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副院長総括

副院長 松浦 弘司

2014年を振り返ってみます。

4月からいよいよDPCが本格導入されました。それまで、宮坂外科診療部 長を中心に時間をかけて準備してきましたので、大きな混乱はありませんでした。宮坂先生は4月に異動となり、当院を退職されたのですが、その後は新しい外科診療部長に伊藤泌尿器科部長が就任され、診療情報管理室長も兼務していただき、DPC対応も含め、以前よりも強力にこれらの領域に関する仕事を推進していただいております。ただ、昨年来続いている入院患者数の減少傾向は同様で、ましてDPC導入により入院期間が短くなり、検査入院なども減ったため、病床稼働率の低下が持続し、残念ながら病院収支の改善には至っておりません。他のDPC参加病院との比較検討で、当院の入院患者の複雑化係数が極めて低いことが判明したこと、4月の診療報酬改定で7:1看護体制維持のための条件である看護必要度の算定法が変わり、以前より重症で手がかかる患者さんが多く入院している必要があること、などもあり、救急患者対応の見直しを検討し、各科に協力を求めました。放射線技師の方々にも当直をお願いし、7月から拡大した救急受入れ体制が維持できています。皆さんのご協力に大変感謝いたします。

建物関係では、無菌治療室が9階病棟に新設されました。化学療法を受ける患者さんや、血液疾患の患者さんの増加により、無菌治療室での治療が望ましい患者さんが増えてきたためです。また、カルテ室が院外へ移動となり、その空いた地下1階のスペースに、11月、内視鏡センターと、生理検査室がそれぞれ4階、1階から移転、改築されました。広々としており、働きやすい空間になったことに加え、放射線科と同じフロアーで診療できるようになったこともメリットは大きいと思います。内視鏡センターでは、移転後再開時に近隣の医師たちを招き、新しい施設の内覧と共に、内科・外科・病理からなる消化器病センターの現在のactiveな診療状況を紹介していただき、以前の消化器内科縮小時の新患を受けることができなかった無念を払しょくしてもらいました。この後、地域連携福祉相談室が1階へ移り、4階の内視鏡センター移転後の手術室と同一フロアーのスペースに、ようやくICUへの改築工事が始まりました。2015年2月には新しいICUがスタートする予定です。また、3月から病児保育室「ひかりルーム」がオープンしております。 突然の熱発やその他、病児を抱えてこれまでなら仕事を休まざるを得なかった職員たちが安心して働いてもらえるよう、小さい規模ながら、設置することができました。

他には、4月から人間ドックに、NTT関連企業の職員だけでなく、一般の方々にも受診していただけるようになりました。私も週に1回、ドックで面談医師を務めておりますが、まだ少数ですが、一般の受診者が訪れるようになっております。また、昨年新築したドックセンター2階の待合ホールがとても明るくて心地よいこともあり、ここを利用して、がんサロン「すまいる」の運用が始まりました。当院は、北海道がん連携指定病院に認定されておりますが、癌患者さんやご家族の交流の場として、毎月1回お集まりいただき、ご利用いただいております。患者サービスという観点で、やはり、外来待ち時間が長いことが一番の問題となっておりますが、待ち時間の解消に少しでも役立てようと、新たに組織されたボランティアの方々の協力で、職員から集めた書籍を整理し「心のかけはし文庫」として外来に設置、運営していただけるようになりました。

さて、当院は2004年から病院機能評価の認定を受けておりますが、2014年は2回目の更新時期にあたり、6月に病院機能評価3rdG:Ver.1.0の認定を受けました。前回更新時は病院機能として十分で無い部分を数ヶ所指摘され、改善した後に再審査を受け、数ヶ月遅れでの認定となりましたが、今回は改善指摘事項はほぼ無く、一発更新でした。吉岡内科診療部長を中心に、かなり前から着々と準備を進めており、この作業に関わった職員の皆様は、本当にご苦労様でした。

以上、2014年の当院でのいろいろな出来事を書きました。診療に関する詳しいことは、各診療科、各部門からの報告があると思います。何といっても、2014年は病院収支の低迷が一番の課題でした。その原因は入院患者数の減少による収入の減少と、人件費増大による支出の増加です。人件費の増大は、裏を返せば、それだけたくさんの職員がいるわけで、特に看護職員や医師が多いことは患者さんのケア、診療という面からは悪いことではありません。無駄は極力排除しなければなりませんが、当院の特徴の一つである、手厚いケア、を今後も維持しながら、病院収支を少しでも改善させる努力をしていきましょう。