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感染管理推進室

業務内容

院内感染対策指針の基本理念と基本方針に基づき、感染防止対策の継続を目標として取り組みました。週1回開催している感染症診療介入ミーティングでは、病原性微生物検出状況の把握と、抗菌薬の適正使用に向けた状況確認と介入を行いました。院内ラウンドでは耐性菌対策を中心として、マニュアルの遵守や環境の保持に関する項目の点検・指導を週1回程度実施し、感染防止対策の継続と改善に繋げています。サーベイランスとしては、継続して実施している血管内留置カテーテル関連血流感染(BSI)サーベイランスの他、今年度新たに手術部位感染(SSI)サーベイランスを開始しました。今後、自施設の傾向分析や問題点の抽出において役立てていきたいと思います。また、今年で4年目になる感染防止対策加算1施設としての取り組みでは、連携している施設と年4回のカンファレンスにおいて、手指衛生サーベイランスデータの共有と改善への取り組みについての意見交換や、感染症患者症例の検討を継続しています。また、地域連携施設との相互評価により客観的に施設を評価し、感染防止対策の改善に活かしています。地域連携施設とのESBL産生菌検出状況と発生因子情報の共有・分析により、地域の感染対策に貢献していきたいと考えています。

院内感染対策チーム(ICT)の運営では、セミナーを3回開催(表1.参照)し、病棟の標準予防策を重点に置いたICTラウンドを週1回全病棟・ICUに行っています。

院内感染対策スタッフ(ICS)では、手指衛生遵守状況の確認、個人防護具の正しい着脱指導監査を実施、部署での正しい手技獲得に繋がっています。また、手指衛生サーベイランスとして、手指衛生剤使用量調査を継続していますが、各部署で設定した目標を達成できるよう、ミーティングでの検討や改善に向けた意見交換を行っています。今年度は目標量達成を半年維持できた部署を表彰し、手指衛生遵守の取り組みを継続できるよう働きかけています。しかし、現状としては1患者当たりの手指衛生回数がまだ少ないため、手技だけではなく、タイミングにも重点をおいて、取り組みを継続していきます。

今後も標準予防策を中心に感染防止対策に取り組み、サーベイランスを充実させ、医療関連感染症の発生を低減させたいと考えます。医療を受ける患者さんはもちろん、院内で働く全ての職員の安全と安心のために、医療関連感染対策防止活動の充実に努めます。

表1 感染管理に関する教育・研修の実施状況

日時 研修内容等 講師等 対象
1月12日 平成26年度 第3回ICTセミナー
「当院の感染対策の現状と課題」
感染制御医師
感染管理認定看護師
全職員
3月13日 新人看護師 2年目直前研修
「輸液関連の清潔操作を確認することで、手技を見直し日常業務で活用することができる」
感染管理認定看護師
看護部教育委員
看護部主任会新人教育グループ
新入職員
4月1日 感染管理 新採用者研修 感染管理認定看護師 新入職員
4月6日 新人看護師集合研修
「手指衛生と個人防護具」
感染管理認定看護師
看護部主任会新人教育グループ
新人看護師
4月16日 感染管理 研修医研修
実技「手指衛生と個人防護具の着用」
講義「感染症の治療と届出」
感染制御医師
感染管理認定看護師
新入研修医
6月11日 平成27年度
第1回院内感染対策スタッフ勉強会
「個人防護具着脱と手指衛生演習」
感染管理認定看護師 院内感染対策スタッフ
6月25日 新人看護師3ヶ月フォローアップ研修
「感染予知トレーニングから手指衛生と
個人防護具の必要性を学ぶ」
感染管理認定看護師
看護部教育委員
看護部主任会新人教育グループ
新入看護師
7月14日 平成27年度 第1回ICTセミナー
「当院における血液体液曝露の現状」
感染管理認定看護師 全職員
9月10日 平成27年度
第2回院内感染対策スタッフ勉強会
「ノロウイルスと吐物処理」
感染管理認定看護師 院内感染対策スタッフ
10月9日 看護部リーダー研修「感染管理研修」 感染管理認定看護師
看護部教育委員
看護部リーダー研修対象者
10月30日 看護部中堅研修
「感染管理・皮膚排泄ケア研修」
感染管理認定看護師
皮膚排泄ケア認定看護師
看護部教育委員
看護部中堅研修対象者
10月30日 平成27年度 第2回ICTセミナー
「院内での発熱」
一般社団法人Sapporo
Medical Academy
代表理事 岸田直樹 先生
全職員
11月12日 平成27年度
第3回院内感染対策スタッフ勉強会
「インフルエンザ対策」
感染管理認定看護師 院内感染対策スタッフ

月別 中心静脈カテーテル関連血流感染(CLABSI)発生率とカテーテル使用比

年別 中心静脈カテーテル関連血流感染(CLABSI)発生率とカテーテル使用比

年別 手指衛生剤使用量(2010〜2015年)

研究活動について

学会発表・研究会発表

  1. 萩野貴志、笠原英樹、村林広美、阿部佳史、伊藤直樹:「グルコン酸クロルヘキシジン含有刺入部保護用パッチ使用によるCLABSI予防の効果の検討」第30回 日本環境感染学会、2月20〜21日、神戸
  2. 萩野貴志:「グルコン酸クロルヘキシジン含有刺入部保護用パッチ使用によるCLABSI予防の効果の検討」第2回 血管内留置カテーテル研究会、4月11日、大阪
  3. 萩野貴志:「院内感染対策スタッフ(ICS)活動報告」第4回 日本感染管理ネットワーク学術集会、5月15〜16日、松本

座長

  1. 萩野貴志:一般講演「第19回 北海道器材・感染対策研究会」7月25日、札幌

講演

  1. 萩野貴志:「感染管理認定看護師の視点から考える身近な医療機器の安全」第1回指導者育成実技セミナー、北海道臨床工学技士会、6月14日、札幌

アドバイザー

  1. 萩野貴志、金子陽香:市立札幌病院 ICTセミナー「標準予防策」6月17日、「ESBL感染防止対策」7月15日、「結核・インフルエンザ感染防止対策」11月18日、札幌