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看護部

業務内容

2015年度は、前年度に比較して病床稼働率、外来患者数ともに増加し、繁忙度が高い一年でした。加えて電子カルテの更改という大事業を短期間で整備し、本格稼働に向けるために、看護部門においては電子カルテ委員会や各種ワーキンググループなどの動きに合わせながら、一つずつ整理・活動をするという膨大な作業を進めてきました。同時に、看護職員の定着に向けた負担軽減策や看護職員の教育・育成に対し、看護部委員会においても活発な活動を進めました。また、各種学会や研究会での研究発表や報告、看護学雑誌への記事掲載、講演会や大学授業における講師など、当院の看護職があらゆる分野で活躍した1年でもありました。

看護部委員会活動

看護部業務員会

今年度は、看護助手業務基準・手順について、看護師との役割分担の明確化を図り、助手業務拡大を主な目的とし、活動しました。

昨年、全面改定した項目を、平成22年に日本看護協会が策定した「急性期医療における看護補助者の業務や研修に関する本会の基本的な考え方」に基づき、看護補助者の業務範囲例や教育の在り方を検討しました。また、業務調査の結果、現在看護師が行っている業務のうち、助手さんとの委譲や協働が可能な項目で、看護師の所要時間が多いものが 電話対応、トイレ誘導、カウンター対応、不穏患者の見守りなどであると判明しました。前述の項目について優先的に看護助手研修会を実施し、スムーズな単独実践へつなげる工夫をしました。

看護部教育委員会

新人研修および採用2年目以降のクリニカルラダー別研修について企画・運営・評価を継続して行いました。

看護師の平均年齢が年々若年化しつつある現状の中、学生と社会人との大きなギャップを感じて不安やストレスを抱えている新人看護師、そしてその新人を支えている中堅看護師、各世代に対応したメンタルサポートが必要であると考えました。今年度は、新人2か月・8か月研修、中堅研修のそれぞれに専門家による「メンタルヘルス研修」を組み込みました。参加者から好評を得ており、看護職員が様々なストレスと上手に付き合いながら、活き活きと働けるように今後は各世代の研修にも取り入れていきたいと考えています。

看護部記録委員会

今年度記録委員会では、電子カルテ更改に伴う整備と、看護記録を取り巻く環境を見直した業務量の軽減を目的に活動してきました。問診票のスリム化は患者サービスと業務の効率化につなげることができました。DPC導入・入院日数の短縮、加えて1病棟における1日の入院数が10人を超える日もあり、データベースの情報収集や入力に時間を要しているのが現状でした。

また、看護必要度の監査は6月に行い、今後も各現場で確認を続けていきたいと思います。1月の電子カルテ更改に向けてもワーキンググループ・電子カルテ委員会と連携し、看護のスムーズな記録の移行について検討を重ねてきました。

看護部看護研究企画推進委員会

研究のレベルアップと活性化を目指して外部講師による勉強会、3年目研究および部署研究の発表会を行いました。また、全ての研究に対して査読を行い、フィードバックを行うことで研究支援につなげています。今年度から、委員会メンバー全員で査読後にディスカッションし、見解をまとめてからフィードバックすることにしました。メンバーのスキルアップと現場での支援につなげるためにも有効であると考えています。

看護部主任会活動

2015年度は採用と電子カルテ更改に向けての活動と、新人教育の2グループに分かれて活動しました。

1. 採用・新人教育

平成27年度看護師採用・電子カルテ更改対策
昨年同様、見学説明会等の参加者確保のための合同就職説明会でのPRと、当院の魅力が伝わる見学説明会を開催しました。病院見学説明会は2回実施し、100名ほどの参加者がありました。昨今、教育の在り方や仕事に対する考え方の変化、急性期医療の様々な変遷により、就職先の選択も多様化し人材確保への対策に頭を悩ます毎日であり、今後も様々な工夫を図っていく必要性を感じています。また、電子カルテ更改については、マスターや看護記録の記載方法の検討を中心的に進め、現場での大きなトラブルなく対応ができました。

