平成13年2月13日
報道発表資料

ブロードバンドビジネスフォーラム
株式会社ビーバット企画
日本テレビ放送網株式会社
株式会社エヌ・ティ・ティ エムイー
東日本電信電話株式会社


ブロードバンド時代のコンテンツ流通市場
「B−BAT」のコンセプトを実現する
「コンテンツ保護・管理システム」の完成等について


 ブロードバンドビジネスフォーラム*1および、ブロードバンドビジネスフォーラムの事務局である株式会社ビーバット企画*2(以下 ビーバット企画、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柴田 宏二)は、ブロードバンドビジネスフォーラムの運営委員である日本テレビ放送網株式会社(以下 日本テレビ、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:氏家 齊一郎)、株式会社エヌ・ティ・ティ エムイー(以下 NTT−ME、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:池田 茂)、東日本電信電話株式会社(以下 NTT東日本、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上 秀一)と共同で、インターネットを通じたコンテンツ配信に必要なID管理*3、電子透かし*4、不正利用検出などを行なう「コンテンツ保護・管理システム」を完成しました。
 本システムは、コンテンツIDフォーラム*5(以下 cIDf、事務局:東京都千代田区、会長:安田 浩 東京大学教授)の仕様に準拠した、日本初のビジネスシステムです。
 また、本システムを活用して、ブロードバンドビジネスフォーラムは、平成13年5月から、コンテンツホルダおよび配信事業者などのブロードバンドビジネスフォーラム会員85社の参加を得て、コンテンツ流通市場「B−BAT」*6のビジネス検証を開始する予定です。


1.「コンテンツ保護・管理システム」の概要
 ブロードバンドビジネスフォーラム、ビーバット企画、日本テレビ、NTT−ME、NTT東日本は、「B−BAT」のコンセプトを実現するため、
正確・確実なコンテンツ保護・管理システム
(ID管理、電子透かし、不正利用検出、不正改ざん検出、カプセル化*7に関するシステム)、
迅速・透明な収入分配システム
(コンテンツの暗号化、改ざん不能なコンテンツ利用数データに関するシステム)
の2つを統合した「B−BAT」のシステム検証および構築を行っています。
 このたび、NTT東日本は、NTTサイバーソリューション研究所の開発技術を基に、NTT-MEおよび日本テレビと共同で、ID管理、電子透かし、不正利用検出を行なう「コンテンツ保護・管理システム」を完成しました。
 「B−BAT」システムでは、まず、個々のコンテンツに対して、cIDfの仕様に準拠したユニークなコンテンツIDを付与します。コンテンツIDには、著作権情報、利用条件などに関する電子透かし情報が含まれています。
 電子透かしは肉眼ではほとんど判別できないので、コンテンツの品質に影響を与えることなく、コンテンツホルダの皆様が、安心してインターネットにコンテンツをご提供いただくことが可能になります。
 また、コンテンツが万一不正利用されても、探索ロボットを活用して、不正利用されたコンテンツを発見し、流通経路を追跡することが可能になります。


2.ビジネス検証の実施
 ブロードバンドビジネスフォーラムは、コンテンツホルダおよび配信事業者などのブロードバンドビジネスフォーラム会員とともに、コンテンツ流通市場「B−BAT」をビジネスとして機能させるために必要な検証を、平成13年5月に開始する予定です。

(1)ビジネス検証の内容
ビジネス検証では、
 <1>ブロードバンドビジネスフォーラムが、コンテンツホルダからコンテンツをお預かりしてディジタル化し、コンテンツ保護・管理を行い、暗号化した上で、配信事業者へお渡しします。
 <2>配信事業者は、ブロードバンドビジネスフォーラムから受け取ったディジタルコンテンツをご自身の会員等のお客様(エンドユーザ)に対して、インターネットを通じて、オンデマンド型またはリアルタイム型でストリーム配信します。

(2)ビジネス検証項目
ビジネス検証における検証項目は下記の通りです。
*コンテンツホルダ:
ブロードバンドインターネットでは、どのようなコンテンツが、お客様に求められているのか検証する
コンテンツの保護・管理が、インターネット上のサービスでも徹底されるか確認する
迅速・透明な収入分配の実現を確認する
*ブロードバンドビジネスフォーラム:
インターネット時代にふさわしいオープンで中立なコンテンツ流通市場の実現性を検証する
コンテンツ保護・管理システム、収入分配システムの有効性について検証する
*配信事業者:
ブロードバンドインターネットでは、どのようなコンテンツが配信ビジネスの拡大に有効なのか検証する
自社のネットワーク環境にどのような帯域、品質、フォーマットの映像コンテンツが最適なのか確認する
ブロードバンドアクセスサービスの需要拡大への有効性を検証する

(3)ビジネス検証参加者
 ビジネス検証にはブロードバンドビジネスフォーラム会員213社のうち85社のご参加を頂く予定です。(別紙1

(4)利用時のトップ画面
 ビジネス検証において、お客様(エンドユーザ)がコンテンツ配信をお受けになる際、パソコン上に表示されるトップ画面が完成いたしました。(別紙2

(5)スケジュール
 ビジネス検証のスケジュールは下記の通りです。
平成13年5月予定
* 無料サービス開始
* ブロードバンドインターネット向けオンデマンド型コンテンツ配信サービス(電子透かし入り)
* ナローバンドインターネット向けリアルタイム型コンテンツ配信サービス(電子透かし無し)
平成13年6月予定
* 課金サービス検証開始
平成13年9月予定
* ブロードバンドインターネット向けリアルタイム型コンテンツ配信サービス(電子透かし入り)


3.その他
 「B−BAT」によるブロードバンドが開く新しい世界へのナビゲーターとして、キャラクター「ビーバット君」が誕生しました。「ビーバット君」はこうもりの男の子です。(別紙3


4.今後の予定
 ブロードバンドビジネスフォーラムにおけるビジネス検証の結果を基に、ビーバット企画は、コンテンツ流通市場「B−BAT」の平成13年度中の事業化をめざします。



<注>

*1 ブロードバンドビジネスフォーラム:
 ブロードバンド時代にふさわしいコンテンツ流通市場を創設するため、2000年10月に発足したフォーラム。フォーラム会員数は213社。

*2 株式会社ビーバット企画:
 ブロードバンドビジネスフォーラムの事務局業務などを行うため、平成12年9月に設立。代表取締役社長は柴田 宏二。

*3 ID管理
 コンテンツごとに一意なIDを付与し、著作権などの属性情報を管理する。

*4 電子透かし
 コンテンツのデジタルデータ部分を人間の目・耳に知覚できない程度に改変し、別の透かし情報(コンテンツID)を埋め込む技術。

*5 コンテンツIDフォーラム:
 著作権者が安心して著作物をネットワークに流せるように、ディジタルコンテンツごとにユニークな著作権コード(コンテンツID)を付与することで、著作権を保護しながらディジタルコンテンツの販売及び二次利用を促進するフレームワークを策定するために設立されたフォーラム。

*6 B−BAT:
 ブロードバンドインターネットが普及していく中で、映像等のコンテンツをインターネットで配信するには、コンテンツの不正利用対策や、煩雑な著作権処理・管理などが課題となっている。
 こうした課題を解決するために、オープンで中立なコンテンツ流通市場として、平成12年7月に「B-BAT」のコンセプトが誕生した。

*7 カプセル化:
 デジタルコンテンツをネットワーク上に完全に流通させるためにコンテンツデータと利用条件データなどを一体化させる技術。



(別紙1)ビジネス検証参加者
(別紙2)ユーザインタフェース(イメージ)
(別紙3)キャラクター「ビーバット君」


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