支店ホーム > ふらっとおでかけ 福島ぶらり >田村市滝根町「仙台平」
田村市滝根町の町名が由来する大滝根山(1,192メートル)の西側斜面に「仙台平(せんだいひら)」があります。典型的なカルスト地形で、広くなだらかなくぼ地「仙台平ドリーネ」が形成されています。
ドリーネという名称は石灰岩でできている地域が、侵食や風化を受けて形作る地形の名称の一つです。すりばち状にくぼんだ地形を「ドリーネ」、墓石の立ちならぶような地形を「カレンフェルト」、「ドリーネ」の地形がつらなった形状は「ウバーレ」と呼ばれ、ほかにもさまざまな分類がなされます。
これらの地形では、地下に空洞ができて鍾乳洞(しょうにゅうどう)が形成されます。地上に降り注いだ雨水が石灰岩のひび割れや断層から内部に浸透し、石灰岩の成分を溶かし、洞くつの岩肌からしたたり落ち、石灰分がわずかずつ成長して鍾乳石となっていきます。仙台平ドリーネの近くには入水鍾乳洞(いりみずしょうにゅうどう)、あぶくま洞があります。
また、滝根町内の案内標柱には、「大滝根丸」と書かれた男性の像が据え付けられている。大滝根山に棲んで旅人や土地の人を襲って暴れ、悪名ゆえに桓武天皇が坂上田村麻呂を征討に向かわせたという伝説上の人物である。
お問い合わせ
住所:福島県田村市菅谷仙台平 [地図]
仙台平((田村市ホームページ)、入水鍾乳洞(田村市ホームページ)
■問い合わせ先
あぶくま洞管理事務所
住所:福島県田村市滝根町菅谷字東釜山1番地 [地図]
電話:0247-78-2125
仙台平キャンプ場から、歩いて10分ほどの所にハングライダーの基地があり、展望台も設置されています。360度開けた視界は、遠く遥か見渡せば北東の桧山高原の方向と、南東の滝根小白井の方向には、それぞれ風力発電の塔が眺められます。
鍾乳洞として、よく知られる「あぶくま洞」では、地上の管理事務所前の斜面に約5万株のラベンダーが栽培され、紫色の花が風に揺られて香りを漂わせます。例年、花の咲き競う6月末から7月上旬には、摘み取り体験、ドライハーブやラベンダースティック作り体験などが行われます。(2012年の体験・教室は、2012年は6月18日から7月8日で終了しました)
あぶくま洞の地上は、石灰岩の石切り場跡で、その切羽の高さは140メートルあります。
鍾乳洞(しょうにゅうどう)は、長さ約600メートルにわたります。一番奥には、高さ29メートルの巨大な空間があります。できあがるまでに8千万年を要していると考えられています。
お問い合わせ
住所:福島県田村市滝根町菅谷入水124 [地図]