2.噴火の恐れに伴う通信確保状況

(1)三宅島における通信確保状況

 平成12年6月26日、気象庁の「三宅島噴火の恐れ」により、住民に避難勧告が発令された。これに伴い避難が開始され避難所に住民の緊急連絡及び安否連絡用として特設公衆電話(無料)を設置した。6月27日午前零時より設置作業を始め、27日の午前7時までに避難所5ヶ所及びNTT東日本三宅営業所に計22回線の設置を完了した。
 さらに、27日に三宅島孤立化防止のため、東京よりポータブル衛星装置と衛星携帯電話をヘリにて緊急空輸し通信の確保を行なった。
 また、災害用伝言ダイヤルを午後10時20分より運用開始した。H12.6.26〜H13.2.3 利用呼数 5,528件 録音1,647件再生3,881件

【三宅島島内の特設公衆電話設置状況】
【三宅島島内の特設公衆電話設置状況】
【三宅島島内のポータブル衛星装置設置状況】
【三宅島島内のポータブル衛星装置設置状況】


(2)三宅島周辺諸島への通信確保状況

 三宅島通信設備を経由して通信を実施している周辺4島(八丈島、青ヶ島、神津島、御蔵島)は三宅島の噴火で通信設備が被災を受けることにより、通信途絶の恐れがあるため、ポータブル衛星装置、デジタル衛星車載車、衛星携帯電話を東京からヘリにより緊急空輸した。
 デジタル衛星車載車については、東京都に要請し、自衛隊による八丈島への空輸を実施。空輸するにあたり、車載のままでは、自衛隊の大型輸送機にも入らないため、初めてデジタル衛星車載車を分解し、自衛隊輸送機2機により緊急空輸を行なった。

デジタル衛星車載車


(3)火山予知連からの火山活動終息発表

 6月29日に火山予知連の「三宅島陸域及び海面に影響を及ぼす噴火の可能性はほとんどなくなった」との発表を受けて、全島避難解除となり30日に東京都が災害対策本部を解散したことから、特設公衆電話を随時撤去した。

【三宅島周辺諸島への通信緊急確保状況】
【三宅島周辺諸島への通信緊急確保状況】


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