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第9回 安心のきずなを繋ぎ続ける

昔ながらの商売も現代ビジネスも電話が命

生マグロの水揚げ量では日本有数の塩釜港のほど近く、日本三景のひとつ・松島に向かう観光バスが頻繁に往復する国道沿いの塩釜市北浜。この地で代々家族経営してきたこの老舗の材木店。建築・梱包資材の加工・販売に加えて、現社長の山田善明さんの代になって、一般客向けのガーデニング雑貨店など、新たな商売も始めた。木の温もりあふれるオリジナルのウッドプランター(木製植木鉢)やベンチには、注文が殺到しているという。毎日の注文や発注に電話やファクスが活躍していることはもちろん、お得意様への季節の挨拶を兼ねてファクスで送信される手書きのチラシは、楽しみにしているファンも多いという。電話やファクスはまさに商売の命綱だ。

ガーデニング雑貨店で接客を担当するとともに、四季折々の挨拶を兼ねたチラシを手書きしてお得意様にファクスで送るのは、善明さんの長女、真澄さんの役目だ。

「松島からの観光帰りにふと立ち寄られたのがきっかけで、うちの店のファンになってくれるお客さまもいます。チラシを送るお得意様が年々増えていくのが嬉しいですね。今では塩釜市内はもちろん、宮城県内や遠くは首都圏など、全国にファクスを送信しています。“良かったよ、近々寄るからね”といった電話や返信ファクスをいただくこともあり、距離を超えてお客さまとつながっている感じが楽しくて」。

真澄さんは2児の母でもある。店の営業時間中は子どもを保育所に預けている。そんな真澄さんにとって、2005年夏に発生した「8・16宮城地震」は忘れられない出来事だ。店に立っていてグラリと大きな揺れを感じた瞬間、保育所の子どもたちのことが心配になった。真澄さんは直ちに「災害用伝言ダイヤル171」で、子供の安否を確認することにした。即座にダイヤルできたのは、保育所から災害発生時には「災害用伝言ダイヤル171」を利用する旨の通知が届いていたことと、かつてNTT東日本の白澤が挨拶に立ち寄った際に、電話の横に操作ガイドを貼付けていたからだ。

伝言を確認すると、子どもたちは全員無事で、高台にある別の保育所に避難しているとのことだった。メッセージを聞き終えると真澄さんは直ちに避難所へ向かう。子供たちの元気そうな表情を見て真澄さんは安堵するとともに、「災害用伝言ダイヤル171」が役に立つことを実感できたのだった。

「保育所は海に近い場所にあることから、地震発生後、すぐに安全な高い場所へと避難する必要があります。『171』を使えば、先生方を含め全員が避難していても、子どもの所在がすぐに確認できて安心。初めて使ってみたのですが、『171』があってよかったと痛感しています」(コラム参照

母親や姉とともにガーデニング雑貨店の手伝いや、材木店の事務を担当するのは、次女の博美さん。深夜、近所や遠方に住む友人と電話でやりとりするのが日課だという。

「ケータイやメールも使いますけど、自宅の電話がやっぱり落ち着きますね。住居2階の廊下にある電話機を私の部屋に引っ張り込めるよう、コードを長くしてもらいました。ゴロゴロ寝そべりながら何時間でもしゃべっちゃいます。直接会ってる時よりも会話が弾むのが不思議。夜は専らワタシ専用の電話です(笑)」

前出のNTT東日本-宮城 営業部お得意様センタ チーフアドバイザーの白澤は、山田材木店とのお付き合いを振り返りながらこう語る。

「山田材木店様とのお付き合いはNTTの民営化の時以来だから、もう20年になります。NTTへの厚い信頼に、目で見える形で応えるのが私の役目だと思っている。この20年間、私たちの会社の組織は変化してきたが、お客さまとの関係は何も変わらない。お客さまの状況を把握している私たちが、継続的に一貫してフォローすることこそ、私の役目」その声には仕事への自信とお客さまへの思いが満ちている。

「1点もののオーダー品の注文も多くて生産が追いつかない。電話とファクスで地道に商売を続けていきたい」と語る、社長の山田善明さん

「保育所からの電話には何があったのかとドキッとすることもありますが、電話のおかげで子どもといつもつながっているという安心感があります」と語る、長女の真澄さん

「昔の親子電話だった頃は、友達との長電話が続くと会話の最中に親電話機から父が割り込んで、“早く電話を切れ!”なんて怒られたことも」と笑う、次女の博美さん

故障の直接の原因ではないものの、事務所の電話も不備がないか点検する

電話のすぐ上の壁に貼られた災害用伝言ダイヤル171の操作ガイド。いざというときにもすぐに対応できる

20年にも及ぶつきあいのある白澤のことを、山田社長は「今や友達同然」とまで言う