進化するカーナビ |
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![[運転手が道に迷わないよう誘導するカーナビ(カーナビゲーションシステム)]](48/1-1.jpg)
「東京モーターショー2007」(幕張メッセ)では自動車の展示だけでなく、IT技術をつかった自動車向けの次世代情報提供サービス(カーテレマティクス)に関するものも数多く展示されていました。
今回は、自動車とITの関係で最も代表的なカーナビ(カーナビゲーションシステム)をはじめとした、最近のカーテレマティクスの概況をご紹介しましょう。
自動車周りのいろいろな技術から各種IT・通信サービスに普及していくことはよくあります。例えば携帯電話はその代表的な例でしょう。もともと自動車電話から始まった携帯電話がこれほどの規模まで成長したように(※)、IT動向を見ていくうえでは、自動車周りのさまざまな技術やサービスに注目しておくといいでしょう。
※携帯電話の契約数は100,524千万台(2007年12月末現在/電気通信事業者協会発表)
進化するカーナビ
カーナビは、衛星から送信される位置データと地図情報を組み合わせることにより、運転手が道に迷わないよう誘導するシステムです。GPS
が民間利用に開放された1990年代から急速に広まりましたが、現在のカーナビはどこまで進化しているのでしょうか? 項目ごとにみてみましょう。
◎地図情報の提供メディア
カーナビの根幹をなすともいえる地図情報は発売当初、CD-ROMに納められていました。その後は技術の進展によりDVDや、現在ではより大容量のHDDも利用されています。
◎地図情報のバージョンアップ
新しい道路や建物の完成、名称の変更等により地図情報は更新されていきます。最新の地図情報を利用するには、更新された地図情報を新たに購入し、CD-ROMやDVDを入れ替えることによりバージョンアップしていました。
最近では、パソコンや携帯電話と連動させてタイムリーに対応できるタイプや、カーナビそのものが通信機能を装備して直接データ通信を行えるタイプなど、使い勝手の良い機種が続々と登場しています。
◎操作方法
当初のボタン式から、現在はタッチパネル式が主流となっています。機械の操作が苦手な方でも、直感的に操作できるようなものが多くなりました。
◎コンテンツ
単なる目的地までの道順表示や誘導のみならず、レストランや観光地などさまざまな情報が豊富に提供されています。携帯サイトから入手した情報を携帯電話の赤外線通信を使って送信し、カーナビと連動させるといったサービスを受けられる機種もあります。
◎オーディオ・ヴィジュアル(AV)
HDD搭載による大容量化を受けて、AV面での対応も充実しています。
助手席や後部座席の同乗者が長時間のドライブでも退屈しないよう、DVDの視聴が簡単にできるような機種もあり、車内にHDDビデオプレイヤーを載せているのと変わらない雰囲気を味わえます。また、iPodをカーナビ側から操作する接続キットを使用すれば、カーナビが巨大なCDチェンジャーに早変わりします。
さらに、多くの機種が地上デジタル放送
に対応できるようになっただけでなく、一部の機種では、地デジ対応と同じ12セグ
、ケータイ対応のワンセグ
の双方の技術的特徴を補完し合いながら、安定した映像を車内でクリアに見ることもできるようになりました。
◎そのほか
カーナビは自動車に固定されているイメージが強いですが、着脱可能で安価なタイプのものも注目されています。この着脱型タイプは一般にPND(Personal Navigation Device)と呼ばれ、小型で軽量、薄型なので片手でスっと持つことができます。画面サイズが携帯電話の画面の約1.5倍(4.5インチ程度)あるので、歩行時のルート検索はもちろんのこと、車を降りてからのワンセグ視聴も携帯電話より大きな画面で楽しむことができます。
カーナビは環境や安全にも貢献
カーナビといえば通常、ノートパソコン一台くらいの値段がします。そのため、週末しか自動車を運転しないという人には不要と思う方もまだ多いかもしれません。しかし、カーナビを車に搭載することは、安全面でも非常にメリットがあるのです。
例えば、事前に車線変更の必要を把握できたり、先にカーブがあるなど道路の線形を確認できたり、見知らぬ土地を運転する場合でも道路地図を見ながらウロウロすることがないので、安心して運転できます。(カーナビの凝視による前方不注意など、負の側面も否定はできません)
![[万が一事故に遭った時には位置情報を警察、救急車へ送信してくれるカーナビもある。]](48/1-3.gif)
また、事前に渋滞情報を把握できることから、渋滞経路を回避することによる排気ガスの削減を通じて、環境への配慮にも貢献することになります。これは、後述するETCについても同様です。
カーナビでの渋滞情報の把握は、(財)日本道路交通情報センターが運営するVICS(Vehicle Information and Communication System)を通じて行われます。各主要道路につけられたビーコン(電波塔や信号等)やセンサによって集められた情報は、カーナビのFM多重放送(音声信号と文字情報を同時に送信するFMラジオ放送)を利用して受信し、カーナビの画面上に渋滞情報が表示されます。
最近では、渋滞情報を集めるシステムがさらに進化しています。VICSセンターからの一括情報に加えて、個々のドライバーが発信する走行情報や渋滞情報を、携帯電話を通じて連動させています。これらの情報をセンター側で収集・共有することで、よりきめ細かい渋滞情報がカーナビで受信できるシステムも一部で開始しました。このシステムは一般に「プローブ(Probe)」と呼ばれています。