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前ページまでは、顔の表情や声の調子のように、感情が何らかの形になって人間の表面に出てくるものを認識する技術をご紹介してきました。では、考えていることを直接、頭の中からコンピュータに伝えることはできるのでしょうか? 脳内イメージでコンピュータを操作 てれこむWhat's up?7月号でご紹介した、「セカンドライフ」 慶應義塾大学の牛場潤一先生※の研究室では、頭でイメージすることによってアバターを操作し、セカンドライフの中を散歩させることができる「ブレイン・コンピュータ・インターフェイス技術」の開発に成功しました。 では、コンピュータはどのようにして、頭の中のイメージを認識しているのでしょうか? その答えは、「脳波」にあります。 アバターを操作する人の頭部3カ所に小さな電極をつけることで、四肢の運動をつかさどっている「大脳皮質運動野」の脳活動を捕捉します。そして、操作する人が運動をイメージすることで起こる脳波の変化をコンピュータに読み込ませ、それを解析し、操作する人の運動意思をリアルタイムで判断してアバターを制御しているのです。
頭の中で考えただけでセカンドライフ内を「散歩」する様子(前半/後半) 上の画面内をクリックすると映像を再生します。 このように、脳内イメージだけでセカンドライフ内を散歩して楽しめることは、体を動かすことが困難な方や外出することが難しい方にとって、大きな意味があります。日常生活では得にくい、自由に歩き回れる楽しさを味わったり、新しい出会いやコミュニケーションのチャンスが生まれるからです。 今後は同大学がセカンドライフ上で展開をしている「慶應義塾セカンドライフキャンパス」内に研究室を設置して、技術の紹介や利用者が技術を使いこなすためのトレーニング施設などを設置する計画になっています。
感情認識とコミュニケーション今回ご紹介してきた技術はいずれも進化しており、今後は「より正確に」「より複雑な」感情を認識することが期待されるでしょう。それとともに、新しい使い方や適用分野においても広がりが期待できると思われます。 そして、ご紹介してきた技術に共通しているのは、曖昧な感情というものを数値などで明確化し、さらにはデジタル化までも実現している点です。このことはすなわち、感情認識技術とネットワークとの親和性が高まることを意味します。それにより、今までは伝わりにくかった感情をより明確に伝えられる可能性があるのではないでしょうか。 感情認識技術とネットワークが結びつくことで、機械が人間の感情を理解するだけではなく、感情認識技術を介して人と人とのコミュニケーションもより暖かく、活発なものになると嬉しいですね。 |
*文中太字は用語解説あり |
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情報提供 (株)情報通信総合研究所 安藤雅彦 |