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北海道島牧村様

情報格差のない安心・安全な暮らしを、IRU方式の光ファイバー整備で実現

北海道島牧村様

概要

北海道島牧村は、人口1,927人、世帯数935(2009年3月31日現在)、面積437.26平米の、秀峰狩場山を仰ぐ、青い海と空と緑あふれる大自然と温泉資源に恵まれた美しい村です。2001年3月より地域インターネット導入促進基盤整備事業を活用し、ハード・ソフト面の整備を行い、インターネットを活用した地域と行政を結ぶ双方向情報通信ネットワークを構築し、IT時代にふさわしい情報伝達手段として、ホームページ・Eメール等を通じ広く村民の意見を取入れるとともに、グローバルな視点に立って情報発信を行ってきました。2008年度に「島牧光ネットワーク」を整備、村内の全家庭で地上デジタルテレビ放送・BSデジタルテレビ放送を視聴でき、IP電話サービスやIP告知端末(*1)による災害情報等も受けられるようになりました。また、ブロードバンド環境整備により、インターネット利用に際しても、都市部と遜色ないサービスを享受できるようになりました。

  • *1:IP告知端末とは、自治体等と地域住民間の双方向コミュ二ケーションを実現するツールとして各家庭に設置された端末をいいます。

全村がいわゆる電波難視聴地帯。テレビ放送のデジタル化への対応・老朽化した行政告知放送設備の更新・ブロードバンド空白地帯の克服、といったデジタル・ディバイドの課題を「島牧光ネットワーク」の整備により解消。

島牧村長 藤澤 克様にお話を伺いました。

島牧村に最新の光ブロードバンドを導入されたきっかけを教えていただけますか?

島牧村長 藤澤 克様

島牧村長
藤澤 克様

うちの村の場合ですね、実は、大きな課題を三つ抱えておりました。

全村がいわゆる電波の難視聴地帯ということで、テレビの地上デジタル波放送に向けての対応というのが、第一の課題としてありました。

二つ目が、いわゆる防災放送ですとか、村からの行政告知放送といいますか、お知らせ放送、そういったものをオフトーク通信(*2)で行ってきた経緯があるのですけれども、機器設備等が非常に老朽化してきて、更新しなければならないという問題がございました。

三つ目が、実はブロードバンドの問題で、当村の場合、いまだにISDNでしかインターネット活用ができないという地域で、ISDNも使用できない地域というものも、一部ございました。このため、インターネット愛好者からは、何とか早くブロードバンドを使えるようにしてほしいという強い要望があり、いわゆるデジタル・ディバイドを解消しなければならないという課題がありました。

とりわけ、ブロードバンドについては、北海道内で、2自治体のみがブロードバンドゼロ自治体で、そのうちの一つが島牧村だったということがございます。それで、今回、国のさまざまな制度等も大きく様変わりしてきたという背景もあり、三つの課題を一つの課題として、一挙に解決する方法として、全村を光ネットワーク化することとしました。

  • *2:オフトーク通信とは、アナログ一般加入電話やISDNの電話回線の使用していない時間を利用した地域情報の放送サービスをいいます。

ブロードバンド整備事業において、IRU方式の方をお選びになった理由、経緯をお話しいただけますか?

ブロードバンド整備事業を進めていこうとしたときにですね、いわゆる自治体の自前のネットワークを使っていくとなると、自治体が自らインターネット等の通信事業者のような業務を行っていかなければならない。その上で、自前のネットワークを他のプロバイダーとつないでいかなきゃならない。しかし、我々自治体には、ブロードバンド等のいわゆる通信事業者としてのノウハウはないものですから、非常に困っておりました。しかし、IRU方式(*3)をとることによって、自治体の整備した専用回線を、そっくり貸し出すことにより、そのへんの課題が解決できるということで、採用しました。

不慣れな自治体が通信事業者のような業務を行うより、十分なノウハウある事業者さんにお任せした方が、利用者である住民の皆さんにとっても、非常に安心感のある、使い勝手のいいものになるのではないかと考えたわけです。

  • *3:IRU方式とは、自治体が整備した光ファイバーのインフラ設備をNTT東日本が借り受け、その設備を活用して当該エリアに光ブロードバンドサービスを提供するものです。

