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目黒区様

緊急地震速報を区内小中学校に配信。既存WANの活用で経済的で信頼性の高いシステムを構築

目黒区様

導入の背景

緊急地震速報を区内小中学校に迅速に伝える環境を構築、既存ネットワークや各学校の放送設備を活用し、信頼性を維持しつつ運用負荷の軽減を図りたいと考えた。

選定のポイント

  • 既存ネットワーク・設備を活用した経済性に優れたシステム
  • 保守体制と回線維持の信頼性・死活監視の有効性
  • 国内の通信インフラを長年にわたり支えてきた実績

期待される効果

  • 地震発生時における小中学校への迅速な情報伝達
  • 運用・管理コスト軽減と信頼性の維持確保の両立
  • 避難場所を対象に緊急時には放送手段として活用

選定ソリューション

区内35の小中学校への緊急地震速報の配信を目指して

地震の学習館

地震の学習館

巨大地震が発生した際に、震源や地震の規模、各地の震度を秒単位の短時間で推定して、可能な限り素早く知らせる気象庁の「緊急地震速報」。たとえ大きな揺れが起こるほんの数秒前であっても、身を伏せる、危険な場所を離れる、机の下に隠れる等、まずは自分の身の安全を図ることができれば、地震被害の大幅な防止・軽減が可能となります。2007年9月には、北海道十勝沖で発生したマグニチュード7.0の地震において、各地に大きな揺れが伝わる前に緊急地震速報の発表が間に合うなど、その有効性について、一定の評価が得られています。

安全・安心をまちづくりのモットーに掲げる東京都目黒区では、区の防災センターを危機管理本部に据え、センター内に「地震の学習館」を設けるなど、区民の防災意識を高める施策を展開。最近では、大きな被害が報告されているゲリラ豪雨対策にも注力するなど、あらゆる自然災害に対する防災や減災、災害発生後の復旧や復興に向けて、多岐にわたる防災対策を実施してきました。

巨大地震発生時に被害を最小限に抑える減災対策の一環として、2007年10月には、気象庁からの緊急地震速報を受信する「緊急地震速報システム」を導入、防災センターや区の合同庁舎など、多くの区民が訪れる施設に受信装置を装備しました。また、区内の地震の揺れが「震度5弱以上」と推定された場合には、区内60カ所の防災無線塔のスピーカーから、緊急地震速報が直ちに流れるようにするなど、住民が安心して暮らせる環境の確保に取り組んでいます。

さらに目黒区では、緊急地震速報を一人でも多くの区民に伝えるべく、防災無線塔での配信に続いて、2008年度は区内35の小中学校を対象に緊急地震速報を配信することを決定。ただし、校庭の隅に防災無線塔を設置して警報を鳴らしても授業中や休み時間などは気づかれない危険性も高く、かといって各学校に高価な専用受信端末を設置するのも、導入コストや機器の維持管理の面で困難であることから、効果的な緊急地震速報配信システムの導入が求められていました。

迅速性と経済性の両立を目指した緊急地震速報配信システムを提案

「区内35の小中学校を対象に、緊急地震速報を迅速かつ正確に伝えるシステムを導入したい」という目黒区からの要望を受けたNTT東日本では、小中学校を含む区内の各施設に整備されている目黒区WANに着目。防災センターで受信した緊急地震速報を、このWANを介して全拠点に一斉に再配信するシステムを提案することとしました。既存ネットワークを活用することで、導入コストの低減が図れるとともに、将来の他施設へのシステム拡張などにも柔軟な対応ができます。

緊急地震速報は秒単位を争う情報であるため、その処理や伝達における遅延を極力少なくし、大きな揺れが到達するまでの時間を少しでも長く取る必要があります。そこで、防災センターで受信した緊急地震速報をIP化して再配信する際に、送信するデータのサイズを抑えることで、目黒区WANに負荷をかけずに通信の高速化を実現。IP化により、各拠点側の端末もIP告知受信機1台という最小構成の低コストで導入可能となることをご提案しました。なお、緊急地震速報の再配信と併せて、一部の学校に設置されているエレベータの閉じ込め防止対策として、速報が届くのと同時に、最寄り階で直ちに停止する仕組みを取り入れることとしました。

「緊急地震速報再配信用に専用線を敷設したり、既存ネットワークを増強して通信帯域を確保したりするのもひとつの手段でしたが、まずは通信データ量の軽減を図り、新たな構築コストをかけることなく、低コストでの導入と機器の維持管理の負荷を下げることを目指しました。長年にわたり通信ネットワークの構築や運用を手がけてきた、NTT東日本の優位性を示すことができる提案といえるでしょう」(高崎)

