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野球教室/2017年度 茨城教室

日程・開催場所 2017年12月9日(土)茨城県J:COMスタジアム土浦
参加人数 小学生 約200人

スポーツによって地域を元気にするNTT東日本。野球部は地域貢献活動の一環として毎年12月に、茨城県で野球教室を行なっています。
今年も12月9日、J:COMスタジアム土浦で野球教室を開催しました。15年連続15回目となる今年も雲ひとつない絶好の野球日和に恵まれ、グラウンドには県下19チームの少年少女約200名と指導者が集まりました。

地域にすっかり定着した野球教室、しかし今年はいつもと違うことがありました。
それはNTT東日本のユニフォームの左袖に「黒獅子エンブレム」が縫い込まれているということ。これは都市対抗野球大会優勝の証。そう、選手たちは社会人野球日本一のチームとして、“第二のホーム”に帰ってきたのです。
36年ぶりの優勝をもたらした飯塚監督も、「このイベントは毎年、我々も楽しみにしていますが、今年は特にチャンピオンとして胸を張って参加できるので大きな喜びを感じますね」と話していました。

身体ならしのウォーミングアップから、早くも子どもたちの笑顔が弾けました。遊びの要素をふんだんに盛り込んだメニューが多く、みるみるうちに子どもと選手の距離が縮まっていくのがわかります。 ふたり一組のゲームで余ってしまった子どもがいると、「よし、僕と一緒にやろう!」とNTT東日本の選手がすかさず声をかけます。
広い視野を持って、課題を見つけたら自分から行動を起こして解決する。こういう自主性のある選手たちが揃っていたから、都市対抗に優勝することができたのでしょう。

ウォーミングアップが終わるとキャッチボールをはさんで、NTT東日本の選手によるシートノックが始まりました。外野からの力強い返球、内野手の巧みなグラブさばき、鋭く正確な送球に「うわー!」というどよめきが上がります。
日本一の守備を目の当たりにして、すっかりその気になってきた子どもたち。ここからポジション別での守備練習が始まりました。
投手陣は投球とフィールディングのふた組に分かれ、練習を行ないました。投手というと、ピッチングばかりに意識が行ってしまうもの。しかし、NTT東日本野球部は守備もきっちり教えます。
一方、捕手陣は、立ち上がっての送球と座っての捕球を入念に行なっていました。捕球部門を担当した黒川選手は、ボールをこぼした子どもにミスの理由を端的に伝えながらも、「グラブの出し方はよかったぞ!」と必ずいいところを見つけて褒めていました。褒めながら課題を指摘することで、子どもがどんどん上達していくのがわかります。

丁寧に、わかりやすく、そしてなによりも楽しく。これがNTT東日本野球部の指導のモットーです。 熱のこもった指導に刺激を受けたのは、子どもたちだけではありません。少年チームの指導者たちもNTT東日本の選手に、技術的なことや練習メニューについて熱心に尋ねていました。

指導者のひとりが次のように話してくれました。 「とても強いチームの選手たちがわかりやすく楽しく教えてくれるので、今日は子どもたちの目の色が違います。こんな機会は滅多にないので、私もどんどん質問して、教えてもらったことを毎日少しでも続けていこうと思います」
この野球教室を通じて、茨城県の少年野球の技術や熱は確実に高まっていくのでしょう。

ポジション別の守備練習が終わると、ランチをはさんでお待ちかねのフリーバッティング。新人の長澤選手と伊藤選手がおもしろいように柵越え弾を連発。そのたびに大歓声が上がります。

茨城県出身で今季、主砲としてチームを牽引した伊藤選手が、気持ちよさそうに話してくれました。 「子どもたちと一緒に野球できるのはいいですね。今日のテーマは、とにかく野球を楽しむこと。僕らも楽しくプレーできたから、日本一になれたわけですから。自分の言葉で子どもたちが上手くなっていくのを見ると、自分のことのようにうれしくなるんですよ」

フリーバッティングを見てヤル気を出した子どもたちは、グラウンド一面に広がって素振りを始めました。NTT東日本の選手たちが、一人ひとりにかけ声やアドバイスの言葉をかけていきます。
外野の一角では、高野選手の周りに子どもたちの輪ができていました。高野選手も茨城県出身、しかもこの日は少年時代にプレーしたチームの子どもたちが参加していたのです。
子どもたちにとって、高野選手は日本一に輝く憧れのスター。ひっぱりだこになるのも当然です。

“小さな後輩たち”に指導する気分を、高野選手が教えてくれました。
「優勝した都市対抗では、皆が東京ドームに応援に来てくれたんです。今日は、その恩返しという意味もありますね。歳の離れた後輩たちに教えていると、自然と初心に帰ります。自分が子どものころは、どんなことを思いながら野球していたんだろうなんて、自分に置き換えて声をかけています。まずは上手くなる喜びや楽しさを感じてもらって、野球を続けてほしいですね」

楽しい時間はあっという間に過ぎ、最後は恒例のスピードガンコンテストが行なわれました。 各チームからひとりずつマウンドに上がり、全力で渾身のボールを投げ込んでいきます。100キロを超える速球が出るたびに、スタジアムは歓声に包まれました。
恒例の集合撮影が終わっても、子どもたちはNTT東日本の選手たちを離そうとしません。サイン攻めにしたり、力比べを挑んでみたり。まるで歳の離れた兄弟のようです。その光景は野球教室が大成功に終わったことを、なによりも雄弁に物語っていました。

最後にキャプテンの越前選手が、充実した表情で話してくれました。 「この野球教室は、僕たちにとっても大切な機会です。いつもそうなんですが、今日もまた子どもたちから元気をもらって、もっともっとがんばるぞという気になりました」
地域を盛り上げ、地域の人々からまた元気をもらう。NTT東日本が大切にする「つなぐ」の精神が詰まった、とても素敵な野球教室でした。

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