エヌ・ティ・ティ・フェニックス通信網株式会社(以下 NTTフェニコム、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金箱 光人)では、現在提供中の「テレビ会議多地点接続サービス」*1(以下 多地点接続サービス)のオプションサービスとして、東日本電信電話株式会社(以下 NTT東日本、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上 秀一)が提供するインターネット上のドキュメント配信システム*2を使って、多地点テレビ会議を行いながら同時に参加拠点間で資料等が共有できる新サービス「多地点映像・データ会議サービス」(仮称)を、世界で初めて平成12年2月14日(月)から開始します。
本サービスは、「多地点接続サービス」を利用した企業内の会議やイベントはもとより、社内研修や在宅学習などの広義の「ディスタンス・ラーニング」*3に最適な環境としてご活用いただけます。
1.背景 |
 | NTTフェニコムの「多地点接続サービス」は、社内会議での利用に加えて、最近では企業や学校などでの遠隔研修・教育での利用が増えてきています。これに伴い、教育分野での利用においては、映像・音声に加えてパソコンで作成した講義資料や教材なども、各拠点間で共有できるようにする要望も高まっています。
これまではプリントアウトしたものを書画カメラで撮影したり、コンバータでビデオ信号に変換するなどの手段によってこうした資料の共有を行ってきましたが、作業が煩瑣であったり、画質の点で限界がありました。
そこで、NTTフェニコムでは、もっと手軽にデータを共有しながらテレビ会議が行える環境を提供するため、インターネットを利用した資料共有が容易に実現できるNTT東日本のドキュメント配信システムを利用し、本サービスを開始します。 |
2.サービス概要 |
 | 「多地点接続サービス」ではISDN回線を利用していますが、本サービスは、1回線で2つの別々の通信(2B通信)が可能というISDNの利点を活用して、1Bチャネル(以下1B、通信速度64kbps)を多地点テレビ会議の通信に使い、もう1Bで同時にインターネットに接続して、参加者のパソコン上に会議の資料を配信することで、低コストで映像と資料を使った会議を可能にした、世界初の多地点テレビ会議環境です。
これまで「多地点接続サービス」では、ISDN回線2B(通信速度128kbps)を基本的な通信速度としていましたが、NTTフェニコムでは、本サービスの開発にあたって新たに1Bでもテレビ会議の多地点間通信が可能となるようシステムの機能改善を行いました。 |
3.利用手順 |
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<1> | ホームページでの会議予約後、配信したい資料をあらかじめNTTフェニコムのデータ会議サーバへ登録します。 |
<2> | 会議開始時に、各拠点のテレビ会議端末から「多地点接続サービス」のアクセスポイントへ接続して多地点テレビ会議に参加する一方、パソコンからインターネット経由でデータ会議サーバへアクセスします。 |
<3> | 各拠点のテレビ会議端末には説明者の映像と音声が配信されます。 |
<4> | 説明者が自分のパソコン上で資料のページ操作をするたびに、同時に接続している全拠点のパソコンのブラウザ上に表示されているページが次々とめくられていきます。 |
<5> | 参加者が発言したい場合は、「挙手ボタン」を押すことで説明者にその意思表示ができ、説明者はそれに基づいて容易に指名することができます。 |
<6> | 説明者が、特定の拠点を発言者として指名をすると、あらかじめ登録しておいたその拠点名・氏名などの属性情報が全拠点にテロップとして配信されるため、意思疎通が容易になります。 |
<7> | 同時に、参加者間で文字によるコミュニケーション(チャット)も可能なほか、参加者を対象にアンケートや投票も行うことができます。 |
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4.提供料金(多地点接続サービスのオプション料金) |
 | (1)基本料 1会議2,000円
(2)利用料 10アカウントあたり1時間8,000円 |
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※ | 本サービスは多地点接続サービスのオプションサービスであり、単独でのご利用はでき
ません。 |
※ | 多地点接続サービスの利用費*4が別途必要です。 |
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 | (3)利用料金例 |
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たとえば、全国10拠点で1時間、多地点映像・データ会議をご利用の場合
・多地点接続サービス(1B=64Kbps/2B=128Kbpsの場合)
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| |  | 会議基本費 500円 会議利用費 3分40円×1時間×10箇所=8,000円 |