2.新人教育

メンタルヘルス研修の導入
4月の集合研修から始まり、フォローアップ研修(2か月、3か月、6か月、9か月、2年目直前)の企画・運営・評価を看護部教育委員会と連携し進めてきました。昨年はこれらの研修ファシリテーターを務め、新人看護師の大きな不安やストレスについて考えさせられました。ストレス緩和と職場への適応を到達目標の一つとし、今年度はメンタルヘルス研修を導入しました。私たちは、みんなの思いや学びを現場へつなげていく役割を担っています。新人看護師が活き活き働ける現場は、きっと先輩たちも明るく元気で活気ある職場であり、質の高い看護が提供される職場になると信じて頑張っています。

認定看護師会( 檸檬 ( れもん ) の会)

活動内容

月1回、定例で認定看護師会(檸檬の会)を開催しており、各分野の活動を共有し、認定看護師の役割である実践、指導、相談において、より分野の専門性を活かした活動となるよう話し合っています。2015年7月には新たに感染管理、認知症看護認定看護師となった2名が加わり、総勢10名となりました。院内スタッフへの広報活動として『檸檬の会通信』を年に3回程発行していますが、特に今年は認定看護師の活用の幅が広がるよう、看護研究への協力やコンサルテーションについて具体的に取り上げ、活動内容をイメージしやすいよう紹介しました。

各自の活動としては、自らが医師や看護師、その他のスタッフと連携して安全で質の高い看護を実践しながら、クリニカルラダーに合わせた研修や認定看護師研修として専門性の高い研修を開催したり、所属部署での勉強会を行うなどスタッフ指導にも取り組んでいます。また、がん関連分野ではインフォームドコンセントの場面に同席し、より多くの患者さんや家族への情報提供や受け止めのフォローアップができるような体制づくりや、患者さんや家族が語り合う場である、がんサロン「すまいる」を開催し専門的な立場で関わるなど、実践活動の幅も広がっています。院外においても、各分野に関連した学術集会での演題発表や参加を通じて実績を積みながら、自己研鑚に励んでいます。看護雑誌の執筆やシンポジスト、セミナー講師など対外的な活動もしており、今後さらに個々の専門性を高めながら、役割を発揮できるよう取り組みます。

がんサロン「すまいる」参加者内訳(継続・新規別)

参加者内訳(院内・院外別)

参加者内訳(男女・家族別)

参加者内訳(診療科別)

がん患者指導1・2 件数

褥瘡発生件数

褥瘡保有率と発生率

研究活動について

学会発表・講演

  1. 朽木恵美(口演):「退院後に訪問看護の介入を拒否した患者のセルフケア支援に難渋した一例」第32回 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会総会、2015年2月27日、看護部
  2. 山中こずえ、須藤瑞穂、松中惠、渋谷千恵、大市彩加、安田瑞穂、田中ゆきえ:「化学療法を受けている患者の口腔内乾燥に関する調査」第29回日本がん看護学会、2015年2月28日、9階病棟
  3. 山田恵理子、中村恵梨香、八巻安寿、高橋美希、松井雅美、林出尚子、岡田由紀(示説):「ステロイド剤内服を継続している患者の食への思い」平成27年度 北海道看護研究学会、2015年6月21日、7階病棟
  4. 山田恵理子、中村恵梨香、八巻安寿、高橋美希、松井雅美、林出尚子、岡田由紀(示説):「ステロイド剤内服を継続している患者の食への思い」第4回 北海道リウマチ・膠原病看護研究会、2015年11月28日、7階病棟
  5. 古川友貴、瀬戸彩子、花岡郁恵、根津好江、佐藤由香、福島美由紀(示説):「患者や家族からの暴言・暴力を受けた時の看護師の困難感」日本看護管理学会、2015年9月8日、10階病棟
  6. 和田あかり、五十嵐結香、山本有希、亀谷有香、酒井美穂加、七野美香(示説):「腹腔鏡手術を受ける患者の術前臍処置の効果的なタイミングの検討 〜手術室入室までの所要時間と臍処置後のATP値の変化〜」日本看護技術学会第14回大会、2015年10月17日、5階病棟
  7. 須田亜希子、小野寺静、吉田七海、喜多映奈(示説):「看護援助としての口腔ケアがバイタルサインに及ぼす影響〜全介助時と非介助時の血圧と脈拍の比較〜」第12回日本循環器看護学会学術集会、2015年10月17日、ICU
  8. 高橋恵美子(口演):「当院における糖尿病指導効果の検討」第49回 日本糖尿病学会北海道地方会、2015年11月15日、外来中央処置室
  9. 牧野理恵子(示説):「レミケード投与の実際」 Nurse Congress in Hokkaido、2015年2月28日、外来
  10. 坂上真弓:地域包括ケアシステム構築に向けて看護管理者の人材育成「北海道地域連携看護研究会の取り組み」認定看護管理者会北海道ブロック実践報告、2015年7月25日、看護部
  11. 高橋理栄:「看護師による自己血採血の実態と自己血輸血看護師制度の拡充」医師・看護師・臨床検査技師・薬剤師のための第68階日本自己血輸血学会教育セミナー シンポジスト、2015年9月26日、9階病棟

