News Release

平成17年6月2日


企業の情報セキュリティ被害を防止する「検疫ソリューション」の提供開始について
〜ハイレベルなセキュリティ環境を容易に実現可能〜


 NTT東日本は、企業や公共機関における業務用パソコン(以下、クライアントPC)のセキュリティ対策を強化することで、情報漏洩やウイルス被害などを未然に防止する「検疫ソリューション」を平成17年6月6日(月)より提供開始します。
 本ソリューションの特長は、NTT東日本が新たに開発したクライアントPCの通信制御技術により、お客様の既存の通信ネットワークに変更を加えることなく容易に導入することが可能であり、且つ高いレベルのセキュリティ環境を実現できるところにあります。


1.背景
 企業では、情報漏洩やウイルス被害などを防止する観点から、クライアントPCのセキュリティ対策が最重要課題となっています。個人情報保護法の完全施行を契機に多くの企業がセキュリティポリシー等の見直しを進めており、エンドユーザのモラルに頼ることなく、情報システムの機能による強制力を高めることでセキュリティ対策を施す仕組みの必要性が再認識されています。
 これらの問題の解決策として、クライアントPCのセキュリティパッチ適用状況やウイルス定義ファイル等のチェックを行い、一定の基準をクリアしないクライアントPCについては社内ネットワークへの接続を拒否し、ファイルのアップデート等の必要な対策を行った後に接続を許可する検疫システムが注目されています。

2.ソリューション概要
 お客様の通信ネットワーク内にクライアントPCの接続基準をチェックするための「検疫ネットワーク」を構成します。この「検疫ネットワーク」により、お客様の通信ネットワークから不正なクライアントPCを排除し、安心して利用できるシステム環境を実現します。
 ※ システムの動作概要/構成例については別紙をご参照ください。

3.特長
 本ソリューションの「検疫ネットワーク」は、NTT東日本が独自に開発した、VPN*1とパーソナルファイアウォール*2を動的に制御する方式*3により構成されます。
 一般的に、高度なセキュリティ環境を構築するためには相応のコストや技術的課題を伴いますが、本ソリューションにより、他方式の検疫システムでは実現できなかった、セキュリティの高さとコスト面/技術面での導入の容易さの双方をバランス良く実現できます。

(1) お客様の既存の通信ネットワークに大きな変更を加えることなく「検疫ネットワーク」を構成できるため、容易に導入可能です。また、LAN環境、リモートアクセス環境など幅広い環境で、同じ仕組みを導入することができます。
   
(2) VPNとパーソナルファイアウォールにより、クライアントPC及びその端末が行う全ての通信を防御し、情報システムを安全に利用できる環境を構築することができます。
   
(3) クライアントPCのセキュリティ状態や利用者権限に応じて端末毎に柔軟なアクセス制御設定が可能なため、運用上必須である一時的な例外対応や急なアクセスルール変更に対応することができます。
   
(4) システム運用に係る設定内容は端末の利用者に対して秘匿であり、ハードウェア認証されたクライアントPCからのみアクセス可能なため、システムの運用ポリシーを確実に維持していくことができます。

*1 VPN(Virtual Private Network)の略。通信の暗号化により、パブリックなネットワーク上に仮想的に閉じたネットワークを構築する技術。
*2 それぞれのクライアントPCを防御するために、クライアントPC上で動作するファイアウォール。
*3 クライアントPCの端末認証結果やセキュリティ状態により、VPN設定及びパーソナルファイアウォールの設定を変更し、クライアントPCの通信を制御する方式。特許出願中。

4.提供メニュー
 次の2種類のラインナップから最適なメニューをお客様にお選びいただきます。

(1)検疫ソリューション(ベーシック)
 クライアントPCを端末認証と利用期間によりチェックし、基準をクリアしているクライアントPCに対してのみ社内ネットワークへのアクセス許可を行います。

(2)検疫ソリューション(アドバンスド)
 上記(1)の端末認証と利用期間によるチェックに加え、クライアントPCのセキュリティ対策状態(OSセキュリティパッチの適用状況、ウイルス定義ファイルのバージョン、必要/不要なアプリケーションのインストール状況等)をチェックし、全ての基準をクリアしているクライアントPCに対してのみ社内ネットワークへのアクセス許可を行い、不備のあるクライアントPCにはパッチ適用やアップデートサイトへの誘導を行います。

5.ご利用が想定されるお客様
クライアントPCのセキュリティ対策強化により情報漏洩やウイルス被害を防ぎたいお客様
不特定多数の端末が接続されうる環境にある企業のお客様

6.提供開始時期
(1) 検疫ソリューション(ベーシック)
  平成17年6月6日(月)提供開始
(2) 検疫ソリューション(アドバンスド)
    平成17年8月から提供開始予定

7.提供価格
 700万円 〜(税込み)*4
*4 検疫ソリューション(ベーシック) 1,000クライアントの場合です。お客様の利用環境、セキュリティ要件により、構成が大きく異なる場合がありますので、個別見積りとなります。

8.販売見込み
 3年で50社への提供を見込んでいます。


本ソリューションは、6月8日(水)より開催される「NetWorld+Interop Tokyo 2005」展示会のNTT東日本ブース内デスクトップ管理ソリューションコーナーにてご覧いただけます。
場所: 幕張メッセ(日本コンベンションセンター)
  6月8日(水) 10:30〜18:00
  6月9日(木) 10:00〜18:00
  6月10日(金) 10:00〜16:30



【別紙】動作概要/システム構成例


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