News Release

平成11年12月16日

LAN・WAN等のIPネットワーク上で音声通信を手軽に実現する
「VocaLink II (ボーカリンクツー)」の販売開始について


 NTT東日本及びNTT西日本では、LAN、WAN、イントラネット等のIP(Internet Protocol)ネットワーク*1上で、電話等の音声通信が可能となるVoIP(Voice over Internet Protocol)*2を手軽かつ安価に実現できる「VocaLink II」を販売開始します。

商品名 販売開始日 販売価格 販売予定数 販売地域
VocaLink II−
ビジネスシステムアダプタ
平成11年12月21日(火) 260,000円 1,500セット/年
(NTT東日本)
1,500セット/年
(NTT西日本)
全国
VocaLink II−
ISDNゲートウェイ
220,000円
VocaLink II−
テレホンアダプタ
平成12年2月上旬 390,000円
VocaLink II−
ゲートキーパー(オプション)
平成11年12月21日(火) 60,000円
VocaLink II−
FAXボード(オプション)
平成12年2月上旬 46,000円
*上記価格には工事費及び消費税相当額、地方消費税相当額は含まれていません。


1.商品概要

 「VocaLink II」は、LANやWAN等のIPネットワーク上で、電話等の音声通信を手軽かつ安価に実現する商品です。音声通信とデータ通信のネットワークを統合することにより、データ通信で利用していたネットワークを有効活用でき、音声通信時における一般公衆網の利用を最小限に抑え、通信コストの低減を実現します。

 また、現在利用している電話機やビジネスホン、PBX等をそのまま使うことができますので、経済的にネットワーク環境を構築することができます。


2.各ラインアップ商品の概要

(1) VocaLink II−ビジネスシステムアダプタ

ビジネスホンやPBXをIPネットワーク上で利用するための装置です。
同時に最大4通話が可能で、IPネットワーク上の離れた場所同士での通信を内線電話として利用することができます。
オプションの「VocaLink II-FAXボード」(後述)を追加することにより、G3FAX通信を実現し、IPネットワーク上でFAXの送受信も可能となります。

(2) VocaLink II−テレホンアダプタ

単体電話機をIPネットワーク上で利用するための装置です。
単体電話機は最大4台まで接続でき、G3FAXについては1台接続可能です。

(3) VocaLink II−ISDNゲートウェイ

IPネットワークと一般公衆網であるISDN網を接続する装置で、IPネットワーク上の電話機と一般公衆網上の電話機との通話を実現します。
*例えば、出張先から自分のオフィスへ電話をする場合、「VocaLink II−ISDNゲートウェイ」を設置した最も近い営業所までは一般公衆網、そこから先はWAN等のIPネットワークを経由して、オフィスの内線電話との通話を実現します。
ISDN回線を最大2回線まで接続でき、同時に4チャネルの通話(通常の電話であれば4回線分の利用)が可能です。

(4) VocaLink II−ゲートキーパー(オプション)

同一拠点に複数の「VocaLink II−ビジネスシステムアダプタ」を接続する時等の、大規模システム構築時に電話番号と対応するIPアドレスを管理するサーバソフトです。
同一拠点に設置した複数のVocaLink II装置に、同一の事業所番号*3を設定したり、1つの装置に接続した各回線毎に、異なる事業所番号を設定することも可能です。
「サザンクロスSERVER」*4とのセット販売も行います。

(5) VocaLink II−FAXボード(オプション)

VocaLink II−ビジネスシステムアダプタ」及び「VocaLink II−ISDNゲートウェイ」利用時にIPネットワーク上でのG3FAX通信を実現します。
FAX通信は1通信可能です。


3.主な特徴

(1) コストの削減

 当社従来機器と比較して約70%と大幅な価格低廉化を実現しています。また、本商品を導入することにより、既設のIPネットワーク上で音声通信が可能となり、一般公衆網の利用を最小限に抑えることができるため、通信コストの低減が可能となります。

(2) 様々なユーザニーズに対応する商品ラインアップ

 ビジネスホン・PBX接続タイプの「VocaLink II−ビジネスシステムアダプタ」、単体電話機接続タイプの「VocaLink II−テレホンアダプタ」、ISDN網接続タイプの「VocaLink II−ISDNゲートウェイ」の3機種をラインアップしていますので、お客様のご利用形態にあわせてお選びいただけます。

(3) 内線番号や事業所番号等を自由に設定可能

 現在使用しているビジネスホンやPBX等で設定している内線番号や事業所番号等を変更せずにそのままご利用いただくことができますので、利便性を損なうことなくシステム変更が可能です。

(4) VoIP関係の国際標準規格、ITU−T「H.323Ver2」*5に準拠

 VoIPの国際標準規格である「H.323Ver2」に準拠しており、同規格に準拠した他の製品との互換性があるため、拡張性の高いシステムを構築できます。

(5) 各種の設定変更が容易

 LAN、WAN等のIPネットワーク上に接続しているパソコンから、リモート接続によりVocaLink II各種機器の設定を種類別タブ画面のメニュー方式で容易に変更・修正ができます。


*1IPネットワーク
IP(internet protocol)パケットのデータを送受信できるネットワークをいい、インターネット以外にも、LAN・WANで利用する専用線やフレームリレー網等も含まれます。

*2

VoIP(Voice over Internet Protocol)
IPネットワークに音声情報をリアルタイムで送受信することをいいます。

*3

事業所番号
お客様の各事業所の内線電話を呼び出すために付与される各事業所固有の番号のことです。
<例:東京と大阪に事業所があり、内線番号を4桁(××××)でご利用の場合、東京の事業所番号を「1」、大阪の事業所番号を「2」と設定すると、東京の事業所の電話は「1」+××××、大阪の事業所の電話は「2」+××××で呼び出すことが出来ます。事業所番号は事業所単位で任意に設定が可能です。>

*4

「サザンクロス SERVER」
NTT東日本及びNTT西日本が販売しているサーバパソコンです。

*5

ITU−T「H.323Ver2」
ITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)で規定された、パケットを用いたAV(audio-visual)システムの通信方式についての勧告(バージョン2)です。



VocaLink II−ビジネスシステムアダプタ
VocaLink II−ビジネスシステムアダプタ


VocaLink II−テレホンアダプタ
VocaLink II−テレホンアダプタ


VocaLink II−ISDNゲートウェイ
VocaLink II−ISDNゲートウェイ



別紙1 VocaLink II 仕様比較表
別紙2 VocaLink II 接続例


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