【別紙1】[参考]実証実験結果
ロボットが介護レクリエーションを進行する近未来〜NTT東西の映像と連動したロボットの取り組み〜
- 介護施設では介護レクリエーション(以下介護レク)が重要視される一方で、施設利用者への効果や、施設スタッフの負担や育成面が課題
- この課題に対して ロボットと映像が連動した介護レクの取り組みを4施設で実施
- 専門家による効果検証で 施設利用者・施設スタッフへの効果を確認
- ※1センシング技術や音声認識・合成・対話技術等と連携して人の状態や表情を理解し、ロボット等のデバイスの発話や動き等を同調させて情報を人に伝える技術
- ※2NTTサービスエボリューション研究所が開発したクラウド対応型デバイス連携制御技術で、ロボット等の技術的な専門知識がなくても、 クラウドに用意された機能やデバイスが持つ機能を、 ビジュアル的につなぐだけで、簡単にアプリケーションが開発・サービス提供ができる技術。
取り組み概要:映像とロボットの連動による介護レクの有効性を検証
- 取り組み背景と目的
超高齢化社会において、介護施設利用者の①QOL※3向上、②リハビリ効果のために必要不可欠なものとして位置づけられている介護レクだが、下記の課題がある。
- 企画・準備・運営に要する施設スタッフの負担が大きい(人材流出の一因であり負担軽減が必要)
- 介護レクの雰囲気作りに苦手意識を持つ若手施設スタッフが多い(施設スタッフ育成が必要)
- 体操や歌のDVDといった既存のツールだけでは シニアの方々(特に認知症患者)の集中力を持続させることは難しい(集中力を持続させる仕組みが必要)
- 取り組み内容
全国4箇所の介護施設において、映像と連動したロボットの声かけや動作による、介護レクの進行補助を実施。

<実施場所と期間> 1・2:NTT西日本 3・4:NTT東日本
1 |
(株)スーパー・コート/京・四条大宮 |
7月〜9月 |
2 |
テルウェル西日本(株)/ケアポート大阪 |
3 |
社会福祉法人善光会/バタフライヒル細田 |
8月〜10月 |
4 |
テルウェル東日本(株)/世田谷デイサービスセンター |
<取り組み体制>
企業名・組織名 |
役割 |
ヴイストン株式会社 |
ロボット提供 |
スマイル・プラス株式会社 |
映像コンテンツ提供 |
京都工芸繊維大学 |
効果検証・運営アドバイス |
NTT東日本・NTT西日本 |
全体企画・運営、フレッツ光・通信機器等提供
|
効果:専門家による評価と施設ヒアリングから2側面の効果を確認



- ※5DCMとはパーソン・センタード・ケア(TomKitwood教授による認知症ケアのための理論)を実践するための評価法。連続して認知症の人を観察し、行動を5分毎にBehaviorCategoryCode:BCCに基づきコード化し、さらにMood-Engagement:ME値と呼ばれる、それが良い状態(well-being)〜よくない状態(ill-being)までのどれにあたるかを6段階 (+5、+3、+1、-1、-3、-5)で評価する。
- ※6ME値とはその人の関わりの度合や、感情・気分がポジティブかネガティブかを表す感情・気分と関わりの数値。+5は極めてポジティブな感情・気分が認められる状態であり、-5は極度にネガティブな感情・気分の兆候が認められる。