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福島県葛尾村様

クラウドへのシステム移行リモートデスクトップ
どこからでもすぐ使える役場システム環境を整備

福島県葛尾村様

魅力ある「新生葛尾村づくり」に、ICTの利活用は不可欠

福島県葛尾村 村長 松本 允秀 氏

福島県葛尾村様の概要
福島県葛尾村様

阿武隈山系に属する村一帯は山が多く、太平洋に注ぐ高瀬川が村の東部に流れている。《村民一人ひとりの生活再建と、ふるさと「かつらお」の繁栄をめざして》と題した葛尾村復興計画のもと、村民の将来にわたって安心・安全を最優先に「新生葛尾村」の実現に取り組んでいる。村内では除染作業が本格化しており、道路・公共施設などのインフラ復旧が進む。東京電力福島第一原発事故の発生時には村独自の判断で全村避難を実施。その迅速な対応が評価され、自然災害や産業事故への対応をたたえる国連などの「グリーンスター賞(2013)」を日本人で初めて、松本允秀村長が受賞した。

葛尾村の情報化に向けたこれまでの取り組みについて、お聞かせください。

松本 允秀 氏

松本 允秀 氏

1998年にNTT東日本とテレビ電話の活用について共同実験を行いました。全世帯にテレビ電話を設置して、互いに顔を見ながら双方向コミュニケーションを図れる環境を整備。ハワイの天文台とネットワークで結んで天文教室を開催したり、議会の様子を自宅で好きな時間に見ることができたりと、行政サービスや保健医療、教育の分野などで大きな成果を挙げることができました。そして2010年には、村内の情報通信基盤整備事業に取り組み、光ケーブルによる高速インターネット環境を全世帯に導入、地上デジタル放送の再送信やIP告知端末による情報配信が行える環境を整備しました。残念ながら1年使っただけで震災が発生し避難することとなりましたが、帰村した暁にはケーブルの破損などの被害を復旧して避難前の環境を取り戻し、再び村民向けの情報サービスなどを提供したいと考えています。

今回、村の役場システムをNTT東日本のクラウド基盤に預けることを決めた理由は何でしたか。

村の役場システムをNTT東日本のクラウド基盤に預けることで、将来の帰村の際や、役場機能のさらなる移転を余儀なくされた場合でも、迅速に移行できる環境を整備したいと考えました。今回のサービス導入により、サーバーを携えて避難する必要がなくなり、回線をつなぐだけで村のネットワークに入れると聞いているので、今後はスムーズな移行ができるものと安心しています。なお今回の全村避難に伴い、会津坂下出張所や三春出張所の開設・移転に際して、NTT東日本が通信環境を迅速に整備したことで、速やかに避難者対応を始めることができました。そうした災害時の対応に信頼を寄せるとともに、今後もきめ細かな配慮や先進ソリューションを通じて村の課題解決に貢献してくれることを期待しています。

村の復興に向け、ICTにはどのような役割を求めますか。

村の将来を支える若者が帰村するためには、魅力ある村づくりが不可欠であり、そのための条件の1つとして、高速インターネット接続環境をはじめとしたICT環境の整備が重要です。復興に向けてICTの果たす役割は非常に大きく、「いつでも、どこでも、何にでも」使える環境を整備したいと考えています。また、全村避難で移ってきた地域が、医療施設やショッピングセンターなど、近くに何でもそろう市街地であったため、そうした便利さに慣れてしまって、村の暮らしに不便や不安を感じる村民がいるかもしれません。新生葛尾村には、そうした不便さを補う手段として、例えば遠隔診断や買い物支援システムなどを導入し、ICTを有効活用したいですね。

今後の村の復興に向けた思いや決意について、お聞かせください。

原発事故直後には村を出ることに迷いもありましたが、村民の安全を第一に考え、全村避難を決断しました。避難を決めた3月14日の夜、村の全世帯に導入したNTT東日本のIP告知端末や防災無線を用いて、一斉避難を呼びかけ、迅速に避難することができました。今後、葛尾村の大事な資源である自然や住民の普通の暮らしが元に戻るまで相当な時間を要することになりますが、住民とともに力を合わせて元の美しい村を取り戻し、さらに魅力ある村を実現したい。帰村に向けて、村外からの移住希望者が定住できる宅地の造成、企業誘致による雇用の確保、医療・福祉施設や商業施設の整備など、やるべきことは多々あります。ICT環境についても同様であり、村の全戸に敷設した光ネットワークのもとでICTを積極的に活用し、魅力ある便利な暮らしを実現していきたいと考えています。

