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資格取得学校・予備校7団体と東日本電信電話株式会社は、複数の資格取得学校・予備校の講義映像コンテンツを日本で初めて同一システム上で教育機関等に配信する実験を行います。 |
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本実験では、低コストで1,000箇所以上への一斉配信を可能にするIPv6マルチキャスト※1を用いたコンテンツ配信システムおよびビジネスモデルの検証と、教育工学・情報通信工学等に精通した有識者の協力を得て、学習意欲向上・学習効果向上に向けた研究を行います。
※1 IPv6マルチキャスト
IPv6は、従来のIPv4によるネットワークには標準機能として用意されていないマルチキャスト配信のためのプロトコルや帯域制御機能、IPパケットの暗号化と認証を行うセキュリティ技術などが、ネットワークの標準機能として用意されています。この機能を利用することにより、複数の拠点に大容量のコンテンツを配信する場合も、サーバやネットワークの負荷を軽減しながら一斉配信を実現します。 |
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学校法人大原学園、学校法人高宮学園代々木ゼミナール、TAC株式会社、株式会社東京リーガルマインド、ヒューマンアカデミー株式会社、株式会社マック・メディカル・アカデミー・コーポレーション、株式会社早稲田セミナーの資格取得学校・予備校7団体と東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は、国立大学法人東京学芸大学、国立大学法人山口大学経済学部、公立大学法人横浜市立大学エクステンションセンター、学校法人日本大学文理学部コンピューターセンター、学校法人城西大学経営学部、学校法人常葉学園富士常葉大学、公立大学法人会津大学短期大学部、学校法人明徳学園相洋高等学校の教育機関8団体と特定非営利活動法人三鷹ネットワーク大学推進機構のその他協力機関1団体との連携により、複数の資格取得学校・予備校の講義映像コンテンツを日本で初めて同一システム上で配信する共同実験を、平成18年7月31日(月)より実施します。 |
1.背景 |
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少子化の影響による就学人口の減少により、大学志願者と入学定員数が同じとなる「大学全入時代」が2007年に到来すると言われています。大学や高校等の教育機関は、スペシャリスト人材育成に向けたカリキュラムの提供や資格取得講座の開講等、学生の様々なニーズにこたえられる特色ある学校づくりが求められており、資格取得学校や予備校との連携が注目されています。
しかし、『連携できる資格取得学校・予備校が近隣にない』『衛星システムを利用した講義映像コンテンツの配信は設備構築負担が大きいため、一部の資格取得学校・予備校でしか提供していない』等の理由から、学生が望むカリキュラムや資格講座の提供が容易に出来ないといった実情があります。
このような中、コストを抑えて多地点への大容量コンテンツの配信を可能にする光ファイバとIPv6マルチキャストの組み合わせによる講義映像コンテンツの配信に関する産学共同実験を実施することで、学習機会格差等の解決に向けた取り組みやビジネスモデルの検証を実施することとしました。 |
2.目的 |
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(1) |
場所や時間にとらわれない、受講生のライフスタイルに合わせたオンデマンド形式での新たな学習手法・学習管理手法・メンタリングによる受講生サポートの検証 |
(2) |
IPv6マルチキャストを利用した講義映像コンテンツの配信システム、およびテレビやパソコンでの受講を想定した学習管理システム(Learning Management System:以下、LMS)※2等実験システムの実用性・機能性・安定性の検証 |
(3) |
学習意欲向上・学習効果向上に向けたLMSの活用方法に関する研究・開発 |
(4) |
講義映像コンテンツ配信ビジネスにおけるビジネスモデルの検証 |
※2 |
学習管理システム(LMS:Learning Management System)
学習用の教材を配信・管理する機能や、学習者の学習履歴や進捗を管理する機能を有する管理システムです。 |
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3.概要 |
| 本実験では、資格取得学校・予備校が提供する最新の講義映像コンテンツを著作権保護技術※3によって保護した後に、NTT東日本の「フレッツ・ドットネット」およびNTT西日本の「フレッツ・v6アプリ」※4を利用したIPv6マルチキャストに対応したシステムから、教育機関に設置したサーバに講義映像コンテンツを一斉配信します。
教育機関は、校舎内に設置した1つのサーバにて、複数の資格取得学校・予備校が提供する講義映像コンテンツを受信します。サーバ内に蓄積された講義映像コンテンツは、IDを取得している受講生であれば、いつでもテレビやパソコンからオンデマンドでアクセスすることができます。
また、今回の実験では、教育工学・情報通信工学をご専門とされている東京学芸大学教育学部 横山節雄教授・宮寺庸造助教授、日本大学文理学部 情報システム解析学科 夜久竹夫教授、同学部情報科学研究所 小林貴之専任講師、城西大学経営学部 栗田るみ子助教授、富士常葉大学環境防災学部 森本康彦助教授にもご協力を頂き、LMSの学習指導への活用や、学生の学習意欲向上・学習効果向上に向けた評価・研究も実施して頂きます。
※3 |
著作権保護技術(DRM:Digital Rights Management)
映像コンテンツを暗号化して配信し、視聴する権利を持つ視聴者や端末に対して映像コンテンツを復号化するためのライセンスを発行して、ライセンスが有効な場合に限り映像コンテンツを表示する技術です。 |
※4 |
NTT東日本の「フレッツ・ドットネット」、NTT西日本の「フレッツ・v6アプリ」
東日本エリアでのご利用には、NTT東日本が提供するBフレッツとフレッツ・ドットネットの契約が必要となります。また、西日本エリアでご利用の場合は、NTT西日本が提供するBフレッツとフレッツ・v6アプリ、または、フレッツ・光プレミアムの契約が必要となります。
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4.各社の主な役割 |
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事業者名 |
役割 |
資格取得学校
予備校 |
講義映像コンテンツの提供
配信システムを用いたコンテンツ配信サービスの運用 |
教育機関
その他の協力機関 |
オンデマンド講義サービスの運用
受講生の募集、受講生へのニーズ調査(システム面・コンテンツ面の評価) |
NTT東日本 |
IPv6マルチキャスト講義映像配信システムの提供
課題の検討、実験結果のとりまとめ |
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5.教育関連参加事業者 |
| 【資格取得学校・予備校】(五十音順)
学校法人大原学園(本部:東京都千代田区 理事長:久保富美夫)
学校法人高宮学園代々木ゼミナール(本部:東京都渋谷区 理事長:高宮行男)
TAC株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:斎藤博明)
株式会社東京リーガルマインド(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:反町勝夫)
ヒューマンアカデミー株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役:斉藤仁)
株式会社マック・メディカル・アカデミー・コーポレーション(本社:東京都新宿区 代表取締役:瀬戸宗博)
株式会社早稲田セミナー(本社:東京都新宿区 代表取締役:成川豊彦)
【教育機関】(順不同)
国立大学法人東京学芸大学
国立大学法人山口大学経済学部
公立大学法人横浜市立大学エクステンションセンター
学校法人日本大学文理学部コンピューターセンター
学校法人城西大学経営学部
学校法人常葉学園富士常葉大学
公立大学法人会津大学短期大学部
学校法人明徳学園相洋高等学校
【その他協力機関】
特定非営利活動法人三鷹ネットワーク大学推進機構 |
6.期間(予定) |
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平成18年7月31日(月)〜平成18年10月31日(火)
*期間は変更になる場合があります。 |
7.今後の展開 |
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本実験にて、システム面・運用面・ビジネスモデル面の課題を洗い出し、2007年度を目途にNTT グループ内での商用化を目指します。 |