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グースネック共電式壁掛電話機2号共電式壁掛電話機東京年額基本料金 60円度数料 5銭(市内通話1度ごと)度数料東京 10銭(市内通話1度ごと)東京〜大阪間3分ごとに2円明治36年1903(明治36)年5月、初の英国製共電式交換機が京都局に導入され、同時に付随してグースネック共電式電話機が購入・採用された。共電式は、利用者が受話器をとるだけで局を呼び出せるという便利な点のほか、電源を局内に集中してあるため、電話機障害が少なく、保守・交換作業が能率化され、また、発電機、電池が不要のため電話機の小型化・簡素化が図れるなどの利点を持っている。反面、当初、湿気などが原因で起こる線路の絶縁低下による疑似信号の発生が問題とされた。このため、湿気の少ない京都局が最初の共電式局となった。明治42年京都に続いて1909(明治42)年、東京、大阪、名古屋の一部で共電式が採用された。この頃には共電式の欠点であった線路の絶縁低下の問題はエナメル線などの開発によって解決され、以後、大正期を通じ次々と共電式に改められていった。2号共電式電話機は、本格的な共電式時代を迎え国産化した最初の共電式電話機である。1944(昭和19)年353東京月額基本料 24円度数料 20銭(市内通話1度ごと)東京〜大阪間3分ごとに7円50銭特徴送話器にはソリッドバック送話器を、受話器には2本の棒状永久磁石を結合した双極形のものを使用した。腕金の先端に送話器をつけた格好が“ガチョウの首”に似ているところから“グースネック”と呼ばれた。特徴送話器にはソリッドバック送話器を使用、受話器は有極電磁石を使った回路が採用されているほか、形態が簡素なものとなった。*同系機種2号共電式卓上電話機1946(昭和21)年1942(昭和17)年

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