村民の方々からの評判、反響はいかがですか。

先ほど申しました三つの課題をこれで一気に解決していったわけですけれども、特に、最初のテレビの件、今までも共聴方式によって皆さん視聴されてきましたので、そういうイメージは引き継がれながら、地上デジタル波放送も、見ることができる環境になったということで、皆さん、非常に楽しんでおられるようですし、特に地上デジタル対応テレビに換えた方は、鮮明な映像を楽しまれているようです。大きく物事が変わったということではなく、今までどおり安心して見られる。

それから、行政告知放送、二つ目の課題ですね。これも、音声放送ですけれども、今までどおりに聞くことができる。この二つに関しては、今までと何ら急激な変化はなく、ほぼ同じような環境下で、若干グレードアップしたような形で利用していただいています。

三つ目の課題のブロードバンドの件は、一気にISDN時代から光ブロードバンドになったわけですから、これは利用されている村民の皆さん、非常に驚き、また、喜んでいるところです。特に動画配信といった、今まで、ダウンロードするのに何十分もかかるのが当たり前だったものが、一気に解決されて、本当に都会並みの状況になったということで、皆さんたいへん喜んでいると思います。

行政サービスの上で変化したこと、あるいはブロードバンド化で住民の方々とのコミュニケーションが変わったというお話はございますか?

基本的には今までの生活と、行政と住民との関係というのは、大きな変化はありません。逆に、本村は高齢者の方も多い地域でございますので、今までの生活が大きく変わることなく、安心して、新しいものに、自然に変わっていくように、施策を行ってきた経緯がありますので、大きく何かが変わったということは、あまりないかなと思います。

ただ、こういうネットワークの整備によって、今後少しずつ、実際の生活の中に何かしらの変化をもたらしていくことが可能になった、と認識してます。これから「島牧光ネットワーク」を活用しながら、ちょっとずつ便利に変えていこうと考えています。

周辺地域や、他の自治体からの反響はいかがですか?

本村のような、いわゆる過疎の、本当に人口の少ない高齢化地帯で、一気に光ブロードバンドまで取り入れた、というのは、非常に珍しいということで、各町村からの問い合わせのみならず、実際に視察にも来てくださって、大きな反響がございましたね。近隣町村は、まだ光になってない状態で、北海道内でも非常に珍しい、全村一気に光ネットワーク化ということだったもんですから、注目していただいているようです。

全村一気に、という意味で、格差のない行政サービスを実現し、島牧村のすべてのご家庭に同じサービスを届けられるというのは、周辺から見ても素晴らしいことだと思うんですけど、そのへんはいかがでしょうか?

本村の場合はだいたい900戸ぐらいの世帯数、それと非常に行政面積が広い地域なんですが、海岸線沿いに一列に並んでいるような地域です。約2千人の住民が900戸の世帯で生活している。物理的な条件としては、非常に悪い地域なのかもしれませんけれども、逆にいえば、国道一本ですべてつながっているということで、ハードを整備していく上では、やりやすい部分もあったのではないかなと思います。

それと、最初に挙げました大きな三つの課題の中でも、特にテレビ視聴と行政告知放送のことを考えますと、これはやはり、すべての家庭に格差なく行き届かないことには、まったく意味をなさないのでないかという思いがありましたので、いわゆる初期費用や今後のランニングコストが多少かかるとしても、住民の皆さんが、安全・安心に暮らしていくために、全村一気に、行政責任としてやるべきだと、私は考え、実行いたしました。

安心・安全な暮らしということが、村民の方々にはとりわけ重要だと思いますが、今後、光ネットワークを通じてこういうことをやっていきたいとか、期待されることをお話しいただけますか?

まだまだ色々な課題を抱えていますので、インフラとして「島牧光ネットワーク」が整備されたということで、いかにこれを活用していくか、本当の意味で、これから、その真価が問われると思います。

一つ想定しているのは、まず、本村、ご覧のように、すぐ目の前は海です。この島牧の海というのは、村内の住民にとっても、また村外の人たちにとっても、非常に注目を集めているものです。村内の人は自宅から、今の海はどんな状況なのかというのが見えるような、いわゆる、定点カメラ等で常に家庭に流し、同時に、そういった映像を村外にも発信することによって、たとえば釣りにいらっしゃる方も多い地域ですから、何か、役立つのではないかな、と考えています。

それと、本村は、平成5年に南西沖地震の被害を受けた地区でもあります。あの時の津波で、非常に大きな被害を被っておりますので、そういった不安を住民の方がたは抱えています。そういった意味で、海が常に家庭から見える、海の状況が見えるシステムというのは、観光的・産業的なイメージ以外にも、防災的な意味からも、内外に活用していただけるものになるのではないかと考えます。

あとは、高齢者の多い地域ですので、お年寄りの安心・安全ということからいけば、福祉的な活用をしていきたいなというふうに考えております。

実際の導入にあたりましたNTT東日本の対応はいかがだったでしょうか。 あるいは、これからどんなことを期待されますか?