目黒区では、緊急地震速報配信システムを選定するにあたり、6項目の評価ポイントを設定。配信方法の迅速性と有効性/保守体制と回線維持の信頼性/機器の死活監視の有効性/故障時の即応性/システム全体の効率性と経済性/拡張機能の有効性の6項目をもとに競合各社の提案を比較検討した結果、システムの迅速性や経済性、メンテナンス性など、6項目をいずれも高いレベルで実現するNTT東日本の提案を高く評価し、「緊急地震速報配信システム」への採用を決定。そして両者は共同で、区内35の小中学校のシステム導入に向けて、動き出すこととなりました。

放送機器の保守業者と連携、綿密なスケジュール管理を実施

「緊急地震速報配信システム」の各学校への導入は、学校の夏休み期間を利用して実施することとなりました。端末設置から運用テストまで数多くの工程があり、構築期間も限られていたことから、NTT東日本ではすべての拠点に対し、端末を設置する場所周辺を確認する事前調査を実施。工事の難易度をあらかじめ設定して、エレベータシステムとの連動など複雑な作業が予想される拠点には、時間を割いて工事を実施する一方、比較的単純な作業で完了する拠点の場合には、拠点間を移動しやすいようルートを決めて1日数件の工事を実施するというように、拠点ごとの状況に即した綿密な計画により効率的な工事を行いました。

なお、端末を設置するにあたり、区内の小中学校の放送設備の運用保守を手がけている工事業者に協力を依頼。実際の機器構成を熟知しているスタッフの協力のもと、各拠点での工事をスムーズに進めるとともに、端末と放送設備との確実な連動を図り、校内にくまなく警報が届くよう調整しました。

「学校行事の関係で作業日程に変更が生じたり、プール授業などのため生徒が登校している時間以外での工事を求められたりと、急な予定変更も多々ありましたが、工事スタッフと連絡を密に取り合い、綿密なスケジュール管理を行うことで、システム構築は無事完了することができました」(タン)

システム構成図システム構成図クリックすると大きい図を表示します

いつ起きるかわからない巨大地震に備える

システム風景

システム風景

目黒区内35の小中学校にネットワーク配信する「緊急地震速報配信システム」は、2008年9月1日の「防災の日」に運用開始しました。区内の地震の揺れが「震度5弱以上」と推定された緊急地震速報が発令された際には、防災センターから目黒区WANを経由して、小中学校に直ちに警報が鳴り響きます。なお、送信データの軽量化により、ネットワークを経由してもデータの遅延もなく、防災センターから地震速報を受信するとほぼ同時の配信を実現しています。

さらに、区内の小中学校は、災害が起きた場合には第一次避難場所となることから、災害発生時には校内の緊急放送設備と連動して、防災センターからの一斉放送を行うことができるなど、拡張性にも優れたシステムとなっています。

本システムは、いつ起きるかわからない巨大地震に備え、いざという時には間違いなく稼働することが求められます。受信端末やネットワークの維持管理、故障発生時の迅速な復旧は最大の課題と言えます。そのため、ネットワークおよび受信端末に関して24時間体制の一括監視を実施。例えば学校側で機器の電源コンセントを誤って抜いてしまったことによるネットワーク瞬断が発生した場合には、防災センターに設置した警報ランプが点灯し、防災センターの担当者自らシステム復帰手順を記したマニュアルをもとに迅速な復旧を果たすなど、柔軟かつ万全な監視体制を構築しています。

「システムの信頼性確保や運用保守体制は、NTT東日本が重要視してきたことであり、本システムにおいても貢献できたと自負しています」(渡辺)

目黒区では、一人でも多くの区民の命を守るべく、今後も「緊急地震速報配信システム」整備先拠点の拡張を図るなど、ICT技術を駆使して、より万全な防災対策を実施していきたい考えです。NTT東日本はそのパートナー企業として、先進技術やシステムの導入、万全なサポート体制などにより、あらゆる角度から安全・安心なまちづくりを支援していきます。

NTT東日本 ビジネスユーザ事業推進本部 公共営業部 公共営業担当 高崎裕之NTT東日本
ビジネスユーザ事業推進本部
公共営業部
公共営業担当 高崎裕之

NTT東日本 ビジネスユーザ事業推進本部 公共営業部 防災ビジネス担当 渡辺虎之介NTT東日本
ビジネスユーザ事業推進本部
公共営業部
防災ビジネス担当 渡辺虎之介

NTT東日本 ビジネスユーザ事業推進本部 ソリューションエンジニアリング部 第1SE部門 第2SE担当 タ タン ドウイNTT東日本
ビジネスユーザ事業推進本部
ソリューションエンジニアリング部
第1SE部門 第2SE担当
タ タン ドウイ

  • 文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
  • 文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて取材時点のものです。

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