News Release

平成12年2月29日

〜企業IPネットワークの事前予測型ネットワーク管理サービス〜
プロアクティブなネットワーク管理サービスの提供開始について


 NTT東日本では、国内の情報通信業界で初めて、企業の情報流通ネットワーク向けのプロアクティブ(Proactive:トラブルの事前予測)なネットワークの管理サービスの提供を開始します。


1.サービスコンセプト

 今回、NTT東日本が提供するプロアクティブなネットワーク管理サービスでは、「トラブルがおきてから(リアクティブ)」ではなく「トラブルがおきる前(プロアクティブ)」に、ネットワークのトラブルの要因を発見し、取り除くための情報をレポートします。さらに、そのレポートを元にしたコンサルティングサービスを提供し、企業の生命線として瞬断も許されない重要なネットワークの安定運用を強力にサポートします。

 なお、プロアクティブなネットワーク管理サービスは、国内では情報通信業界初のサービスです。


2.背景

 海外では、ネットワークサービスの中でもプロアクティブなネットワークマネジメントが1990年代中頃から年々増加し続け、現在では最も需要の高い分野の一つになっています。

 しかし、国内では、何らかの故障やトラブルが発生した場合、事後報告でネットワーク管理者に通知され対応を行うというリアクティブな保守が主流です。

 今後、国内においても、インターネットを活用したビジネスの発展に伴いネットワークの重要度が増すにつれ、プロアクティブなネットワークマネジメントの需要が高まることが予想されます。

 このような背景からNTT東日本では本サービスを提供することとしました。


3.サービス概要

(1)本サービスのメリット

トラブルを未然に予測・解決することで、重要なネットワークの致命的なダメージを予防し、安定した運用を実現します。
ネットワーク管理をアウトソーシングすることで、構築費、人件費等のコスト削減ができます。

(2)本サービスの構成内容

ネットワークの日々の使用状況をデータベース化して分析し、ネットワークの性能低下等のトラブルを事前に予測するレポートを作成し提供します。
ネットワーク管理者は、毎日提供されるこのレポートをチェックするだけで、ネットワーク全体の使用状況、品質レベルを健康度(使用率やエラー頻度等を総合的に判断したネットワークの状況を表す指数)とした把握ができ、トラブルの未然防止や将来予測される情報流通量に応じたネットワークのプランニングをすることができます。
ネットワーク管理業務を社外委託する企業向けに、従来の保守サービスに加えてプロアクティブなネットワーク管理及び、コンサルティングサービス等のアウトソーシングサービスも提供します。


4.主な特徴

(1)プロアクティブ(事前予測可能)なレポートの作成

 ネットワークの使用状況について日々蓄積されるデータを分析して、過度なトラフィックの増加やエラーの多発により、ネットワークが正常に機能しなくなる危険日を予測するとともに、ネットワークの問題個所を警告します。
 さらに、様々な形態のお客様ネットワークを管理、運営することで蓄積してきたノウハウを活用し、各ネットワーク機器から収集したトラフィック情報を元に、トラブルの事前解決を可能にするレポートを作成します。

(2)Webによるレポート閲覧

 ネットワーク全体を総合的に診断したレポートをWeb上に表示しますので、ネットワーク管理者はインターネットを介して、いつでも、どこからでもレポート内容を見ることができます。
 その際、IDとパスワードでの認証によりアクセスを制限していますので、セキュリティは確保しています。
 また、レポートはダウンロードして印刷することも可能です。

(3)多角的管理レポートの提供

 レポートには、毎日作成されるレポート(へルスレポート)、毎週作成されるトレンドレポート、毎月作成されるサービスレベルレポートがあります。
・ヘルスレポート・・・1日を通した傾向を表示し、個々のネットワークの品質レベルを健康度として示します。
・トレンドレポート・・・過去6週間のトレンドを表示し、予測される危険日を警告します。
・サービスレベルレポート・・・経営者層・IT管理者・ITエンジニア等の、企業ネットワークを運営する上で重要なポジションの人に、それぞれに必要な情報を月1回お届けします。

(4)ネットワーク・コンサルティング(オプション)の提供

 これらのレポートを元にした、より詳細な調査・分析・プランニング等のネットワークのトータル的なコンサルティングを提供します。


5.価格

 10測定ポイントの場合 月額30万円程度を予定
 * 測定ポイントとなるのは、主にルータやスイッチングハブ等のネットワーク機器のネットワーク接続部分です。


6.販売開始時期

 平成12年4月3日(月)よりサービスを開始します。


7.その他

 インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)、アプリケーション・サービスプロバイダ(ASP)、eビジネスを展開している企業等、重要なネットワークを持つユーザを主な販売ターゲットとして販売活動を展開していきます。



【参考】システム構成図


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