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8階ナースステーション

業務内容

2016年度は、看護部目標に沿った、以下の4つの柱の病棟目標を達成するために、各係・チームが具体策を練り尽力しました。

  1. 個々人が能動的に活躍し、看護業務のスリム化・機能分化を促進し安心・安全な看護を提供する。
  2. 急性期病院としての役割を果たすために、スムーズな救急・臨時入院患者の受け入れやDPC期間内の退院・転院調整の効率化を図る。
  3. 就業時間内で看護が実践できるよう業務を整備し、個々のスタッフが心身共に良好な状態でキャリアビジョンを描くことができる。
  4. 転倒・転落事故を防止し、患者が持てる力を向上でき安心して入院加療を受けられるよう専門性の高い看護を提供する。

教育・学生指導

新人教育に関しては、定期的な振り返り会で、新人看護師の考えや行動を振り返り自身の言葉で表現できるようプリセプターやメンターがサポートできました。ポジティブフィードバックをしながら新人看護師の成長過程に合わせて目標や行動計画を軌道修正し、看護の知識・技術を習得できるよう支援できました。

2〜3年目看護師の教育に関しては、自己の課題を明確にして目標設定できるような支援をしました。さらに、2〜3年目看護師主体の「禁忌肢位のあるTHA患者の日常生活動作と指導のポイント」という勉強会を実施しました。病態生理と術式に伴う禁忌肢位について、看護上の注意点、患者指導についてなど内容も充実しており、自らが患者役・看護師役となって動画を作成したり、資料作成しながらパワーポイントで発表しました。即実践に活かせる内容であり看護の質向上に繋がりました。

また、スタッフ全体の知識が向上できるように、整形外科で使用する装具についての勉強会を主催しました。即看護実践に活かせる内容であり、日々の疑問などの解決にも繋がり良い機会となりました。

学生指導に関しては、臨床実習指導者が中心となって部署全体で学生を受け入れられ、急性期病院における看護の実際を学べるよう環境を整えました。患者さんと良好なコミュニケーションを図れるよう介入しながら、看護の難しさだけではなくおもしろさも体験できるよう支援できました。

記録・パス・CIS

DPCを念頭に置きながら泌尿器科・整形外科の既存のパスにおける内容の見直しを行いました。また、CIS・パスの内容を見直しながらパスファイルの中味をNECの電子カルテの内容となるよう差し替えを行い整備することができました。新規パスとして「ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術(RALP)」を作成することができました。看護基準の見直し・修正も行い、病棟マニュアルの整備を図ることができました。

医療・看護必要度に関しては、電子カルテ更改に伴い入力方法の変更などがあったため、看護主任が中心となりスタッフ指導にあたり、正しく判定・入力が行えるよう混乱のないよう尽力してくれました。

毎週金曜日の昼のショートカンファレンスでも各チームで正しい判定が行えるよう話し合いを実施しています。

また、個々のスタッフがプライマリーナースとして共有計画を行うことで、患者さん自身も看護師と共に目標を達成した喜びを実感でき、自宅退院や転院に向けての支援に有効でした。

業務改善・感染・安全

個人防護具の着脱テストや手洗いチェックを実施し、正しい手順の再確認ができました。また、主任がスタッフ個々のピュアラビングの使用量をチェックし使用量の多い順・少ない順をポスターで提示することで意識付けにもなり、係活動との相乗効果により感染予防策を徹底することができました。

医療機器の洗浄・乾燥や洗濯物の分別・置き場所の工夫、医療機器の配線整備など、より感染管理上望ましい状況でかつ働きやすい環境となるように看護主任が中心となり整備することができました。

安全に関しては、イラストKYTを実施しスタッフ個々の危険予知能力の向上を図ることができました。

業務改善に関しては、ベッドメイキング・配茶の廃止に伴い、「入院患者の病室案内とオリエンテーション」「ナースコール・電話対応」「排液(尿)回収」「臥床患者の清拭・陰部洗浄」など看護助手業務の拡大と看護技術のスキルアップができました。H27年7月から配置となった病棟クラークとも協同することで看護業務のスリム化にも繋がりました。