いわゆる、IRU方式にしても、はじめは、本村ではそういうやり方はできないと思っていたのですけれども、NTT東日本さんの、思いきった決断のもとで、望ましいやり方で「島牧光ネットワーク」が整備できたというのは、非常にありがたく思っています。

それと、NTT東日本さんの光のネットワークとしては、本村は、一番末端的な地域に位置するかと思うんですが、近隣他町村に先駆けて、そういう所から一緒に手がけてくださったということに関しては、大変ありがたいですね。どちらかというと、これまで「光は都市部中心」といったイメージが強かったんですけれども、NTT東日本さんの英断に感謝している部分です。

ひとつ付け加えますと、このようなインフラが整ったということで、これを今後どう活用していくかというのが、私どもの大きな課題です。その部分でも、私たち自治体の者には、技術的なことを含めてノウハウがないものですから、私たちの想定し、考え出す活用方法についても、具体的技術的な支援、アドバイスを、これからも期待しています。私どもと同じような自治体というのは、NTT東日本さんのエリアの中にたくさんあると思いますので、会社の経営という観点からは大変なことなのかもしれませんけれども、ぜひ、大いに「先行投資」といいますか、光化を末端の方からこそ、進めていただきたいなと思います。

私たちのような過疎の地域には、こういうデジタル・ディバイド解消という課題が残っていますし、今後は特に、このような環境がなければ生活していくことが大変になると思いますので、NTT東日本さんに期待しているところです。

余談ですが、昨日、夕日がすごくきれいで、先ほどお話にございました、海の定点カメラであの夕日を流すというのはいいのではないかなと思いました。

日本海は夕日なんですよ。全国どこでもそうだと思うんですけれども。やっぱりいいですよね。夕日を見るロケーションの、非常にいい所というのもありますのでね、そういう、観光的な観点からもよいですね。

それと、釣り。実は、本村では、「あめますダービー」というのをやっているんです。50日間ぐらいのロングランの釣り大会なんですよ。真冬の2月、3月にやるんです。一日中頑張っても1匹釣れるか釣れないか、というぐらいの大会なんですが、札幌だとか、あちこちから参加者がみえるわけです。海の状況がどうなのかというのは、地元のマニアの人がインターネットで発信しているんですが、それをさらに補うような形で、定点カメラ等で、釣りポイントが今、どういう状況なのか、目で見えるようにしてやるというのもよいかもしれませんね。参加者は50日間のうち、たった1日しか来ない人もいれば、40日間ぐらい来る人もいれば、さまざまです。だから、天気を見て、今日は行けるというときにいらっしゃるということもあるのじゃないかと。真冬の吹雪の中でも釣れるらしいですよ。

最後に、島牧村のアピールといいますか、魅力的なところを。

島牧村は、非常に自然豊かな場所です。山には、1万700ヘクタールのブナ原生林がございます。白神山地の世界遺産のブナ原生林には、ちょっと面積で劣りますけれども、集積量というのは、白神山地を越えるとまで言われております。このブナ原生林、実は、ブナの北限域とも言われております。隣町の黒松内町に天然記念物のブナ原生林がございますが、それらも一体化して、この北限域としての広大なブナ原生林という、大きな山の財産がございます。

この原生林に包まれて、賀老の滝という、滝百選に選ばれた滝もございます。幅35メートル、高さ70メートル、素晴らしいたたずまいを持つ滝です。そして川水が流れ落ちる日本海、ここはまた、ちょうど日本の渚百選にも選ばれておる江ノ島海岸に代表される、きれいな海岸線がたくさんございます。そういう、豊かな山の恵みを抱いている、大変に魚の豊富な海です。釣りをなさる方たちの間では、島牧村というと釣りのメッカというふうに見てくださっているようです。

このように、日本海の海岸というのは、観光客の皆さんにさまざまに楽しんでいただける場所です。とりわけ、これからの季節、夕日が大変きれいです。こういう海の姿、自然の姿を、ぜひ島牧光ネットワークに乗せて発信していきたいと、考えております。

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2009年6月時点のものです。

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