札幌病院


札幌病院ホーム > NTT東日本札幌病院について > 年報(2015年) > 小児科


小児科

業務内容

小児科は週2回の乳幼児検診、週3回の心臓外来(布施茂登医師担当)、週1回の神経外来(川村医師担当)、週1回の血液疾患外来(黒岩由紀医師担当)、のほかは、一般診療(感染症、アレルギー、腎疾患、自己免疫疾患、炎症性腸疾患、免疫不全、先天性代謝疾患、小児内分泌疾患など)(主に森俊彦医師が担当)を行っています。また、平成23年4月より毎週月曜日と木曜日の午後にSOTI外来(食物アレルギーの耐性誘導外来)(星野恵美子医師担当)を行っております。外来患者は急性感染症、気管支喘息などが中心です。入院病床は新生児6床と一般乳幼児20床で、入院総数は年間1,300〜1,400名程度です。多くは急性感染症ですが、内分泌疾患や食物アレルギーの負荷試験やrush SOTI患者も増えています。うちNICU入院は年間200名前後ですが、多くは当院で出生した児の高ビリルビン血症、感染症、呼吸障害、低出生体重児ですが、他の産院からの新生児の受け入れも積極的に行っており新生児の紹介入院も増えてきています。重症児は札幌医大病院やコドモックルに搬送し、うまく連携をとっています。

平日は午後8時まで、休日も午前中は院内に小児科医が待機しており、小児の救急患者は小児科医が対応するようにしております。また、それ以降の時間帯でも入院依頼に関しては小児科2次輪番に関係なく、急患室の看護師より直接待機の小児科医に連絡が行くようになっており、基本的に365日、24時間入院要請に関しては受けています。ただし産院からの新生児の入院に関してはNICUでのレスピレーターの使用状況によっては、受け入れできないことがありますが、極力断らないようにしております。

平成17年度より初期研修医が小児科にも研修に来るようになり、出来るだけ多くの患者様の主治医となってもらうようにしており、研修終了後は救急外来で小児の一次救急に対応できるようになってもらうことを目標としています。また、平成20年度より当院で募集した小児科後期研修医も診療に携わっており、毎年募集しています。

2015年度の疾患統計

NICU入院
低出生体重児 48例
(極低出生体重児1例)
人工呼吸器使用 2例
院外出生 28例 新生児黄疸 71例
新生児一過性多呼吸 21例 羊水吸引症候群 3例
無呼吸 9例 気胸・縦隔気腫 3例
新生児感染症(疑いも) 10例 新生児低血糖 24例
新生児仮死 22例
(重症仮死2例)
多血症 4例
Down症候群 1例 左心低形成 1例
大動脈縮窄症 1例 心室中隔欠損症 2例
PVC 1例 新生児TSS 1例
横隔膜ヘルニア 1例
201例
小児科一般病棟入院
感染症、呼吸器疾患 気管支喘息 61例 喘息性気管支炎 33例
急性気管支炎 27例 RSウイルス感染症 139例
急性肺炎 97例 マイコプラズマ肺炎、感染症 39例
ヒトメタニューモウイルス感染 42例 急性上気道炎
+咽頭炎
+扁桃炎
35例
急性喉頭炎 21例 急性中耳炎 12例
細気管支炎 2例 急性胃腸炎 109例
(ノロウイルス腸炎32例、ロタウイルス腸炎34例、アデノウイルス腸炎3例、キャンピロバクター腸炎3例、サルモネラ腸炎1例、クロストリジウム1例)
インフルエンザ 7例 アデノウイルス感染症 17例
伝染性単核球症 and/or EBV感染 13例 無菌性髄膜炎 15例
(ムンプス髄膜炎8例)
突発性発疹 7例 溶連菌感染症 12例
ヘルペス性
歯肉口内炎
3例 ヒトパレコウイルス3型 2例
ヘルパンギーナ 2例 手足口病 12例
急性脳炎/脳症 4例
(ロタ、ヒトパレコ3型、ムンプス、MERS 2例)
ヘリコバクタ
・ピロリ感染
2例
敗血症 3例
(溶連菌1例)
蜂窩織炎 9例
単純性股関節炎 2例
(パルボウイルス1例)
化膿性股関節炎 1例
虫垂炎 3例 回腸末端炎
/腸間膜リンパ節炎
2例
頚部
/顎下部リンパ節炎
4例 百日咳 1例
感染性心内膜炎 1例 脾膿瘍 1例
内分泌代謝疾患 低身長 5例 糖尿病
(低血糖発作)
1例
甲状腺機能低下症 3例
腎、泌尿器疾患 急性腎盂腎炎
・尿路感染症
15例 停留精巣 4例
紫斑病性腎炎 1例 馬蹄腎 1例
リウマチ性疾患と
その周辺疾患
川崎病 35例 自己免疫性肝炎 1例
アレルギー性紫斑病 3例 線維筋痛症 1例
多型性浸出性紅斑 6例 好酸球性胃腸炎 1例
血液、腫瘍性疾患 組織球性壊死性
リンパ節炎
6例 ITP 3例
自己免疫性
好中球減少症
2例 先天性溶血性貧血 2例
白血病 1例
神経疾患 熱性痙攣 53例 てんかん 10例
胃腸炎に伴う痙攣 5例 顔面神経麻痺 2例
(Ramsay-Hunt 2例)
良性乳児けいれん 1例 脳腫瘍 1例
その他 食物アレルギー 44例
(食物負荷試験44例、rush SOTI 3例、
slow SOTI 15例)
Hunter症候群
(酵素補充療法)
1例
腸重積症 1例 異物誤飲 3例
(食道異物1例、
たばこ1例)
潰瘍性大腸炎 1例 卵巣腫瘍 1例
虐待 1例
1141例