看護研究

文献などから一般的に転倒事故が起こりやすいと言われている夜間帯から朝方にかけての転倒よりも、インシデントレポート調査(過去3年間の整形外科における転倒事例)の結果、夜間帯よりも日中の転倒が多いことがわかりました。そこで、実際の転倒事例の現状を把握すること、またアンケートにより看護師が転倒についてどのように認識しているのかを明らかにすることを目的とし今年度研究に取り組みました。その結果、1.当病棟では、起床後から消灯までの転倒が大半を占めており、一部介助を要する高齢者のみならず、50代以下の患者も「棟内活動関連」で転倒している。2.病棟看護師は、0時から6時頃に発生する転倒が最も多く、移動に一部介助を要する高齢者が排泄に関連した内容で転倒していると認識している。と結論づけることができました。本研究の結果から、看護師の転倒予防に対する意識を向上し、患者が安全に療養できるようにしていきたいと思います。

整形外科チーム

整形外科看護の質の向上を目指すため、「患者の情報をスタッフで共有し看護助手とも協働しながら、荷重制限がある患者や装具装着している患者の転倒・転落を予防し安全なケアを行うことができる」「日々の業務でのヒヤリ、ハットの事象をチーム内で共有しインシデントを防止することができる」「患者・家族の思いをチーム・MSWと情報共有し、DPCを考慮しながら希望に合わせた転院・退院調整を行っていくことができる」という3つの目標を立てました。

転倒予防シグナルの使用が徹底されていない現状を踏まえ、「全患者のベッドサイドに整備しシグナルの使用を徹底すること」「看護助手が介助することの可否を明確にすること」、患者状況に伴うシグナル内容の修正の他に「毎週金曜日の昼のショートカンファレンスの際に各チームで内容を見直すこと」3つをシステム化することで、担当以外の看護師や看護助手がナースコール対応を行っても安全にトイレ介助等が行えるようになりました。

また、科特有のシーネ、ギプス等の装具装着による皮膚トラブルの予防、神経障害症状の観察を強化し看護を行いました。皮膚・排泄ケア認定看護師の朽木主任に昼のショートカンファレンスに週1回参加してもらい褥瘡カンファレンスを実施。褥瘡予防の強化や褥瘡発生時の対応についてタイムリー共有することができ、良質な看護実践に繋げることができました。

Dr松橋による「腱板断裂手術後の固定法と病棟管理」について勉強会を開いて頂き、患者指導を充実させケアの強化を図ることができました。

指示受けの際の解釈間違えがないよう整形手術後の指示に関するひな形をDrと相談しながら作成し、運用することができました。

泌尿器科チーム

がん看護に対する質の向上を目指すため、「手術や化学療法に対する知識の向上を図り、安全に療養出来るよう各スタッフが統一した看護を提供することができる」「がん性疼痛、緩和ケアに対する知識を獲得し、看護を実施することができる」という2つの目標を立てました。

新たに当院へ導入となったDa Vinci Xiでの手術に向けて、Dr伊藤による「ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術(RALP)」について勉強会を開いて頂き、知識の向上に努めることができました。手術体位である頭低位に伴う褥瘡が発生することがないよう手術センタ−看護師や皮膚・排泄認定看護師の朽木主任と情報共有を行い、様々な対策を講じることができるようチームで体制を整えることができました。

また、緩和ケア認定看護師の松浦主任に、2週間に1度チームカンファレンスに参加してもらいがん性疼痛などの症状緩和におけるより良い看護の実際についてディスカッションし、医師とも連携を図りながら看護の充実を図ることができました。院内でのがん看護研修での学びを活かしチーム内の看護師2名による「看取りの看護」「疼痛緩和のためにできること」に関する勉強会の実施により、知識向上だけではなく実際の看護ケアにも活かすことができました。デスカンファレンスも行い、患者・家族との向き合う際の戸惑いや実際の看護について意見交換をしながら、良い看護を提供できたことを共有したり、今後のケアに活かすための課題も明確にできました。

次年度も、スタッフ個々が看護観を表現しながらチームで協力し、患者さんに合った良質な看護を提供できるよう努力したいと思います。