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ICTを活用した復興・再生の町づくり

ICTを活用した備え “きずな再生電子回覧板”新しい絆をつくるタブレット端末。NTT東日本 いわき法人営業担当 太田 智 福島県楢葉町 政策広報室 渡邉 敬 政策調査係長

福島県楢葉町はNTT東日本のICTソリューション“きずな再生電子回覧板”により、東日本大震災の影響で県内外へ避難し、離れ離れに生活をしている住民と自治体、住民と住民をつなぎ続けています。東日本大震災直後から正確かつ迅速な情報提供手段の確保が急務になった背景から、住民にタブレット端末を配布して情報を配信し、町の再生をめざします。

住民との新しい絆のかたち“きずな再生電子回覧板”

福島県楢葉町は、東日本大震災後に発生した福島第一原子力発電所の事故からの避難のため、その行政機能をいわき市と会津美里町へ移しました。それと同時に全ての住民がふるさとを追われ、4年6ヶ月に及ぶ長期の避難を余儀なくされました。町では目まぐるしく変わる状況や行政手続きの方法などを伝えるため、広報誌を月1回発行しましたが、町の状況が全く分からないとの声が多く寄せられたことから、NTT東日本のICTソリューションの活用が検討されることになりました。
楢葉町政策広報室の渡邉敬政策調査係長は「被災後、直ちにNTT東日本の協力を得て災害用のホームページを立ち上げましたが、町からの情報を掲載しても、避難している住民がインターネットを見られる環境にないことがわかりました」と語っています。さらに「その状況を打開するために、タブレットを活用した情報配信の仕組みを検討しました。特に町からの情報発信のみならず、避難先で自らが必要とする情報を自由に取得することが出来るように、インターネットへ接続出来る環境を兼ね備えたことが功を奏しました。これが結果的に日常的なツールとして生活に密着することにつながり、町からプッシュ型で配信される情報が確実に届いていること、避難先で生活に直結する情報が取得出来ていることを実感しています」と語ってくれました。YouTubeで懐メロを聴いて練習し、カラオケ教室で力を発揮する方や、手芸の動画を見て自分の趣味に活かす方など、生活にハリを持たれる方は増えており、実際に住民からも“町のブログに知り合いが出るのが楽しみ”、“ライブカメラで楢葉町の桜が見られて嬉しい”など多くの喜びの声が寄せられているいようです。

高齢者にもわかりやすいよう色や配置が工夫された“きずな再生電子回覧板”インターフェース

全ての人がICTを活用出来る状態を目指して

“きずな再生電子回覧板”のタブレット端末は、2013年4月から住民に配布されました。避難した住民にはタブレット操作に不慣れな高齢者も多いため、NTT東日本では、仮設住宅ごとに説明会を開催するなど、個別のサポートで対応しました。住民の方々が積極的に説明会に参加していたことが印象的で、“役場からの情報を得るためにこれを活用するんだ!”という大きな期待と想いが伝わり、さらに、説明会の場そのものが、住民同士の触れ合いの場になっていることを強く感じました。一方、防災という観点では、すべての住民に台風や大雪の警報などを届けるツールとしても活用されています。今後はJアラートとの連携や、非常時に一度の操作で全ての媒体に情報を配信出来る仕組み、災害時にも活用出来るサイネージなど、さらなる進化が構想されています。今後は1世帯に1台のタブレットから、スマートフォンの活用も視野に入れ、町独自にアプリケーションを開発し、すでに個人で所有しているスマートフォンへ情報を配信するための取り組みが2016年春よりスタートします。渡邉係長は「役場の仕事はface to faceというのが基本ですが、東日本大震災によりそれが叶わず、情報の伝え方が大きな課題となったことから、このようなツールを有効に活用することで、町の“きずな”をつなぐことが出来たと思います」と語っています。多くの住民が毎日活用する“きずな再生電子回覧板”。東日本大震災を経て、NTT東日本のICTソリューションは楢葉町住民の生活の一部になりつつあります。

楢葉町役場からの情報が“きずな再生電子回覧板”へ即時に配信

“ふるさとのいま”を届け続けるICT

東日本のICTサービスを活用したネットワークカメラを設置し、“ふるさとのいま”を避難住民に向けて配信しています。「いつでも故郷が見える」という安心感を提供するその先には、故郷と避難住民との“きずな”の再生・維持を見据えています。楢葉町から避難している住民の方は“きずな再生電子回覧板”を使って故郷の風景を見ることも出来、設置されている約150カ所のライブカメラの中には、春先になると桜が見えるものもあります。

8町村に設置された約150カ所のカメラで見る“ふるさとのいま”

ライブカメラで楽しむ故郷の桜