|  | ・多地点映像・データ会議サービス(オプション料金) |
| |  | 基本費 1会議 2,000円 利用費 10アカウント・1時間 8,000円 |
|  | 以上、合計18,500円(アクセスポイントまでの通信料は除きます) |
5.提供条件 |
 | (1)多地点映像・データ会議サービス |
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・ | ISDN等からプロバイダー経由でインターネットにアクセスできるパソコン環境 |
| ※ | 社内LAN等からインターネット経由でアクセスすることも可能です。その場合、テレビ会議は2B・6Bなどより高速な通信速度でご利用いただくことが可能です。 |
・ | パソコンOS:Microsoft Windows95*/Windows98*/WindowsNT4.0SP3*以上 |
・ | ブラウザ:Microsoft Internet Explorer ver4.0*以上 |
・ | ディスプレイ:1024×768ピクセル推奨 |
・ | 配信できる資料:Microsoft PowerPoint*により作成したもの |
| * | Microsoft、Windows、WindowsNT、Internet Explorer、PowerPointは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。 |
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 | (2)テレビ会議多地点接続サービス |
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・ | 国際標準 ITU-T H.320に準拠したISDN対応テレビ会議端末 |
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6.提供地域 |
 | 全国(国外からのアクセスも可能) |
7.サービス提供開始日 |
 | 平成12年2月14日(月) 午前9時から |
8.お申し込み方法等 |
 | 本サービスのご利用を伴う多地点テレビ会議のご予約は、全てNTTフェニコムのホームページ上で簡単に行うことができます。
なお、「多地点接続サービス」も含めたお申込・ご利用に関するお問い合わせは、NTTフェニコム営業部までお願いします。
・ | 電話:0120-552294(03-3510-3210) |
・ | E-mail:info@nttphx.co.jp |
・ | URL:http://www.nttphx.co.jp |
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9.今後の予定 |
 | NTTフェニコムでは、資料の共有に止まらず、多地点間でテレビ会議を行いながらパソコン上で様々なアプリケーションを共有する共同作業(コラボレーション)環境の早期提供を目指します。
NTT東日本では、ドキュメント配信システムを新たなネットワークソリューションとして、遠隔教育分野だけでなくビジネス分野等に提供し発展させていきたいと考えています。
なお、慶應義塾大学大学院経営管理研究科國領研究室(所在地:神奈川県横浜市、助教授:國領 二郎)が、アントレプレナー・スクールの講座に本サービスの採用を決めています。
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*1:テレビ会議多地点接続サービス |
 | NTTフェニコムが平成9年9月から提供している共同利用型のテレビ会議専用ネットワークサービスで、平成12年2月現在、1,300を超える法人会員様等にご利用いただいています。ISDN対応のテレビ電話やテレビ会議システムを最大1,000ヶ所まで同時に接続し、会議やセミナーなど様々な用途にお使いいただけます。オプションサービスとして、「画面分割サービス」や、「高速(384Kbps)接続サービス」などがあります。 |
*2:ドキュメント配信システム |
 | インターネット経由でドキュメント配信サーバにアクセスした各参加者に対し、Microsoft PowerPointで作成された会議・講義資料をリアルタイムに配信する、遠隔会議・講義の支援ツールです。説明者がページを繰ることで全参加者のパソコン上の表示画面が更新され、同じ情報の共有化が可能となり、インタラクティブな環境が実現できます。また、参加者側から発言の意思表示ができたり、チャットによる参加者間での文字によるコミュニケーションも可能です。 |
*3:ディスタンス・ラーニング |
 | ディスタンス・ラーニング(遠隔学習)の形態には、リアルタイム性と双方向性をもつ、衛星やテレビ会議システムなどを通じた遠隔授業と、時間の制限を受けないで個々の学習者の希望に応じ、オン・デマンドで行われる教育などがあります。 |
*4:多地点接続サービスの利用費 |
 | 月会費は法人単位で1,000円、会議基本費は1会議20端末ごと500円、会議利用費は1拠点3分40円(64kbps/128kbps)と安価で、全国52ヶ所に設置されたアクセスポイントにより、低廉な通信費用で多地点間テレビ会議が開催できます。 |