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放射線科

業務内容

放射線科(診療部門)

CT・MRI・RIの画像診断業務は、飯島由紀医師、藤田希実医師の2名の読影医と、西岡井子部長を加えた3名により行いました。各診療科から要望の多い至急読影に対応することによって画像診断に要求される迅速性を実現する一方、正確な読影を重視した質の高い画像診断を提供してまいりました。また2013年5月から外部に読影を委託する遠隔画像診断システムを導入しました。当科の放射線診断専門医による読影と併用することによって、診断精度の向上に対する寄与が期待されます。

2013年も例年通り、他院からの依頼を受けてCT、MRI、骨シンチグラフィ、骨密度測定などの検査を実施いたしました。

紹介元別 新患数
院外 140
呼吸器内科 51
外科 42
泌尿器科 30
血液腫瘍内科 13
消化器内科 10
婦人科 4
皮膚科 3
耳鼻科 1
294
原発巣別 新患数
乳がん 119
肺がん 66
前立腺がん 29
悪性リンパ腫 23
消化器がん 30
婦人科がん 7
頭頚部がん 2
腎・膀胱がん 9
ケロイド 4
その他 5
294

放射線科(技術部門)

患者さんに安心して検査を受けていただくことをモットーに、17名の診療放射線技師で多岐にわたる撮影、検査を実施してまいりました。

一般撮影においては、4つの一般撮影室と乳房撮影・骨密度測定室、乳腺エコー検査室を駆使して待ち時間の緩和、短縮に努めました。2013年は約57,000件の検査を実施いたしました。マンモグラフィに関しては、2013年1月にフラットパネルディテクタを搭載した撮影装置に更新し、画質改善とスループット向上が実現しました。

CTは約16,000件、MRIは約4,400件の検査を行いました。2013年3月にMRI装置を更新し、検査室内は、その天井に青空の壁紙を用いるなど患者さんの気持ちを和らげる明るい雰囲気となっています。また、新装置の稼働によって、より診断に有用な画像の提供が可能となり、さらに患者さんに優しく臨床的にも有効な検査法を実施するために、5名の専任技師が高い向上心を持って検査を担当しました。

造影検査では、ERCPなどの消化器系検査および各種造影検査を含めて約2,000件、心臓カテーテル検査は、PCIを含め617件実施されました。RI部門では、約1,700件の検査を実施いたしました。骨・ガリウム・脳血流などのシンチグラフィのほか、心筋血流負荷シンチグラフィの需要が高まっている傾向が認められました。

今後も患者さんを第一に考えた検査を継続して実施できるよう、放射線科一同努力していきたいと思います。

放射線科治療部門

当院の放射線治療装置は新病院移転時に導入され、今年で12年目になります。

当時は動体追跡照射と呼吸同期照射を併用するのは世界初の試みでしたが、次第に、副作用の少ない動体追跡照射が高齢者にも優しい治療だということが認知され早期肺癌への定位照射件数も通算で130件を超えました。肺がんの定位照射のために道内各地や道外から紹介されてくる方もいます。前立腺癌の根治照射や乳癌の術後照射、脳転移や骨転移への緩和的放射線治療の他、ピアス後のケロイド術後照射など良性疾患の治療も行っています。おかげさまで近隣の施設からの紹介も多く、斗南病院・愛育病院・札幌乳腺外科クリニック・札幌駅前しきしま外科クリニックなどの放射線治療協力施設になっています。

がん治療の進歩によって生存期間が延びたため、多重がんや転移で数年わたって再来院されるリピーターも増えており、過去に治療した方の家族や友人などが口コミで受診されることもあります。来院された方ができるだけ安心して治療を受けられるよう明るい雰囲気作りを心がけています。現在のスタッフはほとんどが女性なので、特に乳がんや子宮がんなどの女性疾患の方々に生活上の注意なども相談しやすく治療も受けやすいと好評です。

