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リウマチ膠原病内科

人の動き

2016年4月からは、帯広厚生病院から後期研修医として、佐藤大貴先生が赴任されました。また、冨田先生が産休が終わり、復帰してくれました。研修医は5名の先生が研修に来てくれました。

業務内容

当科の担当疾患は、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの膠原病であり、患者さんの主訴としては、関節痛、筋肉痛、発熱、皮疹、血球異常など多肢にわたります。同時に、原因のはっきりしない発熱疾患や自己抗体陽性患者さんの原因精査や治療も担当しています。

外来では、2013年4月から新患外来を設け、連携室を通して、他院から紹介された初診の患者さんの予約が可能となりました。外来延べ患者数は増加傾向となっています。入院患者数は142名、平均在院日数は17.5日でした。その内訳は下記の表に示します。血管炎やSLE、皮膚筋炎に伴う間質性肺炎などの難治性病態に対して、エンドキサン大量間欠静注療法(IVCY)の2泊3日のパス入院が計44回と多かったのも特徴でした。また、膠原病を背景として発症した感染症の治療も行っております。当科では、総合病院のリウマチ科として、診断未確定の発熱疾患やリウマチ性疾患の鑑別診断や治療を積極的に行っております。また、他院へ通院中でもニューモシスチス肺炎などの感染症を発症した患者さんや膠原病にともなう腎不全や多臓器不全を伴う難しい症例の受け入れにも対応し、他科とも協力しながら治療を行っております。

また、関節リウマチの治療薬の進歩は著しく、寛解を達成できる時代となってきています。そのためにも、早期診断がより重要となってきており、関節エコー検査やMRI検査やTomosynthesisを積極的に活用し、関節リウマチの早期診断と早期の寛解導入を目指しています。そして、関節破壊を残さないように、しっかりとした治療を目指して、積極的に生物製剤の治療や新規薬剤の臨床試験にも取り組んでいます。

外来担当表(2017年4月〜2018年3月)

 
新患外来 坊垣 佐藤 冨田 冨田 笠原
午前 笠原 坊垣 笠原 坊垣・小池 坊垣
午後(予約外来) 小池 笠原 坊垣 笠原
  2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
外来延べ患者数 6,872 8,585 8,161 9,413 9,522 10,110
入院延べ患者数 2,599 3,129 3,159 3,628 3,494 2,694
入院患者数(人) 168 145 170 197 158 142
平均年齢(歳) 63.7 60 59.9 58.7 60.3 60.6
平均在院日数(日) 16.5 21.3 21.4 19.3 20.6 17.5

入院患者142名の内訳

膠原病
関節リウマチ 29例
全身性エリテマトーデス 16例
強皮症 16例
皮膚筋炎/多発性筋炎 21例
シェーグレン症候群 8例
混合性結合組織病 3例
成人発症Still病 1例
リウマチ性多発筋痛症 2例
RS3PE症候群 1例
ベーチェット病 3例
大動脈炎症候群 1例
巨細胞性動脈炎 3例
皮膚型結節性多発動脈炎 7例
顕微鏡的多発血管炎 10例
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 1例
IgA血管炎 1例
ARS抗体症候群 5例
自己免疫性肝炎 2例
自己免疫性血小板減少性紫斑病 1例
抗リン脂質抗体症候群 2例
IgG4関連疾患 4例
無菌性髄膜炎 2例
脊椎関節炎(乾癬性関節炎含む) 3例
偽痛風 2例

※重複症例を含む

感染症
ニューモシスチス肺炎 2例
細菌性肺炎 4例
インフルエンザ 1例
間質性肺炎 31例
非結核性抗酸菌性肺炎 2例
肺結核 1例
肺アスペルギルス感染症 2例
敗血症 6例
化膿性関節炎 1例
急性胃腸炎 2例
腎盂腎炎・尿路感染症 4例
腸管気腫症 4例
CD腸炎 1例
肝硬変 1例
 
伝染性単核球症 1例
結節性紅斑 1例
化膿性関節炎 1例
半月板損傷 1例
1例
キャッスルマン病 1例
悪性リンパ腫 3例
血球貪食症候群 1例
薬剤性横紋筋融解症 2例
炎症性マクロファージ筋疾患(IMAM) 1例

