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電 話 料 ベル電話機国産1号電話機東京 年額使用料 40円横浜 年額使用料 35円明治9年1837年、ペイジ(米)は、磁力が鉄片をひきつけ、音を発する「流電音(ペイジ音)」を発見、また、1861年、フィリップ・ライス(独)は、いかなる音も電気的に伝送・再生することができることを証明、その自作装置に「テレフォーネ」と名づけ、電話の理論を発表した。しかし、対話できる実用的な電話機は、1876(明治9)年、アレキサンダー・グラハム・ベル(米)によって発明され、写真は、その原形である。わが国に電話機が渡来したのは、ベルの発明からわずか1年後の1877(明治10)年である。当時、横浜にあったバヴィア商会によって、商品化されていた2個の電話機が輸入されたといわれている。音声による振動板の振動に伴って空気の圧力が変化し、永久磁石と巻線が構成する磁力線に変化を与えることにより音を電流に変え、また、到着した電流の変化による巻線と永久磁石の磁力線の強弱によって振動板を振動させ、音を再生する。明治11年輸入されたベルの電話機は、さっそく工部省で通話実験された。一方、電信局製機所では、この電話機をもとに模造を企て、1878(明治11)年6月、2台の電話機を完成させた。これが、わが国最初の国産電話機となった。このあと、同一のものを約5年間に41台製作したが、音声微弱などの理由で1883(明治16)年に製作を中止した。その後、1887(明治20)年頃までの間、エジソンの炭素電話機、アーデル電話機などの模造を行っている。350全国均一定額料金年額使用料 35円特徴送話器・受話器が同形である。電池を使用しないので、微かな音しか発生せず、数十メートルの近距離にしか通話できない。(注)送話器は、その後種々の改良が試みられたが、受話器は、この原理が現在でも使われている。特徴送話器が永久磁石を中心とした構成で、電池を使用していないため、受話がどうしても微弱となる欠点を持っている。1892(明治25)年金1890(明治23)年電話創業市内通話市外東京〜横浜間通話料 (5分)15銭電話機のあゆみ

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