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看護部総括

看護部長 本川 奈穂美

2014年看護部では、『安全・安心で質の高い看護の提供』と『看護業務の効率化』に向けて、各部署で取り組み、看護部委員会やワーキンググループの活動も活発に行われました。また、様々な取り組みの中で当院の目指すべき方向性が明確になった1年でした。

2月、医療機能評価機能種別Ver1.0を受審し、無事認定取得することができました。前年より多職種と協力しながら準備を進め、審査に臨んだ過程で職種を越えた相互理解が深まり院内連携の強化に繋がりました。その中で看護職が多職種間の調整役として役割発揮できたことは、チーム医療を推進していく上でも大きな自信となりました。今回の審査で見えた当院の課題への取り組みを継続し、急性期医療を担う地域中核病院としてその役割機能を発揮する体制整備に努めていきたいと思います。

4月、社会保障・税一体改革のゴールである2025年を見据えた診療報酬改定により、7:1入院基本料の要件が厳格化されました。また、地域包括ケアシステムの構築に向けて、在宅復帰率や連携強化が求められています。消費税8%引き上げや高齢者医療費の負担額見直しなどによる受診抑制、2012年から準備を進めてきたDPC(包括医療費支払い制度)の導入は、病院機能の選択を迫られ、当院のあるべき姿、目指すべき方向性をより明確に打ち出す機会となりました。看護部は、DPCに基づいた良質で効率的な医療の提供や7:1看護配置による手厚い看護体制の充実を目指し、システムの見直しや効果的な人員配置に力を入れてきました。

現在の建物が建って14年余りがたちます。診療機能の拡大やサービスの向上、業務の効率化を目指し、院内の移転・改修工事が進められています。

昨年移転した女子ロッカー室に隣接して、3月から病児保育室『ひかりルーム』が開設されました。定員4名とし、保育要員として2名の看護職を配置し、小児科医師の協力を得て点滴や内服・吸入、発熱時の解熱剤の使用など医療的処置も行える環境です。医師、看護師、検査技師や事務職員等の子供達が、12月末までに延べ132名利用しています。「子供を預けながら安心して働ける」などの声が聞かれ、今後も、職員のニーズを把握しながら働きやすい職場環境の整備を進めていきたいと思います。11月には内視鏡センター、生理検査室が地下1階に移転し、放射線科も含めた検査エリアが地下1階に集約されました。診療機能の充実に加え、患者さんの移動負担の軽減、プライバシーへの配慮や業務の効率化による待ち時間改善など、サービスの向上に繋がっています。日常業務に加え移転改築準備などで負担が大きい中、対応していただいた関係部署には心より感謝いたします。

看護部では、初診患者さんのスムーズな受診に繋げられるようエントランスホールでの受診相談を看護長・主任を中心に7月から開始しました。月曜から金曜までの毎日午前2時間ほど、「このような症状で何科を受診したらよいか」などの相談に対応し、当該科への調整を行っています。不安を抱いて来院する患者さんへ看護職が対応することで、不安の軽減や適切な診療科への案内など患者サービスの向上に繋げています。

2014年は、看護職の主体的な活躍も目覚ましいものがありました。5月からがんサロン「すまいる」が1回/月の運営を開始し、がん患者さんやその家族の憩いの場となっています。緩和ケア週間や世界糖尿病デーのイベント開催や入退院総合センター構築に向けた取り組みなど、組織横断的に様々な場面で、時にはリーダーシップを発揮し、時には調整役となり活動する看護職の姿から、人材育成が着実に進んでいると感じます。また、研究発表や雑誌などの執筆、講演会の座長や講演、看護の教育現場での講義など、当院の看護職の活躍の場が広がっていることを実感する1年でした。

2014年から、当院ボランティアサークル『心の架け橋』の活動が再開しました。待ち時間対策の一環として、外来待合ブースに『心の架け橋文庫』を設置していただきました。季節毎のウエルカムボードや展示物の作成、エントランスホールでの患者さん案内、中庭でのミニトマトやキュウリ、ハーブの栽培など、来院者が楽しめ癒される企画をと定期的に集まり活動してくれています。今後も、心安らぐ企画を楽しみにしています。

医療機関の機能分化・強化、地域包括ケアシステムの構築など、変化する医療情勢の中で、患者さんや社会のニーズに応え選ばれる病院となるためには、職員の一人一人が病院の代表であることを意識して行動することが大切です。2015年、看護職一人一人が病院の代表として自覚を持ち患者さんのQOLを尊重した質の高い看護を提供できるよう、人材育成・体制強化を進めていきます。また、職員が遣り甲斐を持って働ける職場環境の整備を進めたいと考えています。