札幌病院


札幌病院ホーム > NTT東日本札幌病院について > 年報(2014年) > 小児科


小児科

業務内容

小児科は週2回の乳幼児検診、週3回の心臓外来(布施茂登医師担当)、週1回の神経外来(川村医師担当)、週1回の血液疾患外来(黒岩由紀医師担当)、のほかは、一般診療(感染症、アレルギー、腎疾患、自己免疫疾患、炎症性腸疾患、免疫不全、先天性代謝疾患、小児内分泌疾患など)(主に森俊彦医師が担当)を行っています。また、平成23年4月より毎週月曜日の午後にSOTI外来(食物アレルギーの耐性誘導外来)(星野恵美子医師担当)を開設しました。外来患者は急性感染症、気管支喘息などが中心です。入院病床は新生児6床と一般乳幼児20床で、入院総数は年間1,300〜1,400名程度です。多くは急性感染症ですが、内分泌疾患や食物アレルギーの負荷試験やrushSOTI患者も増えています。うちNICU入院は年間200名前後ですが、多くは当院で出生した児の高ビリルビン血症、感染症、呼吸障害、低出生体重児ですが、他の産院からの新生児の受け入れも積極的に行っており新生児の紹介入院も増えてきています。重症児は札幌医大病院やコドモックルに搬送し、うまく連携をとっています。

平日は午後8時まで、休日も午前中は院内に小児科医が待機しており、小児の救急患者は小児科医が対応するようにしております。また、それ以降の時間帯でも入院依頼に関しては小児科2次輪番に関係なく、急患室の看護師より直接待機の小児科医に連絡が行くようになっており、基本的に365日、24時間入院要請に関しては受けています。ただし産院からの新生児の入院に関してはNICUでのレスピレーターの使用状況によっては、受け入れできないことがありますが、極力断らないようにしております。

平成26年10月に当院の小児内分泌外来を担当していた母坪智行医師が開業されたため、小児内分泌外来は閉鎖しましたが、低身長、糖尿病、甲状腺疾患、くる病などの疾患は一般外来で森医師が診察しております。また、小児内分泌疾患で入院治療が必要な患者様の紹介はいままでどおり受けております。平成17年度より初期研修医が小児科にも研修に来るようになり、出来るだけ多くの患者様の主治医となってもらうようにしており、研修終了後は救急外来で小児の一次救急に対応できるようになってもらうことを目標としています。また、平成20年度より当院で募集した小児科後期研修医も診療に携わっており、毎年募集しています。

