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ワンインフラ・マルチユースでエコシステムを形成 自営無線ネットワーク

自営無線ネットワークとは

自治体自らがLPWAやローカル5Gなどのネットワークを保有し、これらを活用してさまざまな産業や地域の社会課題の解決を推進。自営無線ネットワークをベースインフラとして、地域経済の活性化や街づくりをめざしています。

※ 小電力で長距離で通信できる無線通信技術の総称(Low Power Wide Area)

背景と目的

さまざまな産業や地域の課題解決の手段としてICTの活用が進んでいます。しかし、特定分野や産業のみでの個別の対応では、その効果の範囲も限定的になってしまいます。そこで注目されているのが「自営無線ネットワーク」というアプローチです。地域のニーズを横断的にカバーするベースネットワークインフラを整備することで、その効果は、相乗的に、飛躍的にスケールアップします。さらに、複数のシーンで重畳的に利用するワンインフラ・マルチユースにより、投資対効果の最大化にも貢献します。
こうしたエコシステムの展開により、地域におけるIoTの総合的な実装を加速し、「持続可能」な街づくりを大きく前進させます。

導入事例

CASE 01

山梨市の取り組み

LPWAの基地局を5拠点整備し、市内を広範にカバー
基幹産業である農業分野での活用を起点に、防災、見守り分野への活用に発展

導入時期
2017年度より順次展開中
PROJECT

山梨市は、人口約3.5万人の典型的な地方都市です。「官民連携」のもと、地域の基幹産業である農業分野での取り組みを起点に、自営無線ネットワークを活用し自立的に自走する社会的仕組みの形成を推進。その利用分野は、防災対策、見守りサービスにまで拡張しています。

・「低消費電力」で「長距離データ通信」を実現するLPWA(Low Power Wide Area)を採用
・親機4台で市街地の露地から山あいや河川等に至るまで市域を広範にカバー
・各センサーは、太陽光や照明光、機械の発する振動、熱などのエネルギーを採取し給電するエナジーハーベスティングシステムを採用し電源工事は不要
・新規の電源工事や配線が難しい場所でもセンサーの設置を容易に実現

LPWA受信アンテナ

農業センシング

就農者の深刻な高齢化が進むシャインマスカットの生産農家において、圃場に、温湿度・照度等の環境データを取得できるセンサーを設置し、クラウドを通じて自宅や外出先等から確認できる仕組みを構築。

  • 課題1
    農作業の軽労化・省力化

    リアルタイムな環境データの把握による必要最低限の巡回頻度(▲20%削減)を実現

  • 課題2
    経済的損失の抑止

    カーテンの開け忘れ閉め忘れやボイラーの故障等によるハウス内の異常状態がアラート通知されるため作物の損失回避に貢献

  • 課題3
    勘や経験に頼る栽培からの脱却

    JAは優良農家の栽培データをもとにノウハウの見える化を図り栽培マニュアルの精度向上に成功し技術継承の課題を解決

盗難対策

高単価で取り扱われるシャインマスカットの盗難対策として人感センサーを活用したシステムを構築。

  • 課題
    生産者へ経済的損失や経営意欲低下等のダメージを抑止

    人の動きを検知した際に指定のメールアドレスにアラートを通知

    生産者だけでなくJA等の関係者へもアラート通知する連携を図り
    犯人逮捕に向けた迅速な対処を実現

    人感センサー
    人感センサー

防災対策

住民に安心安全を提供するとともに、自治体の業務効率化を図るべく、少ない人数でも市域情報を効率的に収集し、防災に役立てられる仕組みを構築。

  • 河川(水位監視)の課題
    大きな河川は国や県が管理し災害対策を実施
    近年は前例のないような小さな川の氾濫など想定外の事態が度々発生
    国や県でカバーできない部分を市が担う必要性

    市が管理する河川に水位センサーを設置し水位の状況をリアルタイムに把握

    設定した閾値の水位を超えた際にはアラートが通知される仕組みを整備

    水位センサー
  • 傾斜地(地崩れ監視)の課題
    市域の約8 割を林野が占め斜面も多い
    土砂災害の特別警戒地域も多い
    災害が発生時の現場特定の迅速化
    定期的見回りの人的リソース・コストの軽減

