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News Release 東日本電信電話株式会社

2019年10月24日

国際交流基金アジアセンターとNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]の共催による企画展「Open Possibilities(開かれた可能性)」の開催について

  • NTT東日本が運営する文化施設NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]※1(以下ICC)は、国際交流基金※2アジアセンター※3との共催により、2019年12月6日(金)からシンガポールにて、2020年1月11日(土)からICCにて、企画展「Open Possibilities(開かれた可能性)」を開催します。
  • 本展覧会では、東南アジア域内のキュレーターとの共同キュレーションにより、日本と東南アジア域出身のアーティストの作品をとりあげ、二都市で巡回展を実施します※4
  • 会期中にはプレゼンテーションやシンポジウム、ワークショップ等のイベントを開催予定です。
  • ※1日本の電話事業100周年記念事業として、またNTTの文化・社会貢献活動の一環として、1991年からプレ活動を開始し、1997年東京(新宿区西新宿〈初台〉)にメディア・アートの展示を中心としてオープンした文化施設。メディア・アートとはコンピュータをはじめとするさまざまな先端メディア・テクノロジーを使用したアート作品を総称する言葉です。
  • ※2世界の全地域において総合的に国際文化交流を実施する日本で唯一の専門機関として、1972年に設立されました。
  • ※3国際交流基金のなかで、特にアジアと日本との文化交流を促進、強化することを目的に2014年に設置された特別ユニットです。東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向けて、様々な分野で事業を実施しながら、アジアの人々の文化交流活動を応援しています。
  • ※4展示内容については、予告なく変更になる場合があります。

1. 開催概要

シンガポール展

開催期間 2019年12月6日(金)〜12月21日(土)
会場 ジャパン・クリエイティブ・センター※5
住所 4 Nassim Road, Singapore 258372
開館時間 午前10時〜午後6時
休館日 日曜日、月曜日
入場料 無料
主催 国際交流基金アジアセンター、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (東日本電信電話株式会社)、在シンガポール日本大使館ジャパン・クリエイティブ・センター
  • ※5シンガポールおよび日本政府の協力により、在シンガポール日本大使館の一部として2009年11月に開設された、シンガポールにおける日本文化に関する情報発信の拠点施設です。

東京展

開催期間 2020年1月11日(土)〜3月1日(日)
会場 NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]
開館時間 午前11時〜午後6時
休館日 月曜日※6
入場料 一般・大学生:500円(400円)/高校生以下無料※7
主催 国際交流基金アジアセンター、NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] (東日本電信電話株式会社)
  • ※6月曜日が祝日もしくは振替休日の場合、翌日を休館日とします。
    保守点検日(2/9)は休館とします。
    休館日以外においても開館時間の変更および休館の場合があります。
    最新情報はICCホームページなどでお知らせします。
  • ※7料金は消費税込み、( )内は15名様以上の団体料金です。
    *東京オペラシティアートギャラリーとの相互割引について
    東京オペラシティアートギャラリーで同時期に開催の企画展「白髪一雄」の入場券を、ICC受付にてご呈示いただくと、本展に団体料金でご入場いただけます。また、東京オペラシティアートギャラリーご入場の際に、本展入場券をご呈示いただいた場合も、団体料金でご入場いただけます。(他の割引との併用はできません。ご本人のみ1回限り有効です。)

2. 展覧会概要

国際交流基金アジアセンターでは、情報化社会の進展に伴い、急速に発展を遂げるアジアのクリエイティブ・シーンに焦点を当て、テクノロジーと芸術表現を融合したメディア・アート表現や、インターネットの登場以降にあるポップカルチャーや音楽文化の動向を紹介するため、展覧会やワークショップ、シンポジウム、パフォーマンスを通じた次世代間の交流・協働に取り組んでいます。

2017年度からは、日本と東南アジアの同分野における、次世代の専門家間の交流と、アートとテクノロジーによる創造性を紹介することを目的に、マニラや東京、ジョグジャカルタで展覧会を開催してきました。これまで体系的に捉えられてこなかったアジアのメディア・アートの実践に着目しながら、作品展示のみならず、ワークショップやトークイベント、音楽イベント等の様々な関連プログラムを行うことで、私たちを取り巻く情報環境と、地域固有の文化や社会的状況について考える機会を提供しています。

