石川郡玉川村「福島空港公園」

乙字ケ滝

　阿武隈川にかかり、滝幅約100メートル、落差約6メートルの滝です。左岸は須賀川市、右岸は石川郡玉川村となります。名称の由来は大きくは二つあり「増水時の流れの形」という説と「側面から見た断層の形」という説です。

住所：福島県石川郡玉川村竜崎滝山【地図】

滝見観音堂

　春は桜、秋には紅葉を背景に滝をながめることができます。滝に向かうように芭蕉と曽良の像や句碑などが設置されています。川に沿って散策できるコースも整備されています。

芭蕉と曽良の像

　元禄2年「奥の細道」の旅で、松尾芭蕉とお供の曽良が滝を訪れました。梅雨どきの雨で水かさが増した様子を句に詠んでいます。訪れたのは須賀川の知人宅に滞在したのち、郡山へ向かうため川を歩いて渡る予定だったからとされていますが、水かさが多くて渡ることができずに戻りました。出発は翌日に延ばされ、須賀川での滞在は7日間のつもりが8日間（旧暦4月22日から29日）となりました。俳聖松尾芭蕉の旅程をかえた瀑水ともいえるかもしれません。ここで詠まれたとされる「五月雨の滝降りうづむ水かさ哉」の句碑が川畔に置かれています。