    特別警戒地域の傾斜地に傾斜センサーを設置

    地崩れが発生したらアラートが通知される仕組みを整備

    傾斜センサー

見守りサービス

高齢者の安全確保と緩やかな見守りに向け、高齢者が集まる主要施設や自宅への出入り検知や、ご自宅での環境情報の可視化により、宅内外を一貫して安否確認する仕組みを構築。

  • 課題
    高齢化や単身高齢者の増加に伴う徘徊や孤独死等への対策
    見守り用端末の携帯性向上
    見守り用センサーにおけるバッテリー寿命への対応

    センサー等を身に着けた高齢者が自宅・公民館を出入りした際にご家族等に通知

    日常生活への浸透性が高い靴内蔵センサーを活用

    自宅には温度や照度等の環境情報を取得できるセンサーを設置し
    宅内の異常検知時にご家族等に通知

    各センサーは圧力や振動等のエネルギーを電力に変換するため
    電池切れ等のリスクを回避

※文中に記載の組織名・所属・肩書・取材内容などは、すべて2020年7月時点(インタビュー時点)のものです。
※上記事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。

COMMENT

山梨市
高木 晴雄 市長

山梨市は都心から100km圏内に位置し、ブドウ・モモ等の果樹農業を基幹産業とする自治体です。近年では、本市の自然や風土が日本農業遺産や日本遺産等に認定され、多くの方々に訪れていただいています。

一方で、人口減少・少子高齢化に伴う様々な課題も抱えているところです。これらの課題解決には、地域経済や産業の活性化、安全・安心で全ての世代が活躍できるまちづくり、また、本市への人の流れの創出などの取組みが必要であり、デジタル技術の活用は、これらの取組みを効率的かつ効果的に進めるための重要なツールだと考えます。

NTT東日本との連携により構築した自営無線ネットワーク(LPWA)は、そのインフラ整備により、多分野でのセンシングが可能となり、本市でも地域の課題を解決するための重要な位置づけとしています。

多様なプレイヤーとの協働により、農業分野では、儲かる農業の実現のためスマート農業を実践し、農業の成長産業化を目指しています。また、防災分野では、河川への水位センサー及びハザードマップ上の危険箇所へのセンサーの設置により効率的な災害情報の集約を可能とし、安全・安心なまちづくりを支えています。また、全世代活躍分野としては、高齢者へのゆるやかな見守りの実証を図っているところです。

人口減少・少子高齢化が進展する中でも、資源を最大限活用し、持続的な地域の発展を遂げるためには、デジタル技術の活用が不可欠であると考えます。本市の自営無線ネットワーク(LPWA)は、今後も住民ニーズを踏まえた地域課題解決のツールとして、また、本市における新たな価値の創出及びにぎわいや活力を生むツールとして最大限活用していきます。


JAフルーツ山梨
中澤 昭 組合長

JAフルーツ山梨は、フルーツ王国山梨の中でも果樹の一大産地であり、ぶどう・ももを中心に、県下の果樹生産量の4割以上を占めております。しかし、少子高齢化にともなう労働力不足により、廃業する農家や、若年層への継承が思うように進まないなど課題も少なくありませんでした。

そうしたなか、2017年から、“稼げる農業”や“持続可能な社会づくり”をめざす「アグリイノベーションLab@山梨市」に参画。シャインマスカットの栽培において、IoTの技術で山梨のぶどう作りにイノベーションを起こしたく、JAという立ち位置で、熟練農家の栽培データの収集から標準化された栽培基準を策定し、農家に共有するといった仕組みを構築しました。IoTの地域実装により、農作業の負担軽減、失敗のない安定栽培等を実現することができ、地域のブランド価値向上の一助にもなっております。

農業センシングから始まったこのプロジェクトが、盗難抑止の取り組みや、他産業への取り組みへと発展を遂げている姿をみながら、山梨市のポテンシャルの高さを実感しつつ、農業分野での更なるイノベーションを画策しているところです。

今後は、これまで蓄積したデータの分析・活用に一層力をいれ、更に美味しいシャインマスカットづくりをめざしていきます。

本事例にある「防災対策」の取り組みについて動画で紹介しています。

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