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医療安全管理室

業務内容

2016年の医療安全管理室は、4月にミーティングメンバーの変更がありました。医師2名、看護師1名、臨床検査技師1名が入れ替わりとなり、新しい発想・視点で医療安全活動に取り組んでおります。その内容は、院内各部署から報告されたインシデントレポートに対し、週に1回行われるミーティングで事例発生の根本原因の分析から再発防止策の立案、あるいは安全に医療を行うための院内全体の規範づくり、さらに医療安全文化の醸成を目指した医療安全講演会の企画などを行っております。また、隔月で院内ラウンドも行い、多職種での視点から院内環境の確認と規範の順守についての指導を行っております。医療安全管理室ミーティングで検討された案件は、医療安全管理委員会やリスクマネージャー会議などで決議、周知され運用されております。

インシデント報告は医療安全活動の根幹であり、特に未然防止事例のレベル0報告は重要です。そのため、4月からはレベル0の報告アップの方策として、報告項目の簡素化を行いました。その甲斐あってか、2016年の報告数は1,203件、月平均100件程度と昨年を上回り、レベル0報告も増加傾向です。また患者影響度が3b以上のアクシデント事例は33件報告されています。これら毎月の報告からインシデントの傾向や年次ごと月次ごとの比較、増減の要因などの分析も随時行っております。

院内教育の取り組みとしては、全職員を対象とした医療安全講演会についてはできる限り多くの職員が参加できるよう、ビデオ講演など同じ内容のものを2回開催しました。また初の試みとして、クイズ形式にして受講者参加型の講演会や、模擬カルテ開示のロールプレイを行いました。その他にも医局カンファレンスや病棟カンファレンスで周知のための説明も行いました。医療安全への意識向上には職員研修や規約の周知を繰り返し行うことが重要であり、いろいろな手法を用いて、分かりやすく、地道に院内教育の取り組みを進めてまいります。

この他の2016年の取り組みとしては、医療安全ポケットマニュアルの改訂を行い、第3版として発行しました。従来の内容に加え、医療事故調査制度への対応や輸血副作用なども盛り込みました。さらに、事務部から発行されていた職員ポケットマニュアルの内容も1冊にまとめ、携帯性を向上しました。また、処方持参薬ワーキンググループを立ち上げ、処方オーダー・持参薬取り扱いに関する規約の見直しも行いました。その他、説明・同意文書の見直し、月1回程度のセフティニュースの発行など、従来からの取り組みも継続し、医療の質、職員の安全向上のための活動を積極的に取り組んでおります。また、日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業へも参加しております。

医療安全管理室への迅速な事例報告は、医療に関する様々な問題を院内全体で取り組む事につながります。様々な事例の報告、相談に適切に対処できる専門的な知識、技能を備え、院内職員が安心して自信を持 って働ける環境整備を行っていきたいと思います。

2016年 インシデント報告

  件数
薬剤 429
輸血 8
治療処置 83
手術 20
医療機器等 22
チューブ類 181
検査 155
療養上の世話 188
その他 117
合計 1,203

転倒転落発生率(‰)=
入院患者の転倒転落件数/延べ入院患者数×1,000
2016年 月平均:1.65‰(最少1.23‰ 最大2.37‰)

医療安全ポケットマニュアル第3版

院内職員対象の医療安全に関する教育・研修の実施状況

日時 演題・研修内容等 講師等 対象
1月29日
2月24日
医療安全講演会「医療安全に関する○×クイズ」 医療安全管理者
佐々木 弘好
佐藤 歩
全職員
4月1日 新人職員研修「医療安全管理」 医療安全管理者
佐藤 歩
新入職員
4月28日 医局会「医療安全からのお願い」 医療安全管理者
佐々木 弘好
医師
5月30日
6月8日
医療安全講演会「医療安全なんでもランキング」 医療安全管理者
佐々木 弘好
佐藤 歩
全職員
6月1日 病棟クラーク研修「医療安全の基本」 医療安全管理者
佐藤 歩
病棟クラーク
6月23日 3か月フォローアップ研修「注射の確認」 医療安全管理者
佐藤 歩
新人看護師
7月21日 研修医セミナー「医療安全」 医療安全管理者
佐藤 歩
研修医
9月23日 6か月フォローアップ研修「KYT」 医療安全管理者
佐藤 歩
新人看護師
10月31日
11月9日
医療安全講演会「医療安全と診療記録について」
(11月はビデオ講演)
国立病院機構
姫路医療センター
嶋崎 明美 先生
全職員

研究活動について

学会表会(国際学会、全国学会、地方会、研究会)

  1. 佐々木弘好:医療事故調査制度に対応した取り組み、第18回日本医療マネジメント学会学術集会、4月22・23日、福岡
  2. 佐々木弘好:ベンダー変更を伴う電子カルテ更改によるインシデントへの影響、第26回医療薬学会年回、9月17日〜19日、京都
  3. 佐々木弘好:NTT東日本札幌病院糖尿病療養指導研究会による世界糖尿病デーの取り組み、第5回日本くすりと糖尿病学会学術集会、10月29・30日、神戸
  4. 佐藤歩:PDA による患者バーコード認証システムの導入への取り組み−注射業務における手順、ダブルチェックの見直し−、第11回医療の質・安全学会学術集会、11月19日、千葉

その他の発表(講演会)

  1. 佐々木弘好:「薬剤師としての医療安全への関わり」、薬剤師のためのセーフティマネジメントセミナー(北海道病院薬剤師会・田辺三菱製薬)、4月16日、札幌
  2. 佐々木弘好:「医療安全の観点から見た適正な睡眠薬の選択基準に関する指導」、アドバイザリーミーティング(エーザイ)、9月5日、札幌
  3. 佐々木弘好:「医療安全における薬剤師の役割」、薬剤師演習講座(北海道医療大学)、9月13日、札幌