研究活動について

特別講演・シンポジウム・ワークショップ、研修会

  1. 布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「川崎病の評価のための冠動脈エコーと冠動脈描出の実演」第11回信州川崎病フォーラム、2015年4月11日、松本
  2. 布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「冠動脈エコーとZスコアの応用」第2回播磨川崎病研究会、2015年5月14日、姫路
  3. 鎌田惇(NTT東日本札幌病院小児科):「これからの季節にそなえてRSウイルス、インフルエンザ対策」平成27年度(第185回)健康セミナー、2015年8月22日、札幌
  4. 森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「RSウイルスとヒト・メタニューモウイルス」新米ママの育児講座、2015年9月16日、札幌
  5. 森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「GH治療後に中枢性睡眠時無呼吸で発症したChiariⅠ型奇形を合併したGHDの1例」第17回札幌小児内分泌セミナー(2015.10.20 札幌)
  6. 黒岩由紀(NTT東日本札幌病院小児科):「小児科領域の基礎知識」第5回医療通訳ボランティア研修2015、2015年10月25日、札幌
  7. 布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「冠動脈エコーの注意点と冠動脈エコー描出の実演」城北川崎病講演会、2015年11月13日、東京

一般演題

  1. 第292回日本小児科学会北海道地方会、2015年2月22日、札幌
    鎌田惇、國崎純、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「閉鎖筋炎を契機に恥骨坐骨結合部骨髄炎の診断に至った1例」國崎純、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科)、母坪智行(さっぽろ小児内分泌クリニック)、森川俊太郎、石津桂、田島敏広、有賀正(北海道大学小児科)、依藤亨(大阪市立総合医療センター):「痙攣を契機に生後6か月で診断に至った先天性高インスリン血症の1例」
  2. 第17回北海道小児糖尿病研究会、2015年6月20日、札幌
    森川俊太郎、石津桂、田島敏広、有賀正(北海道大学小児科)、國崎純、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科)、母坪智行(さっぽろ小児内分泌クリニック)、依藤亨(大阪市立総合医療センター):「オクトレオチド持続皮下注射が奏功した先天性持続性高インスリン性低血糖の1例」
  3. 第293回日本小児科学会北海道地方会、2015年6月21日、旭川
    上田健太郎、西野瑛理、鎌田惇、平川賢史、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「Magnetic Resonance Coronary Angiography(MRCA)により新たな冠動脈瘤を診断し得た川崎病の1例」
    森俊彦、西野瑛理、鎌田惇、星野恵美子、平川賢史、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「SIADHによる痙攣を起こした敗血症を合併した腎盂腎炎の1例」
  4. 第9回北海道先天代謝異常症研究会、2015年7月4日、札幌
    國崎純、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科)、母坪智行(さっぽろ小児内分泌クリニック)、森川俊太郎、石津桂、田島敏広、有賀正(北海道大学小児科)、依藤亨(大阪市立総合医療センター):「痙攣を契機に生後6か月で診断に至った先天性高インスリン血症の1例」
  5. 第16回北海道川崎病研究会、2015年9月26日、札幌
    鎌田惇, 平川賢史、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「1/6症状の川崎病症例と6/6症状のパルボウイルス感染症症例」
  6. 第35回日本川崎病学会、2015年10月10日、鹿児島
    布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「川崎病治療前の冠動脈径Zスコア、血清CRP値と冠動脈後遺症の関係」
  7. 第47回日本小児感染症学会、2015年10月31日〜11月1日、福島
    平川賢史、鎌田惇、星野恵美子、黒岩由紀、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「日齢5に無呼吸発作様の呼吸障害で発症したヒトメタニューモウイルス感染症の一新生児例」
    森俊彦、鎌田惇、星野恵美子、平川賢史、黒岩由紀(NTT東日本札幌病院小児科):「低Na血症により痙攣を起こした敗血症を合併した腎盂腎炎の1例」
  8. 第294日本小児科学会北海道地方会、2015年12月13日、札幌
    平川賢史、鎌田惇、星野恵美子、平川賢史、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「高サイトカイン血症を認めたhuman parecohovirus 3(HPeV3)感染症の一新生児例」實川友美、西野瑛理、鎌田惇、平川賢史、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「肺炎を合併し、非典型的な抗体パターンを呈したEBVによる伝染性単核球症(IM)の一例」

総説

  1. 布施茂登:「特集症例から学ぶ川崎病の診断・管理のエッセンス 心エコー検査の異常値を診断する」小児科診療、2015;78:335-340.

原著

  1. 森俊彦、國崎純、星野恵美子、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登:「研修医のためのクリニカルクイズ」小児内科、2015; 47: 453-454.
  2. 森俊彦、國崎純、星野恵美子、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登:「当院で経験したビタミンD欠乏症32例の臨床的検討」小児科臨床、2015; 68: 1415-1423.
  3. 河口亜津彩、本庄紗帆、星野恵美子、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦、赤倉伸亮:「Helicobacter pylopri 初感染による acute gastric mucosal lesion(AGML)の2小児例」小児科臨床 2015; 68: 261-266.