雑誌投稿

  1. 本川奈穂美、坂上真弓:「新人看護師の育成はオリエンテーションから始まる「組織の一員、社会人としての心構えを自覚しよう」」看護のチカラ、看護部
  2. 前田陽子、岡田由紀:「記録および記録指導の体制作り〜各施設の記録・教育・監査システムから学ぶ!」隔月刊 看護きろくと看護過程 2015、看護部7階病棟
  3. 七野美香:「≪特集≫今こそしっかり伝えよう!師長の「思い・考え」「ビジョン」師長の役割場面別看護観・思い・ビジョンの伝え方」看護師長の実践 ナースマネージャー Vol.17 No.4、看護部 5階病棟
  4. 岡村英明:「どっちを先に?の根拠がわかる ケアの優先順位「同時発生多重課題」」月刊ナーシング 2015年 10月号、ICU

講師・その他の活動

  1. 小林優紀子(講師):「北海道大学 医学部保健学科 「ヘルスプロモーション看護」」外来
  2. 山中こずえ(執筆):「チームで行うがん化学療法研究会『チーム CVポート 実践マニュアル(仮)』 執筆 Ⅵ.クリニカルクエスチョン 5.ポート使用について 8.その他」外来
  3. 本川奈穂美(演習助言):「平成26年度認定看護管理者教育課程ファーストレベル(北海道看護協会)」看護部
  4. 坂上真弓(演習助言):「平成2年度認定看護管理者教育課程ファーストレベル(北海道看護協会)」看護部
  5. 杉本玲子(演習助言):「平成2年度認定看護管理者教育課程ファーストレベル(北海道看護協会)」看護部
  6. 福島美由紀(グループワーク助言):「看護師長補佐研修会(札幌第二支部)」外来
  7. 大蔵志帆(講師):「札幌保健医療大学「看護職の仕事について」」6階病棟
  8. 齋藤正恵(ファシリテーター):公益社団法人北海道看護協会 災害支援ナース交流会「北海道で災害が発生した際の派遣要請時の実際の活動について」10階病棟
  9. 齋藤正恵(ファシリテーター):公益社団法人北海道看護協会 災害支援ナース研修会「災害支援ナースの活動の実際(グループワークによる机上のシミュレーション)」10階病棟
  10. 朽木恵美(講師):「北海道文教大学「成人看護学援助論Ⅰ」」看護部

