(2)大噴火そして全島避難指示

 8月に入っても三宅島の噴火活動は収まらず、8月10日の噴火(噴煙3,000m)に続き、8月18日には噴煙が上空15,000mに達する最大規模の噴火が発生した。
 この噴火により三宅島噴火史上初めて全島に火山灰が降り積もったがNTT東日本等の通信設備の被害は発生しなかった。

 8月29日には、低温の火砕流を伴った噴火が発生し、東京都は再び災害対策本部を設置。9月1日には国土庁よりNTT東日本等に対し、三宅島で開催される関連機関緊急会議への参加要請があり、市ヶ谷駐屯地より自衛隊のヘリで三宅島へ駆けつけた。
 これを受け東京都は行政機関及びライフライン関係機関を除く全島避難を決定し、9月2日に避難指示が出され9月4日までに災害対策関係者を除き全島民の避難が完了した。
 全島避難後、東京都は現地災害対策本部をホテルシップ「かとれあ丸」に設置した。NTT東日本等は、災害対策関係者とともに三宅島を経由して通信を行なっている周辺4島の通信サービスの確保にあたった。
 また、三宅島から島外避難した島民の緊急連絡用・安否連絡用として、「国立オリンピック青少年総合センタ」、「千葉市鎌取東京都職員共済組合生浜運動場」及び「東京都立秋川高校」に特設公衆電話(無料)を設置し運用を開始した。

【三宅島島外避難先への特設公衆電話設置状況】
【三宅島島外避難先への特設公衆電話設置状況】
ホテルシップとなった「かとれあ丸」(東京都撮影)
ホテルシップとなった「かとれあ丸」
(東京都撮影)
ホテルシップ内での現地災害対策本部会議会議模様(東京都撮影)
ホテルシップ内での現地災害対策本部会議
会議模様(東京都撮影)


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