2013年にはスタッフの体調不良など困難もありましたが、周りの方々の支えで、なんとか乗り切りました。治療専門の西岡医師と川原(聖)技師が継続して業務にあたり、土橋・若生・川原(大)・坂野技師が交代で治療をサポートしてくれました。看護師(小松→高木)、受付クラーク(油屋→阿部)、医療事務(林)も分担して治療業務にあたってくれています。

午前・午後で1日約30〜35名前後の患者を治療しており、約半数が院外からの紹介患者です。全体の約7割が通院で放射線治療を受けていますが、入院が必要な方は各診療科のご協力で入院治療をさせていただいています。いつも貴重な症例を紹介してくれる先生達・こころよく入院を引き受けてくれる各科の先生やスタッフの方々に支えられ、よりよい治療をめざして日々がんばっています。

研究活動

医師

  1. 「講演」
    西岡井子
    NTT東日本札幌病院健康セミナー「術後の放射線治療」2013.6.15

診療放射線技師

  1. 鈴木信昭
    「はじめてのROC解析 ―実験とデータ処理の実践― 」
    日本放射線技術学会北海道部会学術大会 第69回春季大会 2013.4.20 札幌市
  2. 鈴木信昭
    「ボケマスク処理の基礎」
    第15回北海道CR研究会 2013.9.14 札幌市
  3. 鈴木信昭
    「ボケマスク処理の基礎」
    第16回北海道CR研究会 2013.11.30 帯広市
  4. 川原 聖樹、土橋 まなみ、西岡 井子
    「音声ガイドが呼吸運動に与える影響」
    日本放射線腫瘍学会第26回学術大会 2013.10.19 青森市
  5. 八十嶋 伸敏
    第1回乳癌MRIセミナー 座長 2013.3.4 札幌市
  6. 八十嶋 伸敏
    「FPD導入によるワークフローの効率化」
    富士フィルムメディカルセミナー 2013.8.2 札幌市
  7. 八十嶋 伸敏 鈴木 信昭
    「手指骨TomosynthesisにおけるMPRの試み」
    日本放射線技術学会 北海道部会学術大会 第69回秋季大会 2013.11.9 旭川市
  8. 佃 幸一郎
    「Automatic Patient Motion Collectionの有用性について」
    第69回 日本放射線技術学会 総会学術大会 2013.4.11 横浜市
  9. 佃 幸一郎
    「Volume scanの時間分解能とSD測定」
    第15回 札幌Heart Imaging Club 2013.5.17 札幌市
  10. 佃 幸一郎
    「Philips社製 MRI Ingenia 1.5T の使用経験」
    札幌市放射線技師会 第12回 AKミーティング 2013.6.25 札幌市
  11. 佃 幸一郎
    「仰臥位乳房MRI撮影の検討」
    第41回 日本放射線技術学会 秋季学術大会 2013.10.17 福岡市
  12. 佃 幸一郎
    「Saturation pulseの基礎的検討」
    第41回 日本放射線技術学会 秋季学術大会 2013.10.18 福岡市
  13. 佃 幸一郎
    「どこまで拡がる!? 拡散の世界 臨床編ー脳ー」
    日本放射線技術学会 北海道部会学術大会 第69回秋季大会 MR専門セミナー 2013.11.10 旭川市
  14. 川原大典 鈴木信昭、八十嶋伸敏、佃幸一郎、田中繁、土橋篤、竹下祐介
    「3Dワークステーションにによる肺動静脈自動抽出の有用性の検討」 第41回日本放射線技術学会秋季学術大会 2013.10.17〜19 福岡県福岡市

論文

  1. 鈴木信昭,清野和絵
    「単純X線画像を用いた変形性膝関節症における関節裂隙狭小化の定量的解析」
    日本放射線技術学会雑誌第69巻第3号 251-256 2013.3.20
  2. 八十嶋 伸敏,鈴木 信昭
    優秀研究賞、日本放射線技術学会北海道部会学術大会第69回秋季大会、旭川、2013年11月9日