座長・司会等

  1. 板倉由美子:第20回 北海道DLN看護研究会、5階病棟
  2. 山口則子:第87回 北海道透析療法学会、透析センター
  3. 山口則子:特別講演「目からウロコのかゆみ対策透析とスキンケアの4つの謎」座長、第6回札幌かゆみ看護研究会、透析センター
  4. 山口則子:一般演題ポスター座長、第18回日本腎不全看護学会学術集会・総会、透析センター
  5. 岡田由紀:一般演題発表座長、第4回北海道リウマチ・膠原病看護研究会、7階病棟

3年目看護研究

  1. 安西美里:「ストーマの受容過程に働きかける要因」
  2. 御法川亮:「手術後の合併症により入院期間の延長を余儀なくされた患者が抱くストレス」
  3. 和田あかり:「消化器外科手術を受けた患者の離床における不安」
  4. 塩谷萌:「早産で児がNICU入院となった初産婦の思い」
  5. 米谷友里:「気管支喘息で複数回入院を繰り返す患児をもつ母親の退院後の生活に向けた不安」
  6. 西尾綾乃:「妊娠中に母乳育児を希望し入院中に混合栄養となった初産婦の授乳に対する思い」
  7. 神田樹里:「高齢初産婦における産褥期の不安について」
  8. 土井あや乃 :「予定帝王切開分娩を受けた初産婦の喪失体験」
  9. 光永愛:「子宮全摘術に伴う喪失感を持つ患者の危機回避までの心理的プロセス」
  10. 亀屋佑香:「インスリン導入に伴う患者の思いの変化」
  11. 山本愛結美:「ステロイド初回導入患者の不眠に対する思い」
  12. 竹田奈央:「インスリンを導入した患者の退院後の生活で抱く思い」
  13. 長谷川雄紀:「非荷重期間のある患者が荷重開始前に抱く不安」
  14. 佐々木知香:「TKAを受けた老年期女性のリハビリ意欲を妨げるストレスとその対処行動について」
  15. 山本恵里:「泌尿器科における腹腔鏡下手術後の疼痛を抱えたまま退院を迎える患者の不安」
  16. 塩田沙耶:「泌尿器科疾患で繰り返し癌化学療法を受ける患者の思い」
  17. 橋本樹未:「リハビリ期における人工膝関節置換術を受けた患者の持続する痛みに対する不安」
  18. 永野紗央里:「副作用症状の出現に不安を抱えながらも化学療法を継続する患者の受容過程について」
  19. 森雅人:「化学療法時の副作用により、不安を抱えた患者の治療への受容過程」
  20. 安田瑞穂:「長期的に化学療法を受ける患者のストレスについて−根治治療が難しく、病気の再発を予防するために化学療法を行っている患者との関わりを通じて−」
  21. 渡辺苑生:「慢性呼吸器疾患を抱えた患者のHOT導入に対する受容過程」
  22. 竹内静香:「PCI後も喫煙している患者の思い」
  23. 瀬戸彩子:「HOT導入患者が退院後の生活で抱いた不安」
  24. 木村佳名子:「ICUにおいて治療上安静を強いられる患者の思い」
  25. 阿部紗千:「開心術後の中年期女性患者の創傷受容過程について」
  26. 内藤みち:「透析導入となった患者の受容過程」

部署研究

  1. 5階病棟:「腹腔鏡手術を受ける患者のATPを指標とした効果的な臍処置方法の検討」
  2. 6階病棟:「妊娠糖尿病の既往のある女性の産後の継続的な受診行動を妨げている要因について〜育児との調整の負担感に焦点をあてて〜」
  3. 7階病棟:「当病棟で発生した3事例がスキンテアであるのか否かについての検討」
  4. 8階病棟:「DVDを用いた指導による患者のDVT予防行動の変化」
  5. 9階病棟:「化学療法を受ける患者の口腔内乾燥の実態」
  6. 10階病棟:「高流量酸素投与時の室内気の加湿と加温による鼻腔粘膜繊毛輸送能の変化と自覚症状について」
  7. ICU:「ERASを実施している患者群・未実施群の口渇の有無に関する検討」
  8. 手術センター:「周手術期看護におけるプライマリー制の検討−手術室看護師の意識に焦点を当てて−」