いつでも、どこからでも安心・安全につながる環境が実現しました

  • 葛尾村 住民生活課 住民生活係 係長 島 崇徳 氏
  • 葛尾村 総務課 総務企画係 松本 好弘 氏
  • 葛尾村 総務課 主幹兼出納係長 松本 典子 氏

東日本大震災発生後のシステム状況や課題について、お聞かせください。

島 氏

島 崇徳 氏

島 崇徳 氏

3月14日に全村避難する際は、バックアップ媒体を携行し、避難先で住民サービス提供のためシステム復旧を試みましたが、うまく立ち上がりませんでした。そこで一度、村に戻ってサーバーや端末を持ち出して、ようやくシステムを復旧させることができ、印鑑証明書や住民票などを発行できるようになりました。また、NTT東日本の協力もあってインターネット接続環境を確保した上でメールサーバーを立ち上げ、情報を入手できる環境を整えました。その後は、出張所の開設や移転のたびにサーバーや端末を移動して、システム環境を再構築しなければならず、セキュリティの不安も抱えている状況でした。そうした中で、外部のデータセンターにシステムを預けるなどして煩雑な状況を解消し、スムーズな移行が図れる環境を整備したいと考えるようになりました。ただでさえ多忙な状況において、システムの運用管理にできるだけ手間をかけたくないという思いもありました。

現時点での導入成果はいかがでしょうか。

松本 好弘 氏

松本 好弘 氏

松本 好弘 氏

庁舎の移転などのたびにサーバーを移設する必要がなくなり、データの消失リスクも回避することができました。災害時を含め、いつでも、どこからでも安心・安全にシステムを利用でき、業務継続が可能。いざという時にこそ早期復旧して迅速に対応するのが自治体の仕事ですから、データを安全に守れる安心感は大きいですね。また今回のシステム構築では、従来の操作性を変えないというのが大前提にあったので、ネットワークを介したリモートデスクトップ環境になっても、職員が今まで通りにシステムを使えていることに満足しています。従来は端末が壊れるとアプリケーションをすべてインストールしなければなりませんでしたが、今ではどの端末からもネットワークを介してログインすれば自分のシステム環境が得られます。パソコン研修会の際など出先からでも自分のパソコン環境にセキュアにアクセスできるなど、リモートデスクトップ環境は非常に快適ですね。私自身、ICTにはそれほど詳しくないので、システムの運用管理が従来に比べて大幅に負担軽減されたことも助かっています。

NTT東日本の対応についての感想やご要望があれば、お聞かせください。

島 氏

NTT東日本には、全世帯への光ケーブル敷設による情報基盤整備をはじめ、以前から村の情報化について支援を得ています。震災発生以降の対応についても、出張所への通信環境整備を速やかに行い、私たちの要望を聞いて課題解決に努めるなど、きめ細かな対応に感謝しています。今回の「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」の導入に際しては、私たちがファーストユーザーということで、職員の端末の利用状況のヒアリングから、大規模な検証環境のもとでの詳細な事前検証まで、緊密な情報共有のもとで大勢のスタッフが尽力してくれました。仮想化サーバーにどのアプリケーションを搭載するのかといった標準化作業に手間を要しましたが、NTT東日本の協力で最適化を図ることができました。仮想サーバーへの集約によって物理サーバーの台数を半減、導入コストを下げられたことにも満足しています。今後はサーバー仮想化技術をさらに高度化して、システムの信頼性や集約率を向上させることに期待しています。

今後の展開・展望については、どのようにお考えでしょうか。

松本 典子 氏

松本 典子 氏

松本 典子 氏

今後、居住地域の除染が完了して帰村したとしても、おそらく山菜採りに山に入ることもできません。それはお年寄りの楽しみを奪うことになります。また、近くに何でもそろっている仮設住宅と違って、病院に通うのも買い物をするのも不便になる。仕事があるのかどうかも分かりません。村に戻りたい気持ちは強くても、「何のために村に戻るのか」と疑問や不安を抱えている住民はたくさんいます。住民がそうした不安を解消し、安心して暮らすためにも、遠隔医療や買い物支援システムなど、ICTが果たす役割は大きいと考えています。2011年3月14日の全村避難の際には、NTT東日本のIP告知端末と防災無線で呼びかけを一斉に行い、迅速な避難につながるなど、ICTの有効性は強く実感しています。今後も、クラウドサービスのように手軽に利用できて、高い効果が得られるソリューションに期待しています。

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2013年8月時点のものです。

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