関節エコー検査数

2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
件数 503 648 704 554 653

生物製剤使用者数

研究活動について

原著

  1. Abe N, Tomita T, Bohgaki M, Kasahara H, Koike T.
    Crystalglobulinemia manifesting as chronic arthralgia and acute limb ischemia: A clinical case report.
    Medicine (Baltimore). 2017 Apr;96(16):e6643.
  2. Atsumi T, Tanaka Y, Yamamoto K, Takeuchi T, Yamanaka H, Ishiguro N, Eguchi K, Watanabe A, Origasa H, Yasuda S, Yamanishi Y, Kita Y, Matsubara T, Iwamoto M, Shoji T, Togo O, Okada T, van der Heijde D, Miyasaka N, Koike T.
    Clinical benefit of 1-year certolizumab pegol (CZP) add-on therapy to methotrexate treatment in patients with early rheumatoid arthritis was observed following CZP discontinuation: 2-year results of the C-OPERA study, a phase III randomised trial.
    Ann Rheum Dis. 2017 76(8):1348-1356.
  3. Takeuchi T, Miyasaka N, Inui T, Yano T, Yoshinari T, Abe T, Koike T.
    High titers of both rheumatoid factor and anti-CCP antibodies at baseline in patients with rheumatoid arthritis are associated with increased circulating baseline TNF level, low drug levels, and reduced clinical responses: a post hoc analysis of the RISING study.
    Arthritis Res Ther. 2017 Sep 2;19(1):194.
  4. Fukae J, Tanimura K, Isobe M, Kitano A, Henmi M, Nakai M, Aoki Y, Sakamoto F, Narita A, Ito T, Mitsuzaki A, Matsuhashi M, Shimizu M, Kamishima T, Atsumi T, Koike T.
    Active synovitis in the presence of osteitis predicts residual synovitis in patients with rheumatoid arthritis with a clinical response to treatment.
    Int J Rheum Dis. 2017 Feb 3.
  5. Yasuda S, Ohmura K, Kanazawa H, Kurita T, Kon Y, Ishii T, Fujieda Y, Jodo S, Tanimura K, Minami M, Izumiyama T, Matsumoto T, Amasaki Y, Suzuki Y, Kasahara H, Yamauchi N, Kato M, Kamishima T, Tsutsumi A, Takemori H, Koike T, Atsumi T.
    Maintenance treatment using abatacept with dose reduction after achievement of low disease activity in patients with rheumatoid arthritis (MATADOR) - A prospective, multicenter, single arm pilot clinical trial.
    Mod Rheumatol. 2017 Nov;27(6):930-937.
  6. Mimori T, Harigai M, Atsumi T, Fujii T, Kuwana M, Matsuno H, Momohara S, Takei S, Tamura N, Takasaki Y, Ikeuchi S, Kushimoto S, Koike T.
    Safety and effectiveness of 24-week treatment with iguratimod, a new oral disease-modifying antirheumatic drug, for patients with rheumatoid arthritis: interim analysis of a post-marketing surveillance study of 2679 patients in Japan.
    Mod Rheumatol. 2017 Sep;27(5):755-765.
  7. Maoka T, Kawata T, Koike T, Mochizuki T, Schnermann J, Hashimoto S.
    Defective renal autoregulation in the chronic bile duct ligation model of liver failure.
    Clin Exp Nephrol. 2018 Mar 7.(in press)

学会発表

  1. 伊藤 朔、阿部 靖矢、坊垣 幸、笠原 英樹、小池 隆夫:「診断に苦慮したCastleman病の1例」第279回日本内科学会北海道地方会(2017年2月19日)
  2. 保田 晋助(北海道大学病院 内科II)、 大村 一将、 金澤 洋、 栗田 崇史、 近 祐次郎、 石井 智徳、 藤枝 雄一郎、 浄土 智、 谷村 一秀、 三浪 三千男、 泉山 朋政、 松本 巧、 天崎 吉晴、 鈴木 陽子、 笠原 英樹、 山内 尚文、 加藤 将、 神島 保、 堤 明人、 竹森 弘光、 小池 隆夫、 渥美 達也:「アバタセプト減量による関節リウマチ維持療法 北海道・東北地域での多施設前向き介入試験」第61回日本リウマチ学会総会・学術集会 (2017.04、福岡)
  3. 阿部 靖矢(NTT東日本札幌病院 リウマチ膠原病内科)、 冨田 智子、 坊垣 幸、 笠原 英樹、 小池 隆夫:「免疫抑制療法を実施した膠原病患者におけるサイトメガロウイルス(CMV)抗原血症陽性症例の臨床的特徴」第61回日本リウマチ学会総会・学術集会(2017.04、福岡)
  4. 笠原英樹、佐藤太貴、冨田智子、坊垣幸、小池隆夫:「高齢関節リウマチ患者の治療を考える」第28回老年医学会北海道地方会(2017年6月24日、札幌)
  5. 佐藤太貴、笠原英樹、冨田智子、坊垣幸、小池隆夫:「発熱、尿潜血、肺の多発する小粒状影・小結節影で受診した20歳男性」第9回総合診療研究会(2017年7月22日、札幌)
  6. 太田翔一カ、佐藤太貴、冨田智子、坊垣幸、笠原英樹、小池隆夫:「多形滲出性紅斑と発熱、関節痛、筋肉痛、眼痛で発症した一例」第13回まりも研究会(2017年9月30日、苫小牧)
  7. 佐藤太貴、笠原英樹、冨田智子、坊垣幸、小池隆夫:「当院におけるアバタセプトの有効性に関する検討」第32回臨床リウマチ学会(2017年12月2日、神戸)

