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福島県葛尾村様

クラウドへのシステム移行リモートデスクトップ
どこからでもすぐ使える役場システム環境を整備

福島県葛尾村様

導入の背景

震災のため移転した役場の機能を復旧するとともに、将来の帰村に向けてデータ保全の信頼性を高め、役場移転に伴う稼働を軽減できるシステム環境を整備したいと考えた。

選定のポイント

  • 信頼性向上や稼働軽減が期待できるホスティングのサービス内容
  • NTT東日本のクラウドサービスや通信サービスに対する信頼感
  • 長年にわたって村の情報化を支え、安定運用を手がけてきた実績

期待される効果

  • シンクライアント端末によるセキュリティ向上や運用稼働の軽減
  • 将来の帰村に備えてシステムをスムーズに移転できる環境の確保
  • 信頼性の高いクラウド基盤のもとサーバー集約によるコスト削減

村民を守るため、震災発生3日後に全村の自主避難を決断

福島県双葉郡葛尾村は、阿武隈の山々に囲まれた、人口約1,600名の村です。村全域の地盤が固いため、東日本大震災の発生時には、一部道路がひび割れたり民家の瓦が落下した程度で、被害はあまり受けずに済みました。そのため震災直後には、近隣の町村から200名近くが避難してきたといいます。しかし、村は福島第一原子力発電所から20~30km圏内に位置していたことから、原発事故の悪化を受けて、2011年3月14日夜に村独自の判断で全村の自主避難を決断。村営バス5台に村民を乗せて、福島市内まで避難しました。さらに翌日、避難の受け入れを表明してくれた会津坂下町(川西公民館)に避難しました。

4月22日には、村内全域が警戒区域および計画的避難区域に指定されました。避難の長期化が予想されたことから、同年4月に会津坂下町に出張所を開設しました。併せて役場機能の復旧に動き出したものの、避難の際に村役場から持ち出したストレージやサーバー機器がうまく稼働しないなど、困難な事態に見舞われていたといいます。

その後、福島県田村郡三春町の仮設住宅に多くの村民が入居するのに伴い、仮設住宅内に出張所を開設。村の将来のさらなる復興や発展に向けて、村の役場システムの整備について検討を始めました。目指したのは、信頼性の高いデータセンターのもと、ネットワークを介して村の役場システムを稼働・運用しつつ、将来の帰村や出張所の再移転にもスムーズに対応できるシステム環境でした。

スムーズな移転が図れ、職員の使い勝手を確保するシステム構築へ

周囲を深い森林に囲まれ、山間の少ない平地に住居が点在する葛尾村では、高齢化率が3割を超えるなど、住民サービスの維持・向上が以前から課題となっていました。そのためにはICTの利活用が不可欠であり、NTT東日本も村の情報化を早くからサポートしてきました。1998年には村の全世帯にテレビ電話を設置して、村議会の様子を視聴したり、遠隔診療や薬の宅配、学校の遠隔授業などを行ったりする実証実験を村と共同で実施。また2010年には、村全域の情報通信基盤整備事業に取り組み、全世帯に光ケーブルを敷設して、高速インターネット環境を整備しました。難視聴対策として地上デジタル放送の再送信を実施したほか、回覧板や防災用途としてIP告知端末を全世帯に設置。東日本大震災の際には、IP告知端末・防災無線を用いて村の全世帯に一斉に避難を呼びかけるなど、行政サービスの向上や村民同士のコミュニケーションの活性化にICTを効果的に活用してきました。

村の役場システム環境についてもNTT東日本は通信面を担当するとともに、職員が利用する端末にデータを残さないシンクライアント環境を整備して、セキュリティの確保や端末管理の効率化を実践してきました。

「ICTの利活用に積極的でスキルも高いお客さまであり、住民サービスの向上や業務の効率化などのご要望に迅速かつ的確にお応えできるよう、最新の通信サービスなどもいち早くご紹介。総力を挙げて、村の情報化をお手伝いしてきました」と、NTT東日本の担当者は振り返ります。

震災発生後も、NTT東日本は出張所の開設・移転に伴う通信環境の整備を担当したほか、今後の役場システムのあり方を模索する村の要望を伺ってきました。「避難場所を再移転する可能性もあり、移動のたびにシステムを再構築することに懸念をいだかれる一方、震災を機に注目を浴びた『クラウド』に高い関心を持たれていました」とNTT東日本の担当者も語る通り、村では将来の帰村も視野に入れて、今後、役場が移転した際も、どこからでもすぐに使えるシステムを構築したいと考えました。

そこでNTT東日本では、「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」を用いて、出張所内にあったサーバーをNTT東日本のクラウド基盤に預けることを提案。他社サービスとの比較検討を経て提案が採用され、NTT東日本と葛尾村は共同で新たな役場システムを整備することとなりました。