2019年度は、これまでの活動で培った同事業のネットワークをさらに拡げ、日本で1990年代からメディア・アートを中心に紹介してきたICCと、東南アジア域内のキュレーターを含めた共同キュレーションによる展覧会をシンガポールと日本にて開催します。2019年12月は、シンガポールのジャパン・クリエイティブ・センター(以下JCC)10周年を記念した展覧会として、2020年1月〜3月には東京のICCを会場に巡回形式でキュレーションを行い、日本と東南アジアにおけるメディア・アート表現の特徴と実践的活動を生かし、国・地域を越えたアジアにおける同時代の表現を広く紹介することを目指します。シンガポールのJCCで開催される展覧会では、作品展示に加えてアウトリーチ・プログラム※8を実施し、シンガポールの専門機関やコミュニティと連携した参加型のイベントを重点的に行います。東京のICCでは、これらの成果や記録の発表を行ったり、同プログラムの東京バージョンを実施したりと、単なる作品巡回に留まらない、シンガポールと東京をつなぐキュレーションやプログラムの展開を図ります。

  • ※8劇場や美術館などの公共的文化施設などが、館外で実施する芸術活動のことです。ふだん芸術に接する機会が少ない人々に興味や関心をもってもらうことを目的に、主にワークショップやミニコンサートなどの普及活動が行われます。

3. 展覧会タイトルおよびテーマについて

未来を表象するイメージには、科学技術の発展だけでなく、それと並走してきたSFなどの分野が育んできた想像力が多く反映されてきました。それらのイメージに共通する方向性を見てとることができるのは、未来が近代化の延長線上に想像されるからだといえるでしょう。近代化が目的としてきた効率化や規格化といった概念には、絶え間なく改良を繰り返してあらゆる違いを調停することによって、ひとつの世界、ひとつの未来を目指すという姿勢があります。

同様にグローバリゼーションという概念にも、単一でリニア(線的)な過程の果てに未来をみるという志向性があります。当然ながら、グローバリゼーションの影響はアジア全域にも及んでおり、インターネットの普及も加わった結果、私たちは共通のツールやプラットフォームを通じて世界にアクセスし、情報を得るようになっています。

一方でアジアは、多様な文化的・歴史的・宗教的背景をもつ国や地域で構成されています。そのため、近代化の過程にも個別の特徴があり、その大きな要素であるテクノロジーの受容経緯や形態にも違いがみられます。そこにおける上記のような変化は、均質化のみを導くのでしょうか。むしろ、 手段が共有化されたからこそ、お互いの差異を知り、尊重し、またそれと同時に見出される共通点から理解を広げていくことが出来るようになっていると言えるのではないでしょうか。そしてそこには、単一ではない、いくつもの道筋が絡み合ったものとして未来をみるという想像力をもつことができるのではないでしょうか。

本展覧会では、アジア圏出身のアーティストたちがメディア・アート的手法を通じて行なう横断的な表現を通じて、けしてリニアではない多様な「未来」への、より開かれた可能性に想像力を広げる機会となることを目指しています。

4. 出品予定の作家

シンガポール展

  • いちはらえつこ[日本]
  • やまれい[日本]
  • タナチャイ・バンダーサック[タイ]
  • やんツー[日本]
  • WAFTワフト-Labラボ[インドネシア]

*ほか1組を予定。

東京展

  • いちはらえつこ[日本]
  • ザイ・タン[シンガポール]
  • やまれい[日本]
  • タナチャイ・バンダーサック[タイ]
  • やんツー[日本]
  • WAFTワフト-Labラボ[インドネシア]

*ほか2組を予定。
なお、東京展の詳細については、12月の報道発表でお知らせする予定です。

5. 共同キュレーション

リアル・リザルディ[インドネシア]

アーティスト、研究者。人間とテクノロジー、電子機器やイメージの流通とネットワーク介入の関係性に関心をもつ。作品を通じて(無)時間の観念やイメージにある政治性やメディア考古学、人間の生活におけるテクノロジーの影響を問い直す。2017年にはジャカルタ国際ドキュメンタリー実験映像祭(ARKIPEL)で、2018年には展覧会「Internet of (No)Things」(ジョグジャカルタ)のキュレーターを務める。また、バンドゥンにあるアート・コレクティブSALONの共同設立者で、現在は香港城市大学博士課程に在籍。

6. 関連イベント

両展ともに、会期中に出品作家や来日するアーティストらによるイベントを開催予定です。特にシンガポールのJCCでの展覧会では、アウトリーチ・プログラムとして、シンガポールの専門機関やコミュニティと連携した参加型のイベントを重点的に行います。

7. 東京展 特別展示

ヘリ・ドノ《ガムラン・オブ・飲むニケーション》1997年 撮影:大高隆

東京展では、特別展示としてインドネシア出身であり、同地を代表するアーティストの一人であるヘリ・ドノによるICCコレクション作品《ガムラン・オブ・飲むノムニケーション》を修復し、再展示します。本作品は、2000年以来初めての展示となります。

8. ICCのご案内

所在地 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4階
(京王新線 初台駅東口から徒歩2分)

地図

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