講演

  1. 笠原英樹:講師「RA治療の実際とT細胞標的治療薬の位置付け」、函館、2017年3月31日、第2回関節リウマチセミナー
  2. 小池隆夫:講師「医療機関等との関係の透明性に関する指針について」、東京、2017年4月3日
  3. 小池隆夫:講師、第2回バイオ医薬品勉強会、東京「衆議院会館」、2017年4月4日
  4. 小池隆夫:特別講演「バイオがもたらしたリウマチ治療:これまでとこれから」、第314回岐阜県病院薬剤師会学術講演会、岐阜、2017年4月8日
  5. 小池隆夫:「全身性エリテマトーデス」、平成29年度難病及び小児慢性特定疾病に関する指定医研修会、札幌、2017年4月23日
  6. 小池隆夫:講師、第6回北海道膠原病性肺高血圧症研究会、札幌、2017年5月12日
  7. 小池隆夫:特別講演「抗リン脂質抗体症候群:30年の流れとその後」、第27回千葉膠原病セミナー、千葉、2017年7月15日
  8. 小池隆夫:特別講演「生物学的製剤:これまでとこれから」、新潟県病院薬剤師会学術講演会、新潟、2017年7月28日
  9. 小池隆夫:特別講演、「RA治療の進化と将来展望」、第1回日本関節エコー研究会、東京、2017年10月14-15日
  10. 小池隆夫:特別講演「バイオがもたらしたリウマチ医療:これまでとこれから」、Biologics Expert seminar、さいたま市、2017年10月19日
  11. 小池隆夫:講演「知ってほしいリウマチ」、道東市民健康講座、釧路市、2017年10月28日
  12. 小池隆夫:平成29年度難病及び小児慢性特定疾病に関する指定医研修会、札幌、2018年2月4日
  13. Takao Koike:State of the Art Keynote Plenary; Antiphospholipid Syndrome: A History over 30 years. World Congress of Phlebology, Melbourne Australaia. 2018.2.4-8.
  14. 小池隆夫:特別講演「RA診療の進化とその将来」、第4回リウマチ治療セミナー in SASEBO、佐世保、2018年3月23日
  15. 小池隆夫:特別講演「レミケードがもたらしたリウマチ医療〜これまでとこれから〜」、Infliximab Expert Seminar 、浦和市、2018年3月24日
  16. 小池隆夫:講演「レミケードが切り拓いた生物学的製剤時代」、Pediatric biologics Meeting、札幌、2018年3月31日

座長・その他

  1. 小池隆夫:座長、第61回日本リウマチ学会総会・学術集会、福岡、2017年4月21日
  2. 小池隆夫:Opening Remarks、「その痛み・・・もしかしてリウマチ?」、市民健康講座、札幌、2017年5月14日
  3. 小池隆夫:Closing Remarks「PsA:これまでとこれから」、「IL-17 Psoriasis Arthritis in Sapporo」、札幌、2017年5月18日
  4. 小池隆夫:座長、第7回Hokkaido image forum in Rheumatology、札幌、2017年5月26日
  5. 小池隆夫:Opening Remarks、Closing Remarks、「AoI 関節エコーワークショップ」、東京、2017年6月3-4日
  6. 小池隆夫:座長、The 7th East Asian Group of Rheumatology、東京、2017年7月7日‐8日
  7. 小池隆夫:Closing Remarks、「第16回北海道リウマチ医の会」、札幌、2017年7月21日
  8. 小池隆夫:座長、Opening Remarks、第7回札幌リウマチケアミーティング、札幌、2017年8月4日
  9. 小池隆夫:Opening Remarks、Closing Remarks、「AoI 関節エコーワークショップ」、東京、2017年8月5-6日
  10. 小池隆夫:Opening Remarks、TEN TOPICS IN RHEUMATOLOGY 2017、札幌、2017年8月26日
  11. 小池隆夫:座長、Closing Remarks、「第7回北海道免疫疾患談話会」、札幌、2017年9月22日
  12. 小池隆夫:座長、Biologics Seminar for Pharmacists、東京、2017年9月30日
  13. 小池隆夫:座長、第57回日本臨床化学会年次学術集会、ランチョンセミナー6、札幌、2017年10月7日
  14. 小池隆夫:Closing Remarks、第1回日本関節エコー研究会、東京、2017年10月14-15日
  15. 小池隆夫:座長、「札幌関節リウマチT細胞セミナー」、札幌、2017年10月27日
  16. 小池隆夫:Opening Remarks、Closing Remarks、「AoI 関節エコーワークショップ」、東京、2017年11月18-19日
  17. 小池隆夫:Closing Remarks、「第16回札幌膠原病フォーラム」、札幌、2017年11月22日
  18. 小池隆夫:Opening Remarks、「第14回リウマチとTNF-α北海道フォーラム」、札幌、2018年1月13日
  19. 小池隆夫:Closing Remarks、「糖尿病先進治療セミナー」、札幌、2018年2月17日