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地域連携福祉相談室

業務内容

2009年6月に、切れ目の無い患者サービスの提供のために、前方・後方連携の窓口を一本化し「地域連携福祉相談室」を開設して6年目を迎えました。

2014年度は以下の4点を目標として掲げました。

  1. 患者・家族・地域・院内のニーズに応える機能・体制を強化し地域連携福祉相談室の役割を果たす
  2. 入退院・総合相談センターの体制構築による入退院支援充実と、地域との連携強化により、病院収益増加へ貢献する
  3. 入院支援業務の一元化と他職種連携により業務の効率化と患者サービス向上を図る
  4. 相談業務・退院支援に関するスキルアップにより院内外の連携・調整の質の向上を図る

業務実積

前方連携

2014年は、紹介率58.5%(前年比+0.9%)、逆紹介率37.0%(前年比+5.3%)とともに上昇がみられました。

地域医療の推進と連携強化目的に、院長、各診療科部長、医長とともに78医療機関に訪問させていただきました。地域の医療機関の先生方からのご意見、ご要望を伺い、より地域のニーズに則した診療体制を整えられるよう、院内調整を行いました。診療科部長、医長、関連部門の協力のもと、もの忘れ検査の新規依頼患者の受診待機期間短縮、眼科予約方法の変更による予約調整時間短縮、婦人科、眼科の連携室経由の紹介予約枠の拡大ができました。

また、紹介頂いた医療機関への確実な返書がなされるように、未報告の確認を受診後1ヵ月、3ヵ月に実施し管理してまいりました。しかし、返書時期が3ヵ月を越えてしまうことがあり、11月からは、受診後2週間での未報告の確認と記載依頼を行い、すみやかな返書管理がなされるように取り組んでいます。

退院調整

2014年4月の診療報酬改定による7:1看護体制の厳格化、同時にDPCの導入により、これまで以上により早期の退院支援、退院調整が求められています。

入院時スクリーニングを病棟と協働して実施し、早期に退院支援計画への着手を行うとともに、各病棟カンファレンスに参加し、介入患者さんは基より、介入の可能性のある患者さんの情報を把握し、早期介入できるよう連携しています。

2014年は、入院・外来合わせて実件数で転院調整が394件(前年比+76件)、在宅調整112件(前年比+55件)、施設入所13件(前年比+3件)でいずれも増加傾向にあります。退院調整加算算定件数は296件で、昨年度より10件増加しています。患者さんが急性期治療後、適した時期に転院できるように、協力依頼と連携強化目的で後方連携病院への病院訪問を実施しました。訪問により得られた各医療機関の情報を基に、患者さん、ご家族の意向や状態に沿った転院先の選定、調整を心がけております。また、入院患者さんで在宅調整を行ったケースは退院前カンファレンスを全例実施するよう取り組み、患者さん、ご家族が安心した療養生活を送れるよう地域との連携を図っています。

医療福祉相談

退院調整から経済的な問題、療養に対する心理的な支援などさまざまな相談に応じており、2014年は1,197件の相談に対応しております。即日の相談にも対応できる体制でMSWが対応し、ケースによっては看護師と協働し相談に応じております。

また、医療費(70歳未満、70歳以上75歳未満、75歳以上)、介護保険、医療福祉制度(在宅酸素療法を受ける方、透析を受ける方、心臓ペースメーカーおよび人工弁を装着している方、オストメイトの方)についてのリーフレットを作成しており、外来、病棟のパンフレットラックに配置し、活用していただいております。2015年1月からの制度変更に向けた準備を行い、各リーフレットも改訂しております。

研修会開催

今年度は各病棟のニーズを調査し、病棟ごとに勉強会を開催しました。「身障手帳・障害年金」「生活保護制度のしくみ」「退院調整について」「特定疾患について」など、各部署の対象患者さんに合わせた勉強会を開催することで、患者指導に活かせるような内容でスタッフの知識向上への貢献ができました。また、介護保険に関する院内勉強会を3回のシリーズで行い、参加者からは理解しやすかったと高い評価をいただきました。

第7回地域連携患者ケア研究会開催においては、第6回研究会で好評であった皮膚・排泄ケア認定看護師によるスキンケアの講演会の第2弾として、『症例から学ぶ皮膚・排泄ケア』というテーマで実際の事例を用いて褥瘡ケア、ストーマケアなどの方法について講演会を行いました。訪問看護ステーションの看護師11名、院内看護師16名の参加がありました。実際に訪問看護ステーションに依頼し退院した患者さんの病院での処置方法、経過がわかる講義内容であり、ケアに関する継続が見える勉強会となりました。今後も顔の見える連携を実践しスムーズな退院調整に繋げていきたいと思っています。

第10回NIS(糖尿病内分泌内科)、第11回NIS(消化器内科・外科)の開催にあたり、各担当診療科医師と準備等を行い、地域の医療機関の先生方に参加していただきました。当院医師との交流を深めることができ、連携強化や地域医療の質の向上に繋がるよう貢献できました。

入退院・総合相談センター開設に向けて

入退院・総合相談センターの役割機能の充実を図るために院内多職種からなるプロジェクトチームを6月に結成しました。多職種プロジェクトチームにより多方面から患者サービスと病院機能の効率化に向けた検討を行い、より包括的な機能を有した入退院・総合相談センターを構築するために、7月、8月にプロジェクト会議を開催しました。入退院・総合相談センターの役割を、「入院に関連する様々な手続きや説明、確認作業を一元化し、患者の立場や目線に合わせた効率的で質の高いサービスを提供する。入院前から多職種が協働してシームレスな医療、サービスを提供し早期退院を支援する。入院ベッドの一元管理と適切な入院期間による退院ベッドの管理を含めた効率的な病床管理を行う。」とし、新たな業務のひとつである「入院予約支援業務」の体制構築に向けて取り組みました。2013年12月から2科(消化器内科、呼吸器内科)で開始した入院予約患者への入院に関連する手続き説明、確認作業、入院前問診は順次対象科を拡大し、6月からは7科(呼吸器内科、消化器内科、リウマチ膠原病内科、糖尿病内分泌内科、血液・腫瘍内科、循環器内科、腎臓内科)で実施しています。また、現在糖尿病の入院予約外来パスと運用手順作成にコアチームで取り組んでいます。

12月に場所を2階Dブロック内から1階Cブロック向かいに仮移転し、患者さんやご家族が来訪しやすい環境となり、センター本稼働に向けて準備をすすめています。

主な活動

広報活動

  1. 診療科別医師名簿発行2014年5月、10月
  2. 広報誌『愛もーど』発刊vol.13〜vol.15(1月、5月、10月)

連携活動

  1. 医療機関訪問:前方後方連携病院78医療機関(院長、診療科部長・医長と訪問)後方連携病院29医療機関
  2. 教育活動:健康セミナー開催毎月第3土曜日12回/年実施
  3. 院内勉強会開催
    1. 平成26年7月9日「介護保険シリーズ(1)申請編」(MSW中井聡美)
    2. 平成26年8月20日「介護保険シリーズ(2)サービス導入編」(MSW高際恵美子)
    3. 平成26年9月17日「介護保険シリーズ(3)サービス変更編」(MSW岡村達暁)
  4. 第7回地域連携患者ケア研究会開催
    平成26年11月14日「皮膚・排泄ケア認定看護師講習会」 〜症例から学ぶ皮膚・排泄ケア〜
    (皮膚・排泄ケア認定看護師朽木恵美)
  5. NTT東日本札幌病院医療連携症例検討会(NIS)開催
    第10回NIS(糖尿病内分泌内科)
    平成26年4月15日
    『糖尿病患者の骨粗鬆症の実態と病診連携』 糖尿病内分泌内科医長永井聡先生
    第11回NIS(消化器内科・外科)
    平成26年11月7日
    『最新の消化管内視鏡治療〜cold polypectomyからESDまで〜』 消化器内科吉井新二先生
    『膵・胆道領域の内視鏡診断と治療〜超音波内視鏡を中心に〜』 消化器内科羽場真先生
    『さらなる低侵襲性を追求した腹腔鏡手術の検討〜胆嚢摘出から肝膵脾手術まで〜』 外科部長山田秀久先生

その他の発表(講演会など)

  1. 中央区在宅ケア連絡会、北海道地域連携看護研究会合同企画
    2014年10月15日: 「地域包括ケアシステムの実現に向けて −それぞれの立場でできることを考えよう−」
    シンポジスト退院調整看護師御家瀬美佳
    「地域包括ケアシステムの実現に向けて 〜退院調整看護師の立場から〜」
  2. Remicade Nurse Seminar in Tokyo 2014年12月13日:
    「ひとりひとりに最適な治療をめざして」 講演MSW 塙和江 「社会資源と院内連携について」