平成16年2月12日
(報道発表資料)
東日本電信電話株式会社
松下電器産業株式会社


「フレッツ・スクウェア」における音響再生技術「Personal Surround Technology」を適用した5.1chサラウンドサウンド疑似体感コンテンツの配信トライアルについて


 東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:三浦 惺、以下 NTT東日本)と松下電器産業株式会社(本社:大阪府門真市、取締役社長:中村 邦夫、以下 松下電器)は協力し、音響再生技術「Personal Surround Technology(パーソナル・サラウンド・テクノロジー)」を適用することにより、通常のヘッドホン等で5.1chサラウンドサウンド※1を擬似的に体感できるコンテンツをフレッツご利用者専用サイト「フレッツ・スクウェア※2」より平成16年2月13日(金)から配信します。


1. 取組みの背景と目的
 NTT東日本では、ホームシアター等の新たなブロードバンド利用シーンを提起することを目的に、平成15年9月に「フレッツ・スクウェア」の1コーナーとして「5.1chサラウンドシアター※3」を開設し、映画館のように臨場感あふれる5.1chサラウンドサウンド対応コンテンツを体験していただく機会をご提供してきました。
 また、松下電器では、手軽に5.1chサラウンドサウンドを楽しみたいユーザーニーズに応えるため、一般に市販されているイヤホンやヘッドホンで疑似的に体感することが可能な音響再生技術「Personal Surround Technology」を開発しており、一部のDVDソフトやCDソフトなどには、すでに採用され始めています。
 こうした各社の取組みの中、ブロードバンドの新しい利用シーンを模索するNTT東日本と、「Personal Surround Technology」の一層の普及を目指す松下電器との双方の目的が合致し、両社は「フレッツ・スクウェア」を検証フィールドとして、「Personal Surround Technology」が適用されたコンテンツを、ネット上で初めて配信するトライアルを行う運びとなりました。


2.「Personal Surround Technology」の概要
 ヘッドホン装着による耳の音響特性変化を補正することにより通常のヘッドホンで開放感のあるサラウンド音を再生することができる高臨場感立体音響再生技術であり、松下電器AVコア技術開発センターの空間音響の研究から生まれました。
 5.1chサラウンドサウンド対応コンテンツに本技術を適用(エンコード処理)することで、リスニングルームで聴くような開放感のある音響をヘッドホンで手軽に楽しむことができます。

<特徴>
ヘッドホンで聴く音特有の頭の中に感じる状態や圧迫感を解消し、スピーカーで聴いているような開放感のある音が再生可能。
音が頭の外にリアルに感じられ、長時間聴いても疲れない。
通常のヘッドホンで、音の3次元方向感を高精度に実現。

 「Personal Surround Technology」は、ストリーミング配信からCD、DVD等のパッケージメディアまで幅広く適用することが可能です。


3. 取組みの概要
 本トライアルに合わせて、NTT東日本では「5.1chサラウンドシアター」を、同じく「フレッツ・スクウェア」の1コーナーでありハイビジョンクラスの映像を始めとする高品質なコンテンツを集めた「次世代ストリーミングシアター」と統合し、新たに「次世代5.1ch&ハイビジョンシアター」とします。
 フレッツのご利用者は、「次世代5.1ch&ハイビジョンシアター」内の「Personal Surround」コーナーで、「Personal Surround Technology」を適用した楽曲や映画のコンテンツ等を視聴することができ、ヘッドホンさえあれば2ch環境でもあたかも5.1chサラウンドサウンドが自分の周囲で響いているかのような環境を楽しめます。
 また、開始時のコンテンツラインナップについては、トライアルの趣旨にご賛同を頂きました、INHAUS RECORDS(インハウスレコード)※4、 株式会社ギャガ・クロスメディア・マーケティング※5にご協力を頂戴しています。

(1)主なコンテンツ
タイトル 概要 コンテンツ提供者
OpenEnd/Boots JOMO TVCMイメージソング「Page」を提供した話題のロックバンド「OpenEnd」の最新プロモーションビデオ映像「Boots」に「Personal Surround Technology」を適用。ミュージシャンの真ん中で聞いているような臨場感が味わえます。 INHAUS RECORDS(インハウスレコード)
提供開始時には、上記の他2つのコンテンツを予定しています。

(2)トライアル期間
 平成16年2月13日(金)午後3時 〜 平成16年5月13日(木)

(3)配信レート
 1Mbps、3Mbps(共にWindows Media(R)9シリーズ※6によるコーデック)
 *今後6Mbpsのコンテンツも配信予定

(4)提供コーナー
 フレッツご利用者専用サイト「フレッツ・スクウェア」内の「次世代5.1ch&ハイビジョンシアター」にて提供

(5)ご利用いただけるお客様
 NTT東日本が提供するBフレッツ、フレッツ・ADSLをご利用のお客様

(6)利用料金
 無料


4.今後の展開
 本トライアル期間におけるページ参照数、コンテンツ再生数、ユーザアンケート等の視聴動向を踏まえ、「Personal Surround Technology」の市場受容性や、ブロードバンドを通じて視聴する「5.1chサラウンドサウンド」に対するマーケットの検証を実施します。



※1 「5.1chサラウンドサウンド」:前方左右、前方中央、後方左右の5カ所のスピーカーと重低音を再生するサブウーファーから音を出すシステムです(重低音領域は0.1チャンネルと数えます)。6つのスピーカーにより、映画館のような臨場感あふれる音響を再生することが可能となります。

※2 「フレッツ・スクウェア」:フレッツ・アクセスサービス(Bフレッツ、フレッツ・ADSL、フレッツ・ISDN)ご利用のお客様向けにNTT東日本が提供するサイトです。フレッツ網上のサーバからコンテンツを配信するため、安定したスループットでブロードバンド体感コンテンツ等幅広いコンテンツをご利用いただけます。

※3 「5.1chサラウンドシアター」:「フレッツ・スクウェア」内の1コーナーで、Windows Media(R) 9シリーズに対応したプラットフォームを用いて、映画、音楽を始めとする様々なジャンルの5.1chサラウンドサウンドに対応したコンテンツを楽しむことができるコーナーです。平成16年2月13日(金)に、ハイビジョンクラスの映像を始めとする高品質なコンテンツを集めた「次世代ストリーミングシアター」とサイトを統合し、新たに「次世代5.1ch&ハイビジョンシアター」として開設します。

※4 「INHAUS RECORDS」:音楽業界において、常に最先端の録音技術とスタジオ設備で数々のアーティストのレコーディングに携わってきた歴史を持つ「音響ハウス」が発足させたインディペンデント・レーベル。ジャンルにとらわれず、流行に媚を売らず、確かな音楽を確かな音質で世に送り出しています。

※5 「株式会社ギャガ・クロスメディア・マーケティング」:CS放送における24時間映画情報エンターテインメントチャンネル「カミングスーンTV」の運営の他、インターネット、携帯、ブロードバンドなど多種多様なメディアを通じた映画に関する情報配信・サービス提供、ビデオ・DVD業界誌の発行などを手がける映像業界の総合情報プロバイダです。

※6 「Windows Media(R) 9シリーズ」 :マイクロソフト社が提供する、デジタルコンテンツの再生、配信、制作、著作権保護ができる次世代デジタルプラットフォームです。


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