NTT東日本 福島支店 法人営業部 いわき法人営業担当 伊藤 文雄
NTT東日本 福島支店 法人営業部
いわき法人営業担当
伊藤 文雄

NTT東日本 福島支店 法人営業部 法人営業企画担当 長島 諒
NTT東日本 福島支店 法人営業部
法人営業企画担当
長島 諒

NTT東日本 福島支店 法人営業部 SE担当 三瓶 善文
NTT東日本 福島支店 法人営業部
SE担当
三瓶 善文

サーバーを仮想化して集約することで大幅なコスト削減が可能に

NTT東日本の「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」は、「フレッツ 光ネクスト(インターネット接続サービス)」や「フレッツ・VPN ワイド」などのネットワークサービスを利用して、お客さまのシステムやデータをBizひかりクラウド基盤の仮想サーバー上で運用していただくサービスです。堅牢で安心・安全なNTT東日本のデータセンターを活用するもので、システムやデータを預かるクラウド基盤から、データのやりとりを行う通信サービスまでを一元的に提供できるとともに、地域に根ざしたきめ細かなサービス体制を備えているのが、大きな強みといえます。NTT東日本エリア全17県域のデータセンターに設置したアクセスゲートウェイに接続することにより、NTT東日本エリアであれば同一料金で高品質なクラウドサービスをご利用いただけます。

その「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」を導入するファーストユーザーとなったのが、葛尾村でした。そこでNTT東日本では、システム導入を担当する福島支店とサービス開発を手がける本社ビジネス&オフィス事業推進本部(現・ビジネス&オフィス営業推進本部)、さらにサーバー構築を担当するベンダーの3者が緊密に連携して、スムーズな導入を目指すこととなりました。

NTT東日本の担当者は、「初めてのサービス導入ということで、トライアンドエラーで構築を進めた部分もありました。万一トラブルが発生しても迅速に解決できるよう、担当者間の情報共有を密にして事前のシステム検証も詳細に行うなど、早期のサービス提供を図りました」と語ります。

また、Bizひかりクラウド基盤への移行に当たっては、できるだけ低コストで導入・運用したいとのご要望を受けていました。そこでサーバーの仮想化に際して、同一用途のサーバーを集約することによりサーバー台数を従来の8台から4台へと半分に減らし、導入コストの削減を図ることとしました。

リモートデスクトップ導入で信頼性と利便性の両立が実現

葛尾村では、大勢の人が出入りする出張所での情報漏えいなどを危惧し、セキュリティ対策の強化を重視していました。そのため、「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」導入に合わせて、リモートデスクトップサーバーをクラウド基盤上に用意し、職員が利用する端末のシンクライアント化を実施することとなりました。ただし、ネットワークを介することでシステムの使い勝手に支障が出てはなりません。そこでNTT東日本では、役場で利用しているのと同数の端末を用意して事前に詳細な動作検証を実施。お客さまにもご参加いただくなどして、システムのパフォーマンス向上に取り組みました。

「職員へのヒアリングに加えて、実際に端末を操作させていただいたり、システムに搭載するアプリケーションの選別を行ったりと、お客さまと共同で、職員のニーズに応えるシステム環境を構築しました」と、NTT東日本の担当者は語ります。

こうして「Bizひかりクラウド 安心サーバーホスティング」を活用した葛尾村の新たなシステム環境は、2013年3月に本格稼働しました。将来の帰村や出張所再移転の際も、ネットワーク側の簡単な設定変更だけで新たな環境に移行できるなど、高い利便性が確保されています。使い勝手は庁舎内にサーバーがあった当時と変わりなく、職員の方々はこれまで通りに端末を利用しているといいます。端末にデータを残さないシンクライアント環境に加え、インターネット接続もNTT東日本のデータセンター経由とすることでセキュリティを強化。さらに、仮想サーバーを二重化してデータ保全環境を確保しているだけでなく、災害発生時に通信手段が失われても業務を継続できるよう、庁舎内にバックアップサーバーを用意するなど、強固なBCP対策を実施しています。

「ホスティングサービスを利用することで、サーバー機器をネットワーク経由で保守することができ、運用保守業務が効率化されます。いざという時もクラウド基盤からデータを復元できるなど、安心・安全に業務継続が可能です。サーバー集約で導入コストを低減できるのも大きな魅力。他のお客さまにも、システム更改のタイミングなどで移行することを提案したいですね」と、NTT東日本の担当者は導入メリットを語ります。

全村避難を迅速に決断するとともに、新たな村の復興・発展に全力で取り組んでいる葛尾村。NTT東日本では、今後も村のさまざまな要望に応え、村民の暮らしを守れるような先進ソリューションを提供していきたいと考えています。

システム構成図

  • 最大通信速度は、技術企画上の最大通信速度であり、実使用速度はご利用環境・回線混雑状況により低下する場合があります。
システム構成図

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2013年8月時点のものです。

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