および休館の可能性がございます。最新情報はホームページなどでお知らせします。

(2)入場料

無料

(3)主な作品

①メディア・アート展示

国内外のアーティストによるさまざまな作品を紹介します。

<展示作品例>

ティル・ノヴァク 《遠心力体験装置》

7つの架空の遊園地のアトラクションを、設計図とCG合成による映像で表現した作品です。アトラクションはどれも、現実には実現不可能な構造を持っていたり、高速な回転運動を伴うようデザインされています。作家は、これらの乗り物を文明のカリカチュア(戯画)として描いており、乗客が回転に伴う遠心力を体験する様子に、私たちの現実から逃避したいという願望が投影されていると説明しています。

ノヴァ・ジャン 《イデオジェネティック・マシン》

Photo: Otto SAXINGER

マンガのなかに鑑賞者を組み込んでいくインタラクティブ・インスタレーション※3です。会場では、作者自身が描いた絵のデータベースからマンガがひとコマずつ生成されていき、会場に設置されたカメラで撮影された鑑賞者の姿は、コミックタッチに変換されたうえで主人公としてマンガに登場します。

完成したマンガはメールで送ることができ、鑑賞者は空のフキダシにセリフを入れたりしながら、自分だけの物語を作ることができます。

  • ※3展示空間内での鑑賞者の振る舞いによって、映像や音響などに変化が生まれる作品を指します。

八谷和彦 《見ることは信じること》

撮影:大島邦夫

会場では、ネット上に集積されたたくさんの人たちの日記やつぶやきが、赤外線を用いた電光掲示板に流れています。肉眼で掲示板を見てもランダムに明滅する光にしか見えませんが、専用の装置を通すと、その内容を読むことができます。

知らない人のプライヴェートな生活や感情が、たとえ自分が目にすることはなくても、たしかに存在しているのだということを感じさせる作品です。

安藤英由樹+渡邊淳司+佐藤雅彦 《心音移入》

©Junji Watanabe

自分の胸にあてた聴診器から聴こえてくる自分の鼓動音が、さまざまな状況下で緊張状態にある人を映した映像に重なります。映像を見ていくうちに、自分のものであったはずの鼓動音が、映像に登場する人物のもののように感じられてきます。

内臓が発する音は、一般的にはその人と切っても切れない固有のもの(属性)と解釈されていますが、それが実は他人のものとしてもとらえられうる、あいまいな性質ももつことを示した作品です。

evala+鈴木昭男 本展のための新作

evala+鈴木昭男 「sound tectonics #11」より
写真提供:山口情報芸術センター [YCAM]
撮影:田邊アツシ

evalaは先鋭的な電子音楽作品を発表し、国内外のフェスティバルやクラブでのライブ・パフォーマンスや、美術館でのインスタレーションを行なっています。

本展では、「一日自然の音に耳をすます」というパフォーマンスをはじめ、「聴く」こと自体をテーマとして活動し、国内外からも注目を集める鈴木昭男を題材にした新作を展示します。
[平成25年10月1日(火)より無響室※4にて展示予定]

  • ※4音の反響を吸収する素材で囲まれた部屋。
②研究開発コーナー

大学などの研究機関における研究成果や事例を紹介するコーナーです。
技術者や教育現場から発想される未来像を提示するとともに、最先端技術の共同研究発表の場としても展開していきます。

<展示作品例>

metaPhorest(早稲田大学生命美学プラットフォーム)

岩崎秀雄《metamorphorest II》2009年
[参考図版]

「metaPhorest」は、実験生物学、生命文化史(生物学の哲学・思想史)と現代美術分野とその境界領域で研究活動をしている岩崎秀雄(早稲田大学)が運営する生命美学研究のプラットフォームです。

所属するメンバーはバイオテクノロジーや、絵画による表現など、主とする研究や活動こそ違うものの、生命・生物学の分野に共通の関心を持ち、共同で成果発表を行なっています。本展では期間中、複数回展示替えを行ない、それぞれ異なった視点で展開される彼らの個々の活動を紹介します。

③「エマージェンシーズ!」コーナー

今後期待される新進アーティストやクリエイターの最新作品やプロジェクトなどを紹介するコーナーです。

<展示作品例>

池内啓人 《プラモデルによる空想具現化》

パソコンの内部が秘密基地に見えるという着想から、コンピュータ部品や周辺機器とプラモデルを組み合わせたジオラマを制作しています。

使用された各機器がもつ機能は損なわれずに作品に組み込まれるため、ウェブカメラのとらえた様子が同じジオラマに組み込まれたディスプレイに映しだされるなど、縮尺された世界が重層的に展開されます。

④その他の展示・施設

ICC活動に関する映像アーカイヴ「HIVE」(ハイヴ)のコンピュータ端末閲覧により、ICCの歴史に多面的に触れることができます。

⑤関連イベント

出品アーティストによるレクチャーやトーク・イベントを開催するほか、毎月第三日曜日には、学芸スタッフによる作品解説ツアーを行ないます。

2.今後の展示予定

(1)ICC キッズ・プログラム2013

開催期間(予定):平成25年7月30日〜平成25年9月1日
夏休みの自由研究にも役立つ、子供が楽しめる作品などを展示。
今年度は、赤松正行(情報科学芸術大学院大学)らによるAR(拡張現実)技術をテーマに開催。

(2)特別展「ライゾマティクス」展(仮称)

開催期間(予定):平成25年9月21日〜平成25年10月20日
気鋭のクリエイター集団「ライゾマティクス」による、先端メディア演出術にフォーカスした展覧会

(3)企画展「磯崎新」展(仮称)

開催期間(予定):平成25年11月23日〜平成26年2月16日
1997年に開催したオープニング企画展「海市」※5を企画した建築家・磯崎新による展覧会

  • ※5オープニング企画展「海市」-もう一つのユートピア 磯崎新(会期:1997年4月19日─7月13日)

開催日程、内容については、後日ICCホームページ(https://www.ntticc.or.jp/新規ウィンドウで開く)にてお知らせします。

3.ICCのご案内

(1)所在地

東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー 4階(京王新線 初台駅東口から徒歩2分)

(2)開館時間

午前11時〜午後6時

報道発表資料に記載している情報は、発表日時点のものです。
現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承いただくとともに、ご注意をお願いいたします。