平成26年度の疾患統計

NICU入院
低出生体重児 53例 人工呼吸器使用 7例
新生児黄疸 86例 新生児一過性多呼吸 29例
羊水吸引症候群 9例 無呼吸 9例
気胸・縦隔気腫 4例 新生児感染症(疑いも) 9例
新生児低血糖 24例 新生児仮死 5例
小腸軸捻転 1例 横隔膜ヘルニア 1例
ゴールデンハー症候群 1例 前縦隔腫瘍 1例
大道脈肺動脈窓 1例
210例
小児科一般病棟入院
感染症、呼吸器疾患 気管支喘息 28例
(内咳喘息 1例)
喘息性気管支炎 28例
急性気管支炎 16例 RSウイルス感染症 138例
急性肺炎 98例 マイコプラズマ肺炎、感染症 12例
ヒトメタニューモウイルス感染 45例 急性上気道炎
+咽頭炎
+扁桃炎
25例
急性喉頭炎 14例 急性中耳炎 16例
副鼻腔炎 4例 急性胃腸炎 83例
(ノロウイルス腸炎24例、ロタウイルス腸炎26例、アデノウイルス腸炎2例、キャンピロバクター腸炎1例、エルシニア腸炎1例)
インフルエンザ 34例
(異常行動 2例)
アデノウイルス感染症 26例
伝染性単核球症 and/or EBV感染 7例 無菌性髄膜炎 5例
突発性発疹 14例 溶連菌感染症 4例
ヘルペス性
歯肉口内炎
1例 ヘリコバクタ
・ピロリ感染
2例
敗血症 2例 肛門周囲膿瘍 1例
歯性上顎洞炎 1例 単純性股関節炎 1例
頚部/
顎下部リンパ節炎
12例 回腸末端炎/
腸間膜リンパ節炎
3例
水痘 1例 百日咳 4例
化膿性脊椎炎 2例 外腸骨筋炎 1例
化膿性閉鎖筋炎 1例 涙のう炎 1例
感染性心内膜炎 1例 冠動脈炎 1例
顎下腺炎 1例 尿膜管膿瘍 1例
乳突蜂巣炎 1例 アスペルギウス肺炎 1例
内分泌代謝疾患 低身長 25例 糖尿病 10例
(T型6例、U型3例、MODY3 1例)
クレチン症 3例 思春期早発症 4例
高インスリン血症 2例 バセドウ病 1例
中枢性
甲状腺機能低下症
1例 二次性偽性
低アルドステロン症
1例
多嚢胞性卵巣症候群 1例 副甲状腺機能低下症 1例
医原性
クッシング症候群
1例
腎、泌尿器疾患 急性腎盂腎炎
・尿路感染症
17例 停留精巣 4例
ネフローゼ症候群 2例 紫斑病性腎炎 1例
異型性腎 1例    
リウマチ性疾患と
その周辺疾患
川崎病 48例 地中海熱 2例
JIA 1例 クローン病 1例
多型性浸出性紅斑 7例
血液、腫瘍性疾患 組織球性壊死性
リンパ節炎
9例 ITP 5例
自己免疫性
溶血性貧血
1例
神経疾患 熱性痙攣 55例 てんかん 10例
胃腸炎に伴う痙攣 2例 顔面神経麻痺 1例
スタージウェーバー
症候群
1例 精神運動発達遅滞 2例
憤怒痙攣 1例 良性乳児けいれん 1例
良性発作性
頭位めまい症
1例 脳挫傷 1例
その他 食物アレルギー 44例
(食物負荷試験33例、SOTI10例)
Hunter症候群
(酵素補充療法)
1例
腸重積症 6例 食道異物 2例
横紋筋融解症 1例 脊髄脂肪腫 1例
脊髄髄膜瑠 1例 神経性食思不振症 1例
ヒルシュスプルング病 1例 ベーカー嚢胞 1例
溺水 1例 頚部リンパ管腫 1例
頚部血管腫 1例 甲状舌管嚢胞 1例
育児過誤 2例 逆流性食道炎 1例
1065例

業績

平成26年 特別講演・シンポジウム・ワークショップ、研修会

  1. 布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「川崎病における冠動脈エコーの基本」第6回北陸川崎病研究会、2014年1月25日、金沢
  2. 母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科):「ビタミンD欠乏症の実態と対策」札幌市小児科医会研究会、2014年6月18日、札幌
  3. 母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科):「SGA性低身長症に対する5年間の成長ホルモン治療の検討」SGA Seminar in SAPPORO、2014年6月25日、札幌
  4. 母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科):「小児1型糖尿病のマネージメント」NTT東日本札幌病院糖尿病療養指導士研修会、2014年7月18日、札幌
  5. 森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「小児のビタミンD欠乏症について」新米ママの育児講座、2014年7月23日、札幌
  6. 布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「冠動脈エコーの注意点と冠動脈内径Zスコア」第34回日本川崎病学会、2014年10月31日〜11月1日、東京
  7. 黒岩由紀(NTT東日本札幌病院小児科):「当院におけるヒト・メタニューモウイルス感染症の検討」新札幌臨床小児ネットワーク2014、2014年11月26日、札幌

平成26年 一般演題

  1. 第35回北海道小児内分泌研究会、2014年2月1日、札幌
    井上雅貴、母坪智行、佐々木瞳、本庄沙帆、星野恵美子、河口亜津彩、黒岩由紀、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「早発卵巣不全(POI)を呈した46、X、del(X)(q21.3)の15歳女児例」
  2. 第289回日本小児科学会北海道地方会、2014年2月23日、札幌
    星野恵美子、本庄紗帆、河口亜津彩、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「先天性胆道拡張症の6例」 河口亜津彩、本庄紗帆、星野恵美子、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「クームス陰性自己免疫性溶血性貧血」 國ア純、三木芳織、末岡秀文、加藤辰輔、名和智裕、寺田光次郎、大門祐介、我妻嘉孝、小原敏生(苫小牧市立病院小児科):「尿中β2MG高値により早期診断に至った急性巣状細菌性腎炎(acute focal bacterial nephritis:AFBN)の1例〜当院におけるAFBN12例についての考察〜」
  3. 第117回日本小児科学会、2014年4月11日〜13日、名古屋
    本庄紗帆、星野恵美子、河口亜津彩、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「当院における過去6年間のRSV感染症の動向」
  4. 第57回日本糖尿病学会年次学術集会、2014年5月22〜24日、大阪
    前田康江(市立札幌病院栄養科)、皆川知紀(株式会社ブライアンブルー)、須合幸司(札幌市立平岸高台小学校)、池内朋弥(株式会社ブライアンブルー)、八重樫昭徳(函館五稜郭病院栄養科)、小松信隆(株式会社ウエルネスプランニング札幌)、母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科):「小児糖尿病サマーキャンプ参加者の食習慣第一報−FFQgによる患児の食習慣−」
    須合幸司(札幌市立平岸高台小学校)、皆川知紀(株式会社ブライアンブルー)、前田康江(市立札幌病院栄養科)、池内朋弥(株式会社ブライアンブルー)、八重樫昭徳(函館五稜郭病院栄養科)、小松信隆(株式会社ウエルネスプランニング札幌)、母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科):「小児糖尿病サマーキャンプ参加者の食習慣第二報−普段の食事とサマーキャンプ中の食事の比較から−」
    皆川知紀(株式会社ブライアンブルー)、前田康江(市立札幌病院栄養科)、須合幸司(札幌市立平岸高台小学校)、池内朋弥(株式会社ブライアンブルー)、八重樫昭徳(函館五稜郭病院栄養科)、小松信隆(株式会社ウエルネスプランニング札幌)、母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科):「小児糖尿病サマーキャンプ参加者の食習慣第三報−普段の食習慣に菓子の摂取が多い患児の特徴−」
  5. 第16回北海道小児糖尿病研究会、2014年5月31日、札幌
    国崎純、母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科)、佐野仁美(市立札幌病院小児科)、棚橋祐典(旭川医科大学小児科)、田島敏弘(北海道大学小児科)、鎌崎穂高(札幌医科大学小児科)、伊藤善也(北見赤十字看護大学)、福島直樹(王子病院小児科):「サマーキャンプ参加医療スタッフ.サマーキャンプ参加者におけるエラーグリッドを用いた血糖認識能の検討」
  6. 第28回日本小児救急医学会学術集会、2014年6月6〜7日、横浜
    國ア純、名和智裕、小原敏生(苫小牧市立病院小児科)、福村忍(北海道立子ども総合医療療育センター神経内科)、吉藤和久(同脳神経外科):「急性硬膜下血腫発症を契機として診断に至ったAlagille症候群の1例」
  7. 日本小児科学会北海道地方会第290回例会、2014年6月22日、旭川
    森俊彦、國ア純、星野恵美子、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「当院で経験したビタミンD欠乏症32例の検討」 森俊彦、本庄紗帆、星野恵美子、河口亜津彩、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登(NTT東日本札幌病院小児科):「体重増加不良を契機に診断された二次性偽性低アルドステロン症T型の7か月男児例」 國ア純、星野恵美子、河口亜津彩、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科)、縫明大(北海道立子ども総合医療・療育センター小児外科)、田中藤樹、長尾雅悦(北海道医療センター小児科):「便秘を主訴に来院し、診断に至ったシトリン欠損症の1例」
  8. 第50回日本小児循環器学会総会、2014年7月3〜5日、岡山
    布施茂登、本庄沙帆(NTT東日本札幌病院小児科):「NTproBNP値が高値を示す心疾患以外の疾患に関して」
  9. 第50回日本周産期・新生児医学会学術集会、2014年7月13〜15日、横浜
    國ア純(NTT東日本札幌病院小児科)、畠山欣也(札幌医科大学附属病院小児科):「2例の右上大静脈欠損、左上大静脈遺残症例の検討」
  10. 第7回札幌てんかん薬物治療懇話会、2014年8月30日、札幌
    國崎純、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科)、川村健太郎、福村忍、二階堂弘輝(札幌医科大学附属病院小児科):「HHV-6脳症に対して脳低温療法を施行した1歳女児の1例」
  11. 第47回日本小児内分泌学会学術集会、2014年9月25〜27日、浜松
    森俊彦、母坪智行(NTT東日本札幌病院小児科):「当科で経験したビタミンD欠乏症32例の検討」
  12. 第43回日本小児感染症学会、2014年10月18〜19日、東京
    森俊彦、國ア純、星野恵美子、黒岩由紀(NTT東日本札幌病院小児科):「小児上部尿路感染症96例の臨床的検討」 森俊彦、國ア純、星野恵美子、黒岩由紀(NTT東日本札幌病院小児科):「体重増加不良を契機に診断された二次性偽性低アルドステロン症の1例」 森俊彦、國ア純、星野恵美子、黒岩由紀(NTT東日本札幌病院小児科):「2014年、当院におけるヒトメタニューモウイルス感染症の臨床的検討」
  13. 日本小児科学会北海道地方会第291回例会、2014年12月7日、札幌
    國ア純、星野恵美子、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「2回目のリンパ節生検で確定診断に至った組織球性壊死性リンパ節炎(HNL)の1例」
    星友絵、國ア純、星野恵美子、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、森俊彦(NTT東日本札幌病院小児科):「胸部CTが診断に有用であった放射線透過性食道異物の1例」

総説

  1. 布施茂登:「3.冠動脈超音波検査.特集川崎病−基礎・臨床研究の最新治験− IV 川崎病の検査・診断」日本臨床2014;72:1590-1594

原著

  1. 森俊彦、荒井洋、梅原実、江原朗、江原伯陽、栗原まな、平元東、星野陸夫、渡辺章充、舟本仁一:「重症児の一般病院小児科における短期入所(入院)の実態と課題」日本小児科学会雑誌2014;118:1754-1759.
  2. 森俊彦、土山厚志、小笠原真志、本庄紗帆、星野恵美子、河口亜津彩、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、堤裕幸:「1歳未満のRSウイルス初感染後の反復性喘鳴/喘息発症についての検討」小児科2014;55:79-84.
  3. 森俊彦、松本日出男、大柳玲嬉、布施茂登:「当科で経験したネコひっかき病の3例」臨床小児医学2013;61:27-32.
  4. 森俊彦、本庄紗帆、星野恵美子、河口亜津彩、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登:「軽症胃腸炎関連けいれん46例の臨床的検討」小児科臨床2014;67:1557-1563.
  5. 星野恵美子、白石真大、土山厚志、黒岩由紀、森俊彦:「骨髄炎を併発した劇症型A群溶血性レンサ球菌感染症の1例」小児感染免疫2014;26:225-230.
  6. 河口亜津彩、本庄紗帆、星野恵美子、河口亜津彩、黒岩由紀、母坪智行、布施茂登、山崎浩:「日本海裂頭条虫症の4小児例」小児科臨床2014;67:451-454.