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リハビリテーションセンター

業務内容

運動器リハビリテーション

今年は、変形性関節症、関節リウマチ、靱帯再建術、半月板縫合術・切除術および人工関節置換術などの整形疾患の急性期患者さんを中心に実施してきました。また、スポーツ疾患患者さんを対象とした火・木曜日のスポーツ外来による運動療法にも力を入れてきました。その他、糖尿病患者さんに対する運動療法にも取り組み、チーム医療の一員として運動指導を実施しています。また、12月より全科からのオーダーを受ける体制となり、より多くの科から病状や治療による長期臥床後の運動器機能低下を呈した患者に対し、早期退院、ADL向上を目標に、個々に対応した運動療法を実践しています。

呼吸器リハビリテーション

今年は呼吸器内科からの依頼患者さんに加え、4月より新設された呼吸器外科からの依頼患者さんも加わり、肺炎、間質性肺炎、COPD、肺癌等の内科系疾患、肺癌切除後の外科系疾患を対象に、治療早期より廃用予防のための運動療法や呼吸機能の改善のための呼吸療法を開始し、できるだけ早期に自宅復帰できるように患者さん自身の生活状況や自宅環境を踏まえた呼吸リハビリテーションを実施しています.また肺癌に対する抗がん剤治療や放射線治療中の患者様の運動機能の維持や改善を目的とした運動療法や時間内歩行試験の実施および在宅酸素療法導入時の呼吸法や日常生活動作等の指導も行っています。

心大血管リハビリテーション

今年も心臓リハビリテーション指導士2名体制で、心臓血管外科および循環器内科からの依頼患者さんを中心に心臓リハビリテーションを実施しました。主な疾患としては、冠動脈疾患、弁膜症、急性大動脈解離、大動脈瘤、末梢動脈疾患などの術後の患者さんや、急性心筋梗塞、慢性心不全、肺高血圧症などの内科的な患者さんなど多岐に渡っています。最近では対象となる患者さんの高齢化の進行により、複数の疾患を合併していたり、罹患によりADLが急速に低下する症例も増えてきています。また、他科からの依頼患者さんの中にも不整脈や血圧の管理を必要とする患者さんの割合が増加しているため、それらを管理しながら安全性に配慮した運動療法を実施していくことが求められています。入院患者さんを早期の自宅退院に結び付けられるよう、他の医療スタッフと協働で、運動機能だけでなく栄養状態や精神機能なども評価しながら効果的な運動療法を実施しています。

疾患別治療実績

2015年1月〜12月の運動療法患者総数は、 24,410名で入院14,083名、外来10,327名でした。対前年比はそれぞれ108.6%、入院108.2%、外来109%であり入院、外来とも約1割弱の増加となりました。総単位数については、41,558単位(対前年比106.8%)で入院29,840単位(対前年比108%)、外来11,718単位(対前年比104%)であり患者数同様入院、外来とも増加がみられました。

各疾患別では、運動器リハビリテーション対象患者数は、入院10,850名、外来10,288名で合計患者数の前年比は108.4%でした。また単位数も前年比106.4%と昨年より増加しました。

呼吸器疾患の患者数は1,086名(約300名増)、単位数は2,067単位(約600単位増)でそれぞれ対前年度比は、137.2%、144.8%と大幅に増加しました。

心疾患の患者数は2,184名(昨年並み)、単位数は4,030(約100単位減)で対前年度比は、99.8%、97.3%と昨年とほぼ同じでした。(表1)

また、2015年の各科別患者数については、心臓血管外科で減少、他の科では増加となりました。特に血液腫瘍内科、呼吸器内科、循環器内科で大幅な増加となりました。(表2)

表1 2015年(1月〜12月)疾患別リハビリ患者数、単位数

  入院 外来 合計 前年比(%)
運動器 患者数 10,850 10,288 21,138(19,499) 108.4
単位数 23,787 11,674 35,461(33,327) 106.4
早期加算 20,059   20,059(17,627) 113.8
心大血管 患者数 2,177 7 2,184(2,189) 99.8
単位数 4,018 12 4,030(4,142) 97.3
早期加算 3,619   3,619(3,707) 97.6
呼吸器 患者数 1,056 32 1,088(793) 137.2
単位数 2,035 32 2,067(1,427) 144.8
早期加算 1,824   1,824(1,262) 144.5
運動療法 総患者数 14,083 10,327 24,410(22,481) 108.6
総単位数 29,840 11,718 41,558(38,896) 106.8
早期加算 25,502   25,502(22,596) 112.9
実施計画料 件数 741   741(641) 115.6
退院時指導料 件数 498   498(466) 106.9

( )は平成26年度の実数

表2 2015年(1月〜12月)各科別リハビリ患者数

  整形外科 心臓血管
外科
循環器
内科
呼吸器
内科
リウマチ
内科
糖尿病
内科
外科 血液腫瘍
内科
患者数 17,575 993 1,083 1,018 1,256 386 959 991
前年比(%) 105.7 76.2 127.1 137.9 110.3 115.6 111.5 171.5

2015年度臨床実習

見学実習

2/16〜2/20 遠藤 沙紀(北海道大学2年)
2/23〜2/28 木村 千智(北海道リハビリテーション大学校1年)

評価実習

1/26〜2/14 高山 詩希(北海道リハビリテーション大学校2年)
9/8〜9/29 畠山 真衣(札幌医学技術福祉歯科専門学校3年)

総合実習

4/6〜5/29 佐藤 詩織(北海道大学4年)
5/7〜6/3 早坂 梨紗(札幌医科大学4年)
5/7〜6/3 山埜 光太郎(札幌医科大学4年)
6/22〜7/31 川見 真世(北海道文教大学4年)
6/15〜7/31 千田 周也(北海道大学4年)
10/19〜12/12 小野寺 悠介(北海道リハビリテーション大学校3年)

研究活動について

学会発表

  1. 堀内秀人、小林巧、神成透、松井直人、角瀬邦晃、大川麻衣子、山中正紀:「人工膝関節全置換術後早期患者における昇段動作時の筋活動パターン」第50回日本理学療法士学術大会、2015年6月5日、東京
  2. 越野裕太、山中正紀、奥貫拓実、江沢侑也、石田知也、遠山晴一:「片脚スクワット動作時の前足部、後足部、下腿のcoupling motionの検討」第66回北海道理学療法士学術大会、2015年10月31日、旭川
  3. 越野裕太、山中正紀、江沢侑也、奥貫拓実、石田知也、寒川美奈、井上雅之、遠山晴一:「片脚スクワット動作における足部kinematicsと股関節kinematicsの相互相関の検討」第26回日本臨床スポーツ医学会学術集会,2015年11月8日、神戸
  4. 谷口翔平、山中正紀、石田知也、生田亮平、上野亮、越野祐太、江沢侑也、井上正之、遠山晴一:「片脚着地動作 時の体幹側屈は膝関節外反モーメントを増加させる」第26回日本臨床スポーツ医学会学術集会、2015年11月8日、神戸

論文

  1. Koshino Y, Ishida T, Yamanaka M, Ezawa Y, Okunuki T, Kobayashi T, Samukawa M, Saito H, Tohyama H: Kinematics and muscle activities of the lower limb during a side-cutting task in subjects with chronic ankle instabili-ty. Knee Surgery, Sports Traumatology, Arthroscopy.2015. Aug 9. (Epub ahead of print)

講演

  1. 堀内秀人:「糖尿病と理学療法 〜臨床家にとっての必要な知識〜」「運動処方のための評価検査データの読み方」北海道理学療法士会第179回技術講習会、2015年2月15日、札幌
  2. 三浦徹也:「糖尿病と理学療法〜臨床家にとって必要な知識〜」「運動療法基礎」北海道理学療法士会第179回技術講習会、2015年2月15日、札幌
  3. 樋口賢一:「リウマチのリハビリテーション」第2回リウマチ教室、2015年2月15日、NTT東日本札幌病院
  4. 越野裕太:「足関節捻挫と捻挫後遺症の病態」第1回北海道運動器理学療法フォーラム、2015年3月8日、札幌
  5. 越野裕太:「足関節疾患のリハビリテーションの科学的基礎」「急性内反捻挫 病態・評価」第11回SPTS(スポーツ理学療法セミナー)、2015年3月21日、横浜
  6. 木田貴英:「FTEXオープン講習会」2015年5月24日、釧路
  7. 木田貴英:「ACL損傷後のリハビリテーションについて考える」FTEX北海道支部主催第1回勉強会、2015年6月20日、札幌
  8. 木田貴英:「FOI4級講習会」2015年9月12〜13日、宮崎
  9. 木田貴英:「FTA4級講習会」2015年9月26〜27日、東京
  10. 堀内秀人:「高齢者糖尿病患者の支援 〜それぞれの立場から〜」第20回北海道糖尿病看護研究会、2015年10月18日、札幌

講義

  1. 木田貴英:「テーピング演習」北翔大学、非常勤講師、2015年4月8日〜6月3日
  2. 小出将宏:「理学療法治療学4」札幌医科大学保健医療学部理学療法学科、非常勤講師、2015年4月20日
  3. 小出将宏:「理学療法治療学5」札幌医科大学保健医療学部理学療法学科、非常勤講師、2015年9月10日
  4. 澤口雄治:「理学療法治療学5」札幌医科大学保健医療学部理学療法学科、非常勤講師、2015年10月8日

その他

  1. 木田貴英:カーリング女子世界選手権トレーナー業務